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BEYOOOOONDS 高瀬くるみ、グループの方向性を決定付ける鍵となる? キャラクター性を徹底解説

リアルサウンド

20/4/4(土) 10:00

 ハロー!プロジェクトの最新グループ、BEYOOOOONDS。2018年に結成され、2019年にシングル『眼鏡の男の子 / ニッポンノD・N・A! / Go Waist』でメジャーデビュー。寸劇などの身体要素を取り入れた個性的な楽曲が話題を呼び、オリコン週間チャート初登場1位を獲得。同年末には日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞。令和2年、さらなる飛躍が期待されているアイドルグループだ。

(関連:【写真】高瀬くるみ

 楽曲も個性的なら、メンバーのパーソナリティーも個性的なのがBEYOOOOONDS。今回の連載企画では、メンバー12人それぞれのキャラクターについて、5つのポイントを立てて紹介していく。第5回はBEYOOOOONDSおよび雨ノ森 川海のメンバー、高瀬くるみ。「BEYOOOOONDSの母」とも呼ばれている彼女は、どんな女の子なのだろうか。

●ミュージカル経験ありの演劇系女子
 幼少時の高瀬がアイドルに興味を持ち始めたきっかけは、テレビアニメ『きらりん☆レボリューション』(テレビ東京系)。モーニング娘。の久住小春が主演声優を務めていたアイドルアニメで、放送期間は2006~2009年。1999年生まれの高瀬が小学校低学年だった時期とかぶる。この番組の影響でアイドルを志した者は数多く、高瀬もそのひとりということになる。

 また、栃木県出身の高瀬は小学1年から高校1年までの10年間、宇都宮市のミュージカル団体『こどもミュージカルどりーみんぐ』に在籍していた(参照:https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/220395)。小学6年のときには同団体のアメリカ公演に参加したこともあり、かなり本格的に演技の経験を積んでいたようだ。

 ハロプロ研修生に入ったのは、2015年3月のこと。高瀬は当時高校2年で、中学生が多めだった研修生のなかでは若干年上だった。そんな研修生にとって大事なイベントといえば、毎年5月開催の実力診断テスト。高瀬は2015~2017年の計3回出場しており、特に2016年の回で歌った「Moonlight night ~月夜の晩だよ~」(オリジナル:モーニング娘。)では、半年前から選曲を決めて練習し続けたという気合の入ったパフォーマンスを見せた。観客投票1位に送られるベストパフォーマンス賞は得られなかったが、歌唱賞は受賞した。ちなみにこの回の1位は笠原桃奈(現アンジュルム)と清野桃々姫がどちらも228票を集めて同時優勝だったのだが、2位は225票の高瀬だったという。

 そして2017年5月の同イベントにて、清野桃々姫とともに新たなグループでデビューすることが決定。そのグループは雨ノ森 川海とネーミングされ、同時にBEYOOOOONDSが結成される。

●BEYOOOOONDSの母は野菜ソムリエ
 同じグループメンバーから“BEYOOOOONDSの母”と呼ばれることが多い高瀬。今年3月16日で21歳になったばかりの彼女は、BEYOOOOONDSメンバー全12人の中で一岡伶奈と並んで最年長。一岡はCHICA#TETSUのリーダーだが、高瀬は雨ノ森 川海のリーダーだ。本連載の第1回の一岡回でも少し書いたが、一岡と高瀬は各ユニットでリーダーであると同時に、正式にリーダーが決まっていないBEYOOOOONDS全体のまとめ役的存在でもある。

 喋り口調が落ち着いていて、話す内容もしっかりしているのが高瀬で、リーダー然としたリーダーといえるだろう。“一岡はおっとりしているリーダーだけど、高瀬はパキパキしたリーダー”とインタビューで話していたのは西田汐里だが、そんな対称的な二人が年長さんでみんなをまとめているのがBEYOOOOONDSの構造だ。

 2019年の正月にはメンバーに似顔絵入りのみかんを配ったり(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12430235084.html)、2020年の正月にはお年玉と称してメンバー全員にポケモンのドーナツを配ったりなど(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-chicatetsu/entry-12564619750.html)、差し入れすることが多いのもリーダーっぽい。また、彼女の趣味のひとつに料理がある。ブログを読んでいると、美味しそうな料理写真がアップされていることが多い。

 そんな料理の腕にも関係してくるのだが、高瀬は“野菜ソムリエ”の資格を取得している。野菜ソムリエは、一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定する民間資格。長谷川理恵や山口もえなど、芸能人でも取得している者が多い。ハロプロ内でもモーニング娘。OGの安倍なつみ、石黒彩が野菜ソムリエの資格を持っている。

 元々は、幼少時に野菜嫌いだった高瀬が母親の作る料理のおかげで好き嫌いがなくなった体験がきっかけで、高校の時に母親と一緒に資格を取得したという。2019年10月にアップされた動画では、美味しい野菜の見分け方を語っており、ガチ度がうかがえる。

