LiLiCoのこの映画、埋もらせちゃダメ!
『罪と女王』は感情がぐちゃぐちゃになるけど、そんなところも好き!
月2回連載
第43回
なんで禁断の愛を応援してしまうんだろう? そんな気持ちになる官能作
本来ならばこのコーナーでは映画館のスクリーンで楽しんでもらいたい&埋もれちゃダメな作品を紹介していますが、映画館が休館している今、新作の公開も続々延期となっています。そこで、おうち時間を楽しんでいただくための作品と、現時点では封切り日を変更していない新作を紹介します(※新作は状況により、延期になる可能性があります)。
まずは劇場新作から。『罪と女王』、米国アカデミー賞国際長編映画賞のデンマーク代表に選ばれた官能作です。
児童保護専門の弁護士アンネは、夫と前妻との間の息子グスタフを一時的に預かることに。グスタフは素行不良で高校を退学になってしまい、普段から衝動的に暴力をふるってしまう難しい性格でした。アンネは彼を家族として迎え入れて、彼の更正のために尽力しますが、次第に彼らの距離は縮まり、縮まりすぎたところで、まさかの性的関係にまで発展。しかも、導いたのはアンネだったため、グスタフはちょっといい気になって振る舞ってしまいます。関係を重ねるうちに、アンネの行為は一部明るみに。窮地に立たされた彼女は、ある選択をします。
北欧でしか出せない空気感で、主人公のアンネは完璧な人生を生きようとしています。子供の虐待などを扱う弁護士で、この職業の設定が、後半に大きな意味を持つよう、うまく練られた脚本です。
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