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第三夫人と髪飾り

19/10/8(火)

(C)copyright Mayfair Pictures.

トラン・アン・ユン監督、スパイク・リー監督も太鼓判を押す新人監督の映画ってどんなだろうと思いきや、絵画のような画と言葉ではない心の声が、表情や仕草から手に取るように見えてくる演出が光る、リリカルな作品でありました。 長編映画1作目で、こんな才能を世に知らしめたアッシュ・メイフェア監督は、ニューヨークの大学を卒業し、海外生活も経験したベトナム出身の才女。自分の曾祖母の体験から物語を思いつき、当初は小説にしようとしていたところ映画への道が開けたというんだから、その脚本力は確かなもの。 幼くして年の離れた男性のところへ嫁ぐことになったヒロインの性への目醒め、社会や環境へなじもうとする姿はもちろん、年上の女性への憧れや恋心、さらに第一夫人や第二夫人の心情、その子供たちが感じているジェンダーへの違和感と、登場人物全員を見事に動かし、さまざまな感情を観客に投げかけてくるのだから。 しかも、名画や映画音楽、キューブリックから小津安二郎まで造詣が深いから、スクリーンをたっぷりと使いながら、ベトナムの世界遺産となった秘境を舞台に、少女の成長を季節の移り変わりと共に堪能させてくれるのです。 一夫多妻制度で、子供を産むこと、男子を産むことが、女性の使命とされた時代。このレールに上手く乗ることが幸せとされた女の子たちの本音はどうだったのか? 今の時代だから感じ取ることができるジェンダーの違いとは? 男だからとか、女だからとか、果たさなければならない使命ってそもそもあるのか? 映画というエンタテインメントこそ、客観的に多くの感情を知ることができるツールなんだ、とこの映画を観て気づかされたのでありました。

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