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中尾明慶、平岩紙、三宅弘城らが活躍 『監察医 朝顔』は“バイプレイヤーズ”の宝庫だった

リアルサウンド

21/3/29(月) 8:00

 1クールに複数のドラマを観ていると、ふと気づくことがある。「あ、この役者さん、あの作品にも出てるな」と。放送期間が1年と長い大河ドラマ、約半年に及ぶ朝ドラに至っては撮影が長期間になる関係上、同時期の民放ドラマにも出演しているなんてことはしばしばである。

 2019年には川栄李奈が大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』(NHK総合)、『3年A組 ―今から皆さんは、人質です―』(日本テレビ系)、『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京系)と同時期に3つのドラマに出ていたという例もあるほどだ。

 月9ドラマでは初の2クール放送として2020年の11月2日よりスタートし、先日3月22日に最終回を迎えた『監察医 朝顔』(フジテレビ系)においても、長期間特有の掛け持ち出演が多く見受けられる。物語終盤、東日本大震災の遺族役として重要な役を担っていた野間口徹をはじめとした毎話ゲストも含めれば、『朝顔』は“バイプレイヤーズ”の宝庫だったと言えるだろう

 涙もろくもその優しさと正義感の強さで朝顔(上野樹里)と平(時任三郎)を献身的に支え続けた桑原役の風間俊介は、大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK総合)で徳川家康を好演。「ウッシー」こと法医学教室のアルバイト・牛島を演じた望月歩も、細川忠興役で『麒麟がくる』に出演していた。

 『麒麟がくる』の次期大河『青天を衝け』には、エンバーマーの若林役として印象的な大谷亮平、鑑識係員の一人である沖田として藤原季節が出演している。さらに大谷は『君と世界が終わる日に』(日本テレビ)にも登場。『青天を衝け』の老中・阿部役といい、奇しくも命を落とす役柄が多く、今期においては大谷亮平に「助演男優賞」を贈りたい気持ちでいっぱいだ。

 絵美(平岩紙)の尻に敷かれっぱなしだった藤堂役の板尾創路は、朝ドラ『おちょやん』(NHK総合)の須賀廼家万太郎としてお馴染み。三宅弘城と平岩紙は『俺の家の話』(TBS系)にも出演。特番を入れれば、三宅は今年2月に放送された『サ道 ~2021年冬 東京の空の下、少し離れてととのう~』(テレビ東京)にも「偶然さん」として登場している。

 法医学教室から涼介役の中尾明慶は『天国と地獄』(TBS系)に、光子役の志田未来は朝ドラ『エール』(NHK総合)と『バイプレイヤーズ』(テレビ東京)と見事にバイプレイヤーを務めあげている。

 最終回の朝顔と桑原の結婚式に集まった錚々たる顔ぶれが象徴するように、『朝顔』には細部に至るまでいい役者が揃っていた。もちろん、それは柄本明や山口智子、石田ひかりといった誰もが知る名優だけでなく、近い将来、天才子役としてさらにその名を轟かせるであろう、“つぐみちゃん”こと加藤柚凪までもだ。

 『朝顔』は朝ドラのような、ずっと観続けていたいドラマという声を何度も見てきた。長期間の放送から愛着が湧いているというのももちろんあるだろうが、主演の上野樹里だけでなく、一人ひとりのキャストが輝くバイプレイヤーズドラマだったことも良質な作品として評価された一つの理由だったのではないだろうか。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

■配信情報
『監察医 朝顔』
FODにて全話配信中
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明ほか
原作:『監察医 朝顔』(実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
プロデュース:金城綾香
演出:平野眞、阿部雅和
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/asagao2/

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