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朝日新聞の投稿欄から話題に、エッセイ「感謝離 ずっと一緒に」映画化

ナタリー

20/9/8(火) 6:00

「感謝離 ずっと一緒に」

朝日新聞に投稿されたエッセイをもとにした「感謝離(カンシャリ)ずっと一緒に」が、11月6日に公開される。

本作は、朝日新聞の「男のひといき」欄に投稿されて反響を呼び、2020年3月に単行本化された「感謝離 ずっと一緒に」を映画化したもの。エッセイの中では、当時89歳の河崎啓一が、62年連れ添った亡き妻への思いをつづっている。タイトルの「感謝離」とは、河崎が「愛する人が遺していったものに感謝の思いを込めながら整理していくこと」を意味するために用いた表現だ。

映画では、定年まで銀行員として勤め上げた主人公の笠井謙三が妻を亡くし、1人で身の回りの整理を始めるさまが描かれる。「あしたのジョー」の主題歌などで知られる歌手・俳優の尾藤イサオが謙三役で21年ぶりの映画主演を務め、歌手・女優・コメンテーターの中尾ミエが妻の和子役でダブル主演に名を連ねる。監督を務めたのは、「咲-Saki-」の小沼雄一。コメントは以下に掲載した。

「感謝離 ずっと一緒に」はイオンシネマほか全国で公開される。

尾藤イサオ コメント

ミエちゃんとは60年以上のおつきあいで、そのミエちゃんとこの歳になって夫婦の役を演じる事ができるなんて、今年の公開の時には喜寿を迎える僕にとっては、神様からのプレゼントのようです。
初めにこのお話を頂いた時、主役が僕って…マネージャーに聞き返しましたよ(笑)本当に感謝しかないです。
この作品の撮影が終わり離れるのは寂しく思いますが、皆様の心の中にずっと一緒に生き続けてもらえれば嬉しく思います。
僕も本当に感謝して離れる。これこそ本当の感謝離ですね。

中尾ミエ コメント

私たちもそろそろ終末期を迎え、身の回りの整理をしなければいけない時期になりました、、、と思いつつもなかなか整理ができないのが現状です。
そんな時、”感謝離“という素晴らしい言葉に出逢いました。全てのものに感謝して“ご栄転”させてあげると思えば、気持ちよく送り出すことができます。
初めて台本を読んだ時、涙が止まりませんでしたが最後にはなんだか清々しい気持ちになりました。
皆さまもこの映画をご覧になって、1日も早くその気になって下さい。

小沼雄一 コメント

この世界に“絶対”ってあるだろうかとフト考えるわけです。が、意外と少ないものです。
悩み事は努力で解決できたり、楽しいことはやがて飽きてしまったり、数学という学問に言わせると1+1=2も絶対というわけではないそうです。ところが、この数少ない絶対が私たちのすぐそばに存在します。
死です。特に身近な人の死です。死んだものは絶対に生き返らないことを、私は父を癌で亡くしたときに学びました。
この映画の原作となった随想「感謝離 ずっと一緒に」は新聞に投稿された短い文章が元になっています。夫婦が長い年月を経て育んだ時間。やがて訪れる伴侶の死。遺品を整理しなければならなくなったとき、主人公はその一つ一つに「ありがとう」という感謝の言葉を添えることでようやく前を向くことができると気づきます。はじめて原作を読んだとき、身近の人の死を懸命に受け止めようとするその姿に私は心打たれました。
夫婦を演じるのは尾藤イサオさんと中尾ミエさん。いうまでもなく歌手として長く活躍された方々です。言葉を表現する強い力を持っています。「感謝(ありがとう)」そして「離(さようなら)」、この二つのシンプルな言葉だけで夫婦の歴史と愛を豊かに表現してくれました。
原作が持つ深い慈しみを、映画を通じて感じていただけることを願ってやみません。

河崎啓一 コメント

今年11月4日、僕と和子は64回目の結婚記念日を迎える。その2日後に、僕らの物語が、なんと映画になって公開されるなんて、嬉しいやら恥ずかしいやら……90年の人生でも最大級の驚愕である。
「うふふ。私のおかげね」
丸っこい鼻を可愛らしく膨らませた写真の中の和子は、ほんのちょっぴり得意げだ。
妻が天国に旅立って以来、少しずつ彼女の遺品を手放してきた。時には悲しみに立ちすくんでしまうこともあったけれど、その都度、彼女の笑顔を思い出し、感謝とともにお別れしてきた。その経験を、こんな素敵な映画にしていただけるとは。なんて素晴らしい結婚記念日なんだろう。
どうかこの作品が、僕のように大切な人を亡くして一歩も前に進めなくなっている方々の背中を、優しく押すものとなりますように。

(c)2020「感謝離 ずっと一緒に」製作委員会 (c)河崎啓一/双葉社

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