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星野源×DEAN FUJIOKA、2人はなぜ惹かれ合う? 『ANN』共演から読み解く

リアルサウンド

18/7/1(日) 10:00

 6月26日に放送された『星野源のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)のゲストに、DEAN FUJIOKA(以下、ディーン)が出演した。

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 今回の共演は、星野の雑誌『AERA』の連載「音楽の話をしよう」にディーンが登場した時以来の対談形式となったが、それ以外にも音楽番組やエランドール賞の舞台袖で会話したことがあるという2人。放送の中では同い年ということで敬語を使わず、親しみを込めて「ディーンちゃん」「源ちゃん」と呼び合いながら、始終和やかな雰囲気でトークが繰り広げられた。

 先週リリースされたばかりのディーンの2ndシングル曲「Echo」について星野が「曲を聴いて、凄くかっこよかった」と感想を述べると、同曲の制作過程についての話題に。ディーン曰く、「Echo」は音楽ジャンルに当てはめるとイギリス発祥のWaveというジャンルになるのだが、そうなることを意識して作られた曲ではないという。「地獄とか悪魔とか絶望とか暗黒とか、とにかく不安になる、不吉な予感をさせるようなサウンドって何だろう?」と考えながら音を組みたてていく中で、結果として仕上がったサウンドがWaveというジャンルに繋がったと話した。さらにディーンが核シェルターの取材のためにスイスを訪れた際、ヨーロッパの宗教戦争の流れや、スイスという国の成り立ちについて知ったこともインスピレーションの一つになったと明かされ、その特異な曲の成り立ちに星野は興味津々で聞き入っていた。

 また、新曲「Echo」はドラマ『モンテ・クリスト伯―華麗なる復讐―』の主題歌として書き下ろされた楽曲でもある。星野は「タイアップだからこそ広がっていく良さがある」と、アーティストがタイアップ曲を書き下ろすことへの独自の見解を述べ、ディーンも「大変だけどすごくやりがいのあること」と同調する場面もあった。

 中には、アーティストの楽曲にタイアップがつくことに肯定的ではない意見もある。他作品の色を楽曲に反映させるため、そのアーティストの持ち味が薄まってしまう場合もあるからだ。しかし、星野の前シングル『ドラえもん』に収録されている4曲は、原作『ドラえもん』への愛がこれでもかというほど詰め込まれたものでありながら、星野源の色は少しも薄まらないばかりか、掛け合わせたことによって鮮やかに引き立っていた。また、ディーンの新曲「Echo」はドラマが持つダークな雰囲気を元として、自身のサウンドへのこだわりとスイスでの取材経験を反映させた作品だが、ドラマの魅力に色を添えただけではなく、曲単体としても独立したストーリー性ある楽曲に仕上がった。どちらも振り切った作品でありながら彼らのアーティスト性が一切損なわれないのは、そこに揺らがない“芯”があるからなのだろう。

 2人が持つアーティストとしての“芯”に近しいものを感じたのが、番組後半に「リスナーを寝かそう」というテーマでお互いの選曲を流しあった時だ。星野はソウルバンド・Dyke & The Blazersの「Let A Woman Be A Woman Let A Man Be A Man」に始まり、Thundercat、グレゴリー・ポーターなどを選曲。一方、ディーンは昔から大好きだというブリティッシュDJ・Four Tetの「Alap」や、Submotion Orchestra、ニルス・フラームのゆったりとしたナンバーを選んだ。お互いジャンルが全く被らない選曲となったが、星野はディーンが選んだ曲について「こういう曲こそラジオで流されるべき。音楽的に最高なものを流すっていうのがいいと思う」と熱っぽく語った。

 何も難しいことではない。2人に共通しているのは“音楽的な面白さ”をどこまでも求め続けていきたいという探求心と、それを今の世の中に広めたい気持ちだ。ジャンルよりも音楽に対するスタンスに重きを置いているから、彼らのアーティスト性はぶれることがない。“探求心”のレベルと“広めたい”純度が同じくらい高い2人だからこその、ジャンルを超越したシンパシーを感じる放送回だった。(渡邉満理奈)

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