●BEYOOOOONDSの方向性を決定づけた高瀬の演技力
 2017年5月に高瀬と清野の昇格が決定した際、「演劇女子部とは違った、演技やパフォーマンスを中心とした活動でデビュー」という告知がなされた。いまから振り返ると、このコンセプトがBEYOOOOONDSの「眼鏡の男の子」をはじめとする、寸劇を取り入れた楽曲群へ引き継がれているのがわかる。この当初のコンセプトに適した人材として清野、そして高瀬が選ばれたのだろう。

 「お芝居だけは誰にも負けたくない」と本人も語っているが、高瀬の個性としてまず挙げたいのはその演技力の高さだ。前述したとおり、学生時代のミュージカル経験で基礎は培われている。ハロプロ研修生の加入後、当時の研修生ファンの注目を浴びたのは、2016年11月上演の『演劇女子部「ネガポジポジ」』だろう。つばきファクトリーおよびハロプロ研修生が主演の舞台で、配役は3チームに分かれており、高瀬はチームBで「りさ」という主役級のキャラを存在感たっぷりに演じた。

 その後も、BEYOOOOONDSデビュー前の時期である2017年6月には『空想ペルクライム / Les Nankayaru』というハロプロ外部の舞台に出演。また、2018年5月放送のテレビドラマ『世にも奇妙な物語’18春の特別編』(フジテレビ系)にも出演と、細かい演技仕事をこなしている。

 BEYOOOOONDSデビュー後では、『演劇女子部「不思議の国のアリスたち」』『演劇女子部「リボーン ~13人の魂は神様の夢を見る~」』というグループ主演舞台に出演。演技にはそういった舞台劇のほかにも、楽曲パフォーマンス上で行う演技というものもある。「眼鏡の男の子」では“ダンス系専門学校の生徒”という、正直いってあまり台詞のない配役で目立っていなかったが(衣装は派手だったが)、「文化祭実行委員長の恋」では、曲冒頭での江口紗耶との掛け合い台詞はかなり美味しい見せ場だ。ヘヴィメタルサウンドの「アツイ!」では、KISSのジーン・シモンズばりに舌を出して威嚇する曲中の振り付けを高瀬は全力でやりきっており、筆者はライブでこの箇所に来るとどうしても彼女のほうに目が向いてしまう。

 そして高瀬の本領が発揮されているのが、アルバム曲「恋愛奉行」。曲中盤の台詞掛け合いパートでは、恋愛相談を持ちかける庶民役の清瀬に向かって、奉行役の高瀬が解決法を伝授し、〈恋や愛やで迷った時は/恋愛奉行にお任せあれ!〉と見得を切る。曲全体での高瀬の歌割りも比較的多く、彼女のメイン曲と考えて差し支えないだろう。

●しっかり者?甘えたがり?
 ほかにも特技が殺陣やステージアクションだったり、ブログでの一人称が“高瀬”だったりなど、しっかり者で強めな側面が目立つ彼女だが、そうじゃない一面も併せ持っている。BEYOOOOONDSの他メンバーの発言によれば、意外と甘えたがりなところもあるそうだ。本人も「実は甘えたがりというかベタベタしたいタイプ」と自己分析したことがある。逆に言えば、そんな甘えたがりな面を蓋するためにしっかりと振る舞うという作用が働いているのかもしれない。

 栃木県の名物に苺があるが、彼女の好物でもある。また、話し方自体はしっかりしているが、その声質は甘く可愛らしい。演技力のある甘い声は声優向けとも言える。

 深夜ラジオ番組『Hello! SATOYAMA&SATOUMI Club』(ラジオ日本)は、以前のパーソナリティーは宮崎由加が担当していたのだが、2019年7月からは高瀬が引き継ぐことになり、現在レギュラー出演中。前任の宮崎の癒やし系なトークは深夜ラジオにぴったりだったのだが、高瀬もハマっている。

●ハロプロ内の交友関係
 高瀬が尊敬し、目標としているハロプロの先輩は嗣永桃子(ex.Berryz工房およびカントリー・ガールズ)。歌やダンスだけでなくトーク力も有しているところに魅力を感じているようで、高瀬もその域を目指そうとしているのは伝わってくる。

 BEYOOOOONDS内では、やはり同年代の一岡伶奈とは距離が近いようだ。BEYOOOOONDS以外では、こぶしファクトリーの和田桜子と仲が良く、カラオケに行ったりしている。「香水」(メロン記念日のシングル曲)を一緒にハモって歌ったそうだ。

 また、高瀬はパンダ好きでもあり、パンダ柄の私服を着ていることが多い。ハロプロ内でパンダ好きといえば、“パンダさんパワー”がキャッチフレーズの山﨑愛生(モーニング娘。’20)がいるが、今年の正月のハロプロコンサートでは2ショット画像をアップしたり(参照:https://ameblo.jp/morningmusume15ki/entry-12564614127.html)、一緒に「パンダース」を食べたりなど(参照:https://ameblo.jp/beyooooonds-rfro/entry-12564858765.html)、徐々に仲良くなっているようだ。

 高瀬は前述のように栃木県出身。ハロプロ内で同じ栃木出身メンバーといえば、モーニング娘。’20の森戸知沙希がいる。今年1月1日の下野新聞(栃木県の地方新聞)では、高瀬と森戸の対談記事が掲載された。今後も栃木絡みでの仕事が期待できそうだ。(ピロスエ)

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