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武正晴が桜木紫乃の直木賞受賞作「ホテルローヤル」を実写化、2020年冬に公開

ナタリー

20/4/3(金) 8:00

「ホテルローヤル」書影

第149回直木賞を受賞した桜木紫乃の小説「ホテルローヤル」を武正晴が実写化。2020年冬に公開されることがわかった。

本作の舞台は、北海道の湿原に立つラブホテル・ホテルローヤル。経営者家族の一人娘・雅代を主軸とし、閉塞感のある日常を離れてホテルを訪れる男女や、問題を抱える経営者家族・従業員それぞれの人生模様が紡がれる。現在放送中のNHK連続テレビ小説「エール」にも携わる清水友佳子が脚本を担当した。

武は「原作を読んで『ホテルローヤル』というホテルそのものを主人公にできないかと妄想した。どうしても釧路で撮らなくてはと考えた。釧路という土地が我々撮影隊に力を与えてくれた」と述べ、桜木やスタッフ・キャストへの感謝とともに「釧路、札幌、北海道の土地のおかげで、唯一無二の映画が創れたと自画自賛している」と話す。ひと足早く本作を鑑賞した桜木は「正直に言うと映画という表現に書き手の内面を素っ裸にされたような気持ちになった。脱がせたつもりが脱がされていた──エンドロールで泣いてしまうという失態。悔しかった」と感想を語った。

「ホテルローヤル」は東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。

武正晴 コメント

桜木紫乃さんの名作を映画化できるとお話しをいただき5年。ようやく映画が完成でき、ホッとしている。原作を読んで「ホテルローヤル」というホテルそのものを主人公にできないかと妄想した。どうしても釧路で撮らなくてはと考えた。釧路という土地が我々撮影隊に力を与えてくれた。桜木さんが我々のシナリオに自由を与えてくれた。この原作に惚れ込んだ素晴らしいキャストとスタッフが集結して挑んでくれた。僕の敬愛する啄木が、さいはてと呼んだ土地での仕事を僕は一生忘れないだろう。釧路、札幌、北海道の土地のおかげで、唯一無二の映画が創れたと自画自賛している。

桜木紫乃 コメント

あの日あの場所にいたかもしれない人を、小説というかたちで裸にしたと傲慢にも信じていたので、映像化のお話をいただいたときは「遠慮なく好きに作ってくださいね」などと言っていた。
しかし新たな姿で目の前に現れた「ホテルローヤル」は、あの日あの場所にいたかもしれない経営者やホテルに集う「家族」の物語となっていた。
正直に言うと映画という表現に書き手の内面を素っ裸にされたような気持ちになった。
脱がせたつもりが脱がされていた──エンドロールで泣いてしまうという失態。悔しかった。

(c)桜木紫乃/集英社 (c)2020 映画「ホテルローヤル」製作委員会

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