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ヒゲダン、Uruに並び今期ドラマ主題歌で注目の秋山黄色 『10の秘密』「モノローグ」に込められた意図

リアルサウンド

20/2/4(火) 20:00

 俳優の向井理が主演を務めるドラマ『10の秘密』(カンテレ・フジテレビ系/毎週火曜21時)が現在放映中だ。娘が何者かに誘拐されたことをきっかけに、向井演じるシングルファザーの身に次々と事件が降りかかる本格サスペンス。登場人物がそれぞれに“秘密”を抱え、先の見えない展開が見どころとなっている。

(関連:絶対零度、10の秘密、恋つづ、知らなくていいコト、ケイジとケンジ、ねんとな……2020年1月期ドラマ、注目の主題歌は?

 そんな本作の主題歌を務めるのは新進気鋭のソロアーティスト、秋山黄色。メジャーデビュー曲「モノローグ」がいきなりのドラマ主題歌に抜擢された。今期は、『恋はつづくよどこまでも』(TBS系/毎週火曜22時)にOfficial髭男dism、『テセウスの船』(TBS系/毎週日曜21時)にUru、そして『知らなくていいコト』(日本テレビ系/毎週水曜22時)にflumpoolと、各局とも主題歌に注目のアーティストを起用しており、それをふまえるとなお秋山の大抜擢には大きな期待が感じられる。

 1996年生まれ、弱冠23歳の秋山が音楽活動を始めたのは高校生のとき。主に、YouTubeやSoundCloudなどで楽曲を発表するところから音楽キャリアをスタートさせ、地元・栃木や東京を中心にライブ活動を行う。自主レーべルでリリースした「やさぐれカイド゙ー」がSpotifyバイラルチャートで(日本)2位にランクインしたのを機に、夏フェスなどに出演。2019年2月には、Spotify『Early Noise 2019』として、今年大きな飛躍が期待される新進気鋭の国内アーティスト10組のうちの1組として、King Gnu、中村佳穂らとともに選出された。その後も精力的にリリースやライブを重ねるが、お茶の間に一躍その名を知らしめたのは、NHK『SONGS』の尾崎豊特集にて「シェリー」を披露したことだろう。自ら大胆アレンジを施したという生演奏は、Twitterでトレンド入りするほどの反響を巻き起こした。プロフィールでは「専門学校中退のフリーター」を名乗り、いまだどこか謎めいた存在感を漂わせる秋山黄色。「モノローグ」は、そんな彼の名刺代わりの1曲として広く聴き継がれることとなるのは間違いない。

 今作「モノローグ」は、その名の通り“独白”のように静謐な歌い出しからハードなギターリフ、また中盤の変則的なリズムのBメロを経てエモーショナルに歌い上げるサビと、万華鏡のように移り変わるサウンドメイクが印象的なミドルナンバー。“静と動”を行き来する展開は、さながら二転三転するドラマのストーリーを表しているようにも取れる。ドラマを想定して書き下ろした楽曲だけあって、歌詞にも物語を彷彿させるワードが。〈僕の知らないその顔は 最初から隠していたの?〉〈ほんの少し話をして分かった気になっていた 知らない事ばかり知りたくなるのは 本当は何も信じられないからなのか〉など、身近な人物の裏の顔に直面し、戸惑いを隠せない様子は、主人公・白河圭太の心情ともシンクロするようだ。楽曲について秋山は「誰しもが抱えている、もう変えられない事を悔やむやりきれない独白。それによって少しでも何かが変われば少しは救われるのにという思いをこの曲に込めました。10の秘密に隠された10以上の本質に、楽曲も寄り添わせて楽しんでください」とコメント。各話のラスト、「モノローグ」を聴きながら視聴者がさまざまな推理を働かせるのも恒例になっていきそうだ。

 帝東建設の不正問題が明らかになったり、娘の誘拐事件の真の黒幕が登場したりと、毎回新たな真実が明らかになるのと同時に、新たな謎も増える『10の秘密』。「モノローグ」の後半には〈運命すらこんなにも疑惑と不安に満ちているから 自分のせいにしてみても楽になれるはずないよ〉〈「失った後にしか気付けない」という言葉を 嫌になるほど聞いてなお気付けなかった ずっと〉と、今後の展開を暗示するような歌詞も。ドラマが孕む“秘密”とともに、楽曲に隠された真の意図を追いかけるのも、本作の楽しみ方のひとつだろう。(リアルサウンド編集部)

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