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ソニーオーディション『ONE in a Billion』合宿審査の結果は? 様々なドラマを生んだ熱戦&感動の一部始終をレポート

リアルサウンド

20/1/25(土) 20:00

 ソニーミュージックの新たなオーディションブランド『ONE in a Billion』にて、第1回目として“男性ヴォーカリスト”オーディションが昨年秋よりスタート。その模様を追ったリアリティー番組もYouTubeで毎週配信されており、参加者による緊張感のある熱戦、ライバルでありながらも絆を深め合う姿が、視聴者の間で大きな話題を呼んでいる。1月25日の最新回では、3500人を超える応募から勝ち抜いた参加者6名による合宿審査の結果が発表されたばかり。本稿では、その合宿審査の模様を余すことなく届けていきたい。

【遂に公開】合宿審査へ進出したのは誰だ!?そこに待ち受けていたものとは…?【合宿審査①】

 合宿審査1日目。2019年12月某日、第3次審査ライブパフォーマンス審査まで残った16人(一部欠席)がソニーミュージック本社に集合し、それまでのランキング結果から合宿審査へと進む6名の名前が呼び上げられた。そこで呼ばれたのは、木下優真、野嵜豊、三浦風雅、きゃない、MASAZAYN、成山俊太郎の6名。しかし、MASAZAYNが当日は体調不良で欠席したため、7位の荒木一仁が仮通過(MASAZAYNが指定時間に到着した場合は落選という条件付)として次へ進むことに。参加者はそれぞれの思いを胸に結果発表を静かに受け止め、通過者は合宿所へのバスへ乗り込む。その一方で、落選者は悔しさを滲ませながらも、使うことはなかった2泊3日分の荷物を抱えて各々の日常へと戻っていった。

合宿審査への通過者6名を発表

 合宿の舞台は千葉県・南房総市にあるデザイナーズコテージ。周りを自然が囲む、東京の喧騒から離れた場所で共同生活が始まる。合宿審査の選考課題は“デュオ審査”。今回のワンビリオーディションで最も多く歌われた楽曲、清水翔太「花束のかわりにメロディーを」を課題曲に、各ペアでパフォーマンスやアレンジを考え、2日目に発表するというもの。

 合宿所に到着すると、すぐに自身のパートナーを決める話し合いの場が設けられた。合宿審査では6名のうち1名のみが脱落、通過者は最終審査のステージへと駒を進められるため、全員が緊張感のある面持ちで話し合いに臨む。結果は、木下優真&三浦風雅、野嵜豊&きゃない、成山俊太郎&荒木一仁に決まり、それがそのまま2人用寝室の組み分けにもなった。ライバルとの共同生活の中で自身のパートナーを理解し、パフォーマンスとして二人の強みを表現するーーこれまでのような純粋なスキルだけでなく、どんな相手とも合わせられる協調性やコミュニケーション能力も試される難易度の高い戦いが予想された。

【猛練習】合宿審査本格スタート!生まれる化学反応…【合宿審査②】

 その日はコンビ決定からすぐに、近藤名奈氏によるボーカルレッスンへ。近藤氏のアドバイスのもと、各々が自身の課題や相手のボーカルの特徴を把握し合い、限られた時間の中、急ピッチで二人の息を合わせていくことに集中する。全員に課されているのは技術だけではない。2日もない練習期間で完成形まで持っていくという圧倒的な時間の制約もあるからだ。そんなレッスンを横目に、参加者の中でもムードメーカー的な役割を担う、きゃないが夕食の調理を始める。今回の合宿では自炊を参加者が行うわけだが、ライバルでありながらもお互いを支え合う不思議な関係性が垣間見える。レッスンを終えたあとは、きゃない特製の鍋をみんなで楽しそうにつつく。デュオ審査にしても、共同生活にしても、運命共同体のような仲間意識が芽生えるのに時間はかからなかったようだ。

 通過発表からデュオのコンビ決め、レッスン、深夜までの自主練と、怒涛の合宿初日が明けて2日目へ突入。この日も午前から本間律子氏によるライブステージングディレクションがはじまり、そのまま夕方には審査が控えるハードスケジュールが控えていた。

 お昼頃に合宿所を訪れると、歌を口ずさみながらキッチンでお昼ご飯を用意していたのは、やはりきゃないだった。リビングに野嵜とレッスン終わりの木下&三浦ペアが合流。三浦と木下がきゃないを「シェフ」と呼んでからかったり、きゃないが歌ったことをきっかけに自然と4人で課題曲をユニゾンするなど、和気藹々とした時間が流れる。

 音楽好きの同世代同士、仲良くならないわけがないのだ。屈託なく等身大のトークを展開する様子はライバルというよりも、友人関係に近いと言えるだろう。その反面、その中の一人を切り捨てる、オーディションという仕組みの残酷さも感じるワンシーンだった。

