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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

遠山正道×鈴木芳雄「今日もアートの話をしよう」

六本木クロッシング2019展:つないでみる

月2回連載

第14回

19/3/15(金)

心掴まれる現代アートたちが集結

鈴木 僕たちが追いかけ続けてるアーティスト集団「目」も出品してる、今年の「六本木クロッシング2019展:つないでみる」はもう見た?

遠山 見た見た。3年に1度の定点観測的なシリーズ展で、今年でもう6回目。見終わって、また行きたくなる展覧会だなって思ったな。

鈴木 確かに掴みがいいっていうか、最初からインパクトあったよね。

飯川雄大《デコレータークラブ―ピンクの猫の小林さん―》2019年 展示風景:「六本木クロッシング2019展:つないでみる」森美術館(東京)

遠山 そうそう、最初のピンクの猫からして、ものすごく掴まれた。

鈴木 めちゃくちゃ大きい作品。全体が見えないところがまた面白いよね(笑)。

遠山 ちょっととぼけた顔の一部だけ見えてる(笑)。

鈴木 ひょっこりはんみたいな(笑)。

遠山 猫から始まり、初めから気になる作品が多かった。例えば青野文昭さんの、家具やいろんな収集物で制作されたベンツとかの作品もよかった。

青野文昭《なおす・代用・合体・連置―ベンツの復元から―東京/宮城(奥松島・里浜貝塚の傍らに埋まる車より)2018》ほか 展示風景:「六本木クロッシング2019展:つないでみる」森美術館(東京)撮影:木奥惠三 画像提供:森美術館

鈴木 彼は、これまでいろんな場所で拾ったものを「なおす」ということで作品を作ってるんだって。家具だけじゃなくて、作品を構成してるのは衣服に本に雑誌に樹木にと、いろんなものが使われてた。

遠山 へえ、だから作品の名前も《なおす・代用・合体・連置―ベンツの復元から―東京/宮城(奥松島・里浜貝塚の傍らに埋まる車より)》っていう、すごく長い名前だったんだ。古いタンスとか、昔あったよなあって思いながら見てた(笑)

鈴木 懐かしさもあるよね。それに昔のナンバープレートまで付けられてたし、ベンツのマークも可愛かったな(笑)
 全体的にはどんな印象だった?

遠山 変にアート然として澄ましてるだけじゃなく、こっち側と地続き感があるというか。ファッションや建築を見に行くのと同じ感覚で見られる感じがあって、気持ちいい展覧会だった。
 それに現代アートにあまり触れてこなかった人も、楽しめると思う。わからないから苦手とか、難しいとかって思ってる人にもぜひ行ってみてほしい。必ず、「あ、面白い!」って思える入口がこの展覧会の中には存在してる。それに絶対にお気に入りの作品が見つかると思う。

鈴木 確かに。今回は「なにこれ?」「どうなってるの?」って思わせて惹きつける作品が多かったよね。大型作品も多かったし。

遠山 そうなんだよね。今回はどういうキュレーションだったの?

鈴木 いままでは、森美術館のキュレーターと外部からのゲストキュレーターが展覧会を作ってたのね。でも今回は初めての試みとして、森美術館のキュレーター3人だけで展覧会を作ってる。しかも若い世代の、いままで「六本木クロッシング」を下の立場で支えてた人が、メインのキュレーターとして企画に参加してる。だからいままでよりも新鮮さというか、いま感というのはちゃんと出ていて、成功したんじゃないかなと思う。

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