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松下洸平が絶句する姿が胸を締め付ける 『スカーレット』前を進む勇気をくれる大崎先生

リアルサウンド

20/3/13(金) 12:10

 武志(伊藤健太郎)が慢性骨髄性白血病にかかり、事実をどう受け止めるか悩む喜美子(戸田恵梨香)。第135話では、武志本人にその事実を告げ、第136話では、血を分けた姉妹である直子(桜庭ななみ)と百合子(福田麻由子)に伝える。2人が去った後、川原家に飛び込んできたのが、喜美子の元夫であり、武志の父・十代田八郎(松下洸平)だ。『スカーレット』(NHK総合)第137話では、息子の大病を知らされた八郎が悩み苦しむ姿が描かれた。

参考:『スカーレット』第138話では、信作(林遣都)ら知り合いたちが武志(伊藤健太郎)を励ます

 「遅なった。ごめんごめん」といそいそと入ってきた八郎。ついに彼が事実を知る時が来てしまった。先日フカ先生(イッセー尾形)のハガキを届けにやってきた時のように、離婚後、徐々に関係を修復しつつある川原家の3人。どこかぎこちなさを感じさせるも、暖かい時間が流れている。話を切り出すことができない喜美子は、たわいもない会話でなんとか繋ごうとする。武志と気になる関係を予感させる石井真奈(松田るか)の存在。「武志が結婚とか、そういう…!」と勘違いしてしまう八郎さえ、愛おしく感じてしまう。

 そしてついに話題は病気の話に。「このままやと3年から5年や言われた。そういう病気や。慢性骨髄性白血病いう」という喜美子の言葉に絶句する八郎。そして、「たこ焼き食べた言うたやんな? なあ? 僕も行ったよ。僕も行ったって、武志のアパート。……口からな、タコ飛び出すぐらい男3人でゲッラゲラ笑て、武志もゲッラゲラ笑て……」と早口でまくし立てる。茫然自失し、いきなり饒舌になったりと、感情の変化に理性が追いついていない状況を体現する松下洸平の姿は、確かに真に迫っていた。

 骨髄移植の適合検査を受けた八郎は、大崎先生(稲垣吾郎)と話をする。毎日のように名言を連発する大崎先生だが、本日も沁みるセリフが飛び出した。「病気のことはお父さんには言いたくない。川原さんのところは 陶芸一家なんですよね。僕は医者一家なんですよ。業種は違うけど、どう距離を取っていいのか分からなくなるのは同じかもしれない。時には親子で時にはライバルで……時には親友にもなれる。病気はつらいこともたくさんありますが 泣きたくなるようなすばらしい出来事もいっぱい起きます」。

 病気で苦しむのは本人だけでなく家族やその周りの人もだ。自分では助けることのできない無力さが、病のように心を蝕んでいく。それを深く理解できているからこそ大崎先生は、喜美子や八郎に親身になって手を差し伸べる。まさに大崎先生が言う“揺るぎない強さ”を体現するワンシーンだった。(リアルサウンド編集部)

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