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“うたちゃん”こと島村嬉唄、新グループで活動復帰 カントリー・ガールズ時代から注目されたアイドルとしてのポテンシャル

リアルサウンド

21/1/26(火) 12:00

 島村嬉唄が表舞台へ帰ってくるーー思わぬ一報に、ハロー!プロジェクトファンを中心にした、アイドル界隈がザワついた。それもそのはず、彼女が再びアイドルのステージへ戻ってくるとは、おそらく誰もが想像していなかったからだ。

 現在は活動休止中のアイドルグループであるカントリー・ガールズの結成メンバーでありながら、彼女がステージを跡にしたのは約5年半前。そして、事実上の芸能界引退を経て、新グループ・きゅるりんってしてみての一員として活動を再開した今、彼女のアイドルとしての素質に迫ってみたい。

カントリー・ガールズのデビュー曲「愛おしくってごめんね」の衝撃

 島村がグループアイドルのメンバーになったのは、2014年11月15日。同年に開催された『モーニング娘。’14<黄金(ゴールデン)>オーディション!』を経て、Berryz工房のメンバーでありプレイングマネージャーを務めていた嗣永桃子、ハロプロ研修生であった稲場愛香と山木梨沙、同じオーディションへ参加していた小関舞と森戸知沙希と共に、カントリー・ガールズの結成メンバーになった。

 オーディション情報サイト「Deview」にある2015年3月18日掲載のグループインタビューによれば、アイドルになるまでの経緯を「モーニング娘。が好きで、歌ったり踊ったりしてみたいなと思っていたら、お母さんが私の知らないうちにオーディションに送っちゃっていて(笑)」と説明した彼女(参照:Deview)。憧れていたグループの加入にはあと一歩届かなかったものの、そのポテンシャルを買われて異なる形でのデビューを果たした。

 カントリー・ガールズとしてのデビュー当時、弱冠14歳であったアイドルとしての彼女の力を強く印象付けたのは、2015年3月9日にYouTubeで公開されたグループのデビュー曲「愛おしくってごめんね」のMVだった。

カントリー・ガールズ『愛おしくってごめんね』(Country Girls [I’m sorry for being so adorable])(Promotion Edit)

 嗣永桃子による「愛おしくってごめんね」の台詞から始まるこのMVでは、イントロに乗せて、メンバーたちのパフォーマンスとそれぞれのソロカットが流れる。なかでも当時、島村の登場シーンは話題を集めた。「君のこと好きになってから」「自分じゃないみたい……」「うまく言えなくて、ごめんね」とアップのままつぶやき、はにかむ彼女の姿に心をつかまれたファンが多くいた。

覚悟を持って嗣永の“許してにゃん”をオマージュした島村

 3月25日に発売されたカントリー・ガールズのメジャーデビューシングル『愛おしくってごめんね/恋泥棒』に参加したあと、結成からわずか7カ月ほどで島村はグループから卒業した。2015年6月12日に所属事務所の公式サイトで発表された情報によれば、その経緯について「ご家族からは『辞めたい』というお話があった一方で、弊社としましても責任あるマネジメントの範囲を超えていると判断せざるを得ず、今般の途中解約に至った」と明かされている(参照:ハロー!プロジェクト公式サイト)。

 2019年12月26日にカントリー・ガールズが活動休止を迎えるまで、デビュー曲「愛おしくってごめんね」は、コンサートで何度も歌い継がれてきた。そのたびに、島村の存在が脳裏をよぎるファンは、筆者を含めておそらく少なくなかったはずだ。事実上、芸能界を引退した彼女はその後、一般人としてTwitterやInstagramを開設し、友人とのカラオケで「愛おしくってごめんね」を歌う動画をアップしたりと、たびたびファンの心をくすぐっていた。

 そして今年、1月23日にお披露目ライブを開催した新ユニット・きゅるりんってしてみての結成メンバーとして、彼女はふたたびステージへ帰ってきた。

 どれほどの人たちが彼女の復帰に関心を寄せていたのか。それは、1月7日にグループの公式アカウントで発表された時点で、Twitter上で彼女の愛称“うたちゃん”がトレンド入りしていたことからも十分に伝わってきた。

 また、ライブに先駆けて、同月20日に公開されたオリジナル楽曲のMV「可愛さ圧倒的なんばーわん!」では、カントリー・ガールズ時代の恩師であった嗣永の決めポーズ“許してにゃん”をオマージュした歌詞と振り付けに対して、ファンの間では少なからずの賛否両論も入り乱れていた。

きゅるりんってしてみて「可愛さ圧倒的なんばーわん!」MV

 ただ、彼女は1月19日に更新した自身のTwitterで「アイドルとして育ててくれて大切なことを教えてくれた忘れたくない先輩がいます」と嗣永への思いをほのめかし、当時を振り返るかのように「何も恩返しができていないので心残りでした。今回のその方の意志を受け継ぎたいという気持ちでオマージュさせてもらいました(本文ママ)」とつぶやいていた(参照:Twitter)。

 カントリー・ガールズのメンバーだった当時のあどけなさも残しつつ、20歳の女性として、再びアイドルとして生きることを決断した島村。新グループの動向と共に、今後の展開が大いに期待される。

■カネコシュウヘイ
編集者/ライター/デザイナー。アイドルをはじめ、エンタメ分野での取材や原稿執筆を中心に活動。ライブなどの現場が好きで、月に約数万円はアイドルへ主に費やしている。単著に『BABYMETAL 追っかけ日記』。執筆媒体はWeb『ダ・ヴィンチニュース』『クランクイン!』『ウレぴあ総研』、雑誌『日経エンタテインメント!』など。

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