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和田彩花の「アートに夢中!」

2021年はこの展覧会が見たい!

月2回連載

第54回

21/1/5(火)

ついにスタートした2021年。今年も楽しい展覧会が目白押しです! 今年開催が予定されている展覧会のなかから、西洋美術から日本美術、現代美術まで、和田さんが気になる企画について伺いました。

敬愛するアーティスト集団Chim↑Pomが
森美術館で個展を開催

2021年に開催される展覧会で、一番期待しているのは、森美術館で秋に開催される『Chim↑Pom展(仮題)』(10月21日~2022年1月30日)です。

以前にもお話ししましたが、Chim↑Pomとの最初の出会いは大学の授業です。津波によって周辺が破壊されてしまった海辺で、若い人たち10人が円陣を組んで気合を入れる《気合い100連発》という2011年5月に作られた映像作品を見たんです。その後、別の先生からワタリウム美術館で開催されている展覧会、『Don't Follow the Wind Non- Visitor Center』を見に行ってこいという課題が出て、改めてChim↑Pomの作品を見て、そこから大好きになりました。その展覧会は、2021年の現在も開催中の展覧会、『Don't Follow the Wind』の東京出張版でした。展覧会の会場は福島県の東京電力福島第一原子力発電所帰還困難区域内で、だれも見に行くことができない展覧会なんです。その一部を東京で見られるようにする、というものでした。

Chim↑Pomポートレート 撮影:山口聖巴

Chim↑Pomのみなさんは、作品を制作するために現地に入って現地に赴いて、実際はどのようなことになっているのかを自分で見て、調べた上で作品にしています。それまで、私はテレビや新聞の報道が情報のすべてだと考えていたところがあったので、作品内容にも非常に驚きましたし、その姿勢がすばらしいと感じ、以後尊敬しつづけています。いろいろなところで、Chim↑Pomが素晴らしいというお話をしていたのですが、そのおかげか、先日、メンバーのエリイさんとお仕事でご一緒する機会に恵まれました。もう、その日はずっとドキドキしっぱなしでした。私はエリイさんの前では、単なる一ファンでしかなくなってしまうんです。

Chim↑Pom《ビルバーガー》2016年
3階分のフロア、事務用品、空調、家具、照明器具、カーペット、ほか
Courtesy: ANOMALY and MUJIN-TO Production
撮影:森田兼次

ファンなので、展覧会の開催も楽しみであるのと同時に、他の人のChim↑Pomに対する反応もとても気になっています。Chim↑Pomはこれまでギャラリーや廃ビルや、野外など様々なところで展示を行っていますが、森美術館のような規模の大きい美術館での大規模個展は初めて。森美術館で展覧会が開催されることで、雑誌などのメディアで紹介されたり、街にポスターが掲示されたりして、いままでChim↑Pomのことを知らなかった人もその存在を知ることになる。そのとき、その人達はChim↑Pomに対してどんなことを思うのだろう、どんな感情を持つのだろう? って考えてしまうんです。Chim↑Pomを知り、作品を見た方たちの多くが好きになってくれるといいのなあって強く思います。

同じく森美術館で開催される『アナザーエナジー展:挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人』(4月22日~9月26日)も楽しみです。女性ばかり、現在も現役で活躍中の71歳から105歳までのアーティストの作品を展示するという企画です。2021年の森美術館は気になる企画が多いですね。

「好き」の幅が広がりそうな
『マティス 自由なフォルム』

あと、9月に国立新美術館で開催される『マティス 自由なフォルム』(9月15日~12月13日)。2019年に東京国立近代美術館で『窓展:窓をめぐるアートと建築の旅』という、窓に関する展覧会でマティスを見て一気に好きになりました。それまで、マティスの作品って色合いにしろ、構図にしろ流麗で軽やかすぎるなって思っていたんですけど、その展覧会で、そここそがマティスのいいところで、意味があるものなんだと気づいたんです。今回の展覧会は、マティスの切り紙絵に焦点があたっているんですね。私はマティスの油絵を中心に見ていたので、この展覧会でマティスに関する「好き」の幅が広がるといいなって思います。

西洋絵画でいうと、SOMPO美術館で3月に開催される『モンドリアン展 純粋な絵画をもとめて』も気になっています。モンドリアンって、まとめて作品を見たことがないので、どのようなキャリアを経て、あの幾何学的な作品に到達したのかをこの展覧会で知りたいなと思っています。

2年越しで楽しみにしている
『国宝 鳥獣戯画のすべて』

国宝 鳥獣戯画 甲巻(部分) 平安時代・12世紀 京都・高山寺蔵 

日本美術で楽しみにしているのが、『国宝 鳥獣戯画のすべて』(4月13日~5月30日、東京国立博物館にて開催)。本来だったら、昨年開催される予定でしたが、残念ながら延期になってしまって……。なので、2年越しで楽しみにしています。鳥獣戯画は2015年にも東京国立博物館で展示していたのですが、その時は非常に長い行列ができていて、ちょっと尻込みしてしまい足を運べなかったんです。今年はおそらく入場予約制を取ると思うので、快適に鑑賞できそう。

それから、奈良国立博物館で開催される聖徳太子1400年遠忌記念 特別展『聖徳太子と法隆寺』(4月27日~6月20日、※東京国立博物館へ巡回7月13日~9月5日)。昨年、見に行こうと思っていた『法隆寺金堂壁画と百済観音』が新型コロナウイルス感染防止のために中止になってしまいとても残念だったんです。なので、別の展覧会という形で法隆寺の至宝が見られるのはありがたいです。

昨年、佐倉市にある国立歴史民俗博物館に行った帰りに、同じく佐倉市にあるDIC川村記念美術館を訪れて、素晴らしさに感動しました。現代美術の作品を主に展示しているのですが、マーク・ロスコというアーティストのための空間がとても美しかったんです。人も少なくて、庭園も広大で楽しい場所でした。

今年は、そんな東京から少しだけ離れた美術館にも足を運んでみたいなと思っています。


構成・文:浦島茂世 撮影(和田彩花):源賀津己

プロフィール

和田 彩花

1994年生まれ。群馬県出身。2004年「ハロプロエッグオーディション2004」に合格し、ハロプロエッグのメンバーに。2010年、スマイレージのメンバーとしてメジャーデビュー。同年に「第52回輝く!日本レコード大賞」最優秀新人賞を受賞。2015年よりグループ名をアンジュルムと改め、新たにスタートし、テレビ、ライブ、舞台などで幅広く活動。ハロー!プロジェクト全体のリーダーも務めた後、2019年6月18日をもってアンジュルムおよびハロー!プロジェクトを卒業。アートへの関心が高く、さまざまなメディアでアートに関する情報を発信している。

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