青木野枝 霧と鉄と山と
20/1/9(木)
重厚なイメージのある鉄の彫刻を、柔らかく軽やかに一新した彫刻家、青木野枝の個展。彫刻というと、鉄にしろ石にしろ物質の固まりという固定観念があるが、彼女は鉄板を細く溶断したものを何百とつなぎ合わせて1つの彫刻に組み立てる。展示空間に応じてサイズやかたちを決められる点では、インスタレーションと呼んでもいい。今回は3つのメインギャラリーに各1点ずつしか展示していないが(ほかはロビーに展示)、それぞれ空間いっぱいに使った「山」のような巨大作品ばかり。これが鉄の固まりだったら床が抜けるし、そもそも搬入できない。その場に合わせて組み立てるインスタレーションならではの作品だ。
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