ヤン・イクチュンをつくる映画~国境を越える映画人~
ヴィンセント・ギャロ自身の“愛”と“孤独”を感じた『バッファロー’66』
月1回
第8回
19/6/24(月)
今回イクチュンさんが語るのは、1998年製作、日本では翌1999年に公開され、いわゆる“ミニシアター作品”として特大ヒットを記録した『バッファロー’66』。監督、脚本、音楽、主演をひとりで手がけたヴィンセント・ギャロは、この作品で一躍時の人になりました。
イクチュンさんも本作には思い入れが強いようで、たっぷり語ってくれました!
これまでの映画にはない
独特な表現方法が魅力的だった
─── 『バッファロー’66』を選んでいますね。
ヤン ヴィンセント・ギャロは日本では知られていますか?
─── ええ。日本には彼のファンが多いです。ひょっとしたら、本国アメリカより、日本の方が多いかもしれません。
ヤン 映画人としてだけではなく、モデルやミュージシャンとしても活動していますよね。監督作ではご自身で音楽も付けていますし。ユニクロとコラボしていたTシャツは買いましたよ。
─── 普通のファンじゃないですか(笑)。
ヤン この映画は1日の出来事を描いていますが、表現方法がすごく独特。撮影感覚、色合いも雰囲気も、これまでの映画にはなかったものですよね。次の監督作『ブラウン・バニー』も好きなんですが、カンヌ映画祭で酷評されて、かなり非難も浴び、インタビューでは泣いてしまって、「もう次の映画は作らない」と言うまで追い込まれてしまいました。可哀想です(ここだけ日本語で)。
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