【深まる絆】魔法を掛けられた候補者達の艶歌模様から目が離せない…!【イチャイチャするな】合宿審査③

 レッスン後に本間氏に参加者の話を聞くと「みんなボーカルとしてのスキルは申し分ない。歌の技量や表現力は異なるが、完成度の高い6人で私も驚きました」と賞賛する。「例えば、きゃない君、木下君、三浦君は自分の得意技や魅力をよく知っている子達で。野嵜君、成山君、荒木君は他の3人以上に悩んでいると思います。ただ、そうやって悩みに悩み抜いて、最後に出した一滴は尊いし、人の心を打つんです。その良さをどう引き出してあげるべきかと、こちらの身が引き締まる思いでした」と答えてくれた。まわりにいたスタッフも「あきらかにオーディション当初と現在では別人のように成長している」と感慨深く教えてくれた。

【激エモ】運命のタイムリミット。無慈悲な事件が候補者たちの関係を変えていく。【マイメン】合宿審査④

 レッスンが終了し、スタッフから集合がかかる。ここで発表されたのは、体調不良で欠席していたMASAZAYNの合流と、無情にも仮通過だった荒木への落選宣告だった。先ほどとは打って変わり、動揺を隠しきれない参加者たち。荒木とペアだった成山は「本当に複雑ですね。残念と楽しいの気持ちがごちゃごちゃになっています」と心境を吐露。木下も「ライバルだけど、本当に審査以外では友達なんで、改めてこのオーディションに気持ちを入れてやっていかなあかんなって思いました」と話してくれた。

 そして当のMASAZAYNも体調はまだ万全ではない様子でみんなの前へとやってくる。「まだ全然元気じゃないんです。思っている以上に声がコントロールできなくて……でも、やるだけのことはやってみます」と意欲を見せる。成山と共にスタジオブースへと向かい、本番ギリギリまで細かく歌い方やアレンジについて話し合う。本番まで約3時間、残された時間はもうわずかだった。

落選した荒木を見送る参加者たち

 本番前、リビングで声をあわせる三浦と木下、それに耳を傾けるきゃない。三浦が「うん、大丈夫だと思います」、木下も「いけると思う」と自信を見せると、きゃないは「いいね~この二人は。早く倒したい!」と火花を散らす。そして本番直前、もうひとつのサプライズがスタッフから告げられ、特別審査員としてシンガーソングライターの清水翔太が参加することに。再び動揺する参加者たちは、清水翔太と初対面し、緊張と興奮がMAXへ到達したことだろう。

【驚きはない】清水翔太登場!衝撃のコメントに審査会に風雲急!?【のに驚いた】合宿審査⑤

 そのまま本番審査が始まり、先陣を切ったのは三浦&木下ペア。このペアは一言で言えば、ザ・王道。昨夜は午前2時まですり合わせたという正統派なアレンジで綺麗なハーモニーを響かせる。二人の歌を聞いた清水翔太は「上手だし素敵な歌声だとは思うが、厳しいことを言うと驚きはない。もうあと一歩の驚きがプロとアマの違いだと思うから、そこは今後の成長に期待できるのでは」とコメントする。

声を丁寧に合わせる三浦&木下ペア

 続いて登場したのは、きゃない&野嵜ペア。きゃないはギターボーカル、野嵜はダンス&ボーカルで分担し、楽曲もアップテンポなものにガラリとアレンジを変えて歌唱した。しかし、清水は「ひとつのお皿にいろんな料理を乗せて出された感じがした」と指摘。ダンスやアレンジの必然性よりも彼ら二人自身の意思が先行しているため、そこの順番が逆ではないかと辛口の感想を述べた。

ギター&ボーカルとダンス&ボーカルで意表をつく野嵜&きゃないペア

 そして、最後は時間ギリギリまで練習を重ねたMASAZAYN&成山ペア。シンプルなギター弾き語りで、お互いが持つ個性的な声質を軸にしたパフォーマンスを披露。清水は「おそらく前の2組よりも、自分たちで作る音楽が評価される人達なのかもしれない。だから誰かのカバーを歌っても意味がないというか、特にここで言うことは何もないかな」とコメントした。

スモーキーな歌声とシンプルなアレンジを見せたMASAZAYN&成山

 最後に清水翔太は「今この瞬間だけに限っては本当にすごいと思える人はいなかった。ただ、それはあくまでこの条件だからであって、みんなプロとして十分にやっていける素質はあると思う。もっといろんな彼らの姿をみることで評価は変わる」と語り、「僕が見てきたプロとアマの明確な違いは、客観的に自分を見れているかどうか。プロは少ない時間の中で良い曲と思ってもらえることが重要で、歌に込めた思いみたいな部分を知ってもらう機会は少ない。個人としては不器用な方がアーティストとしては良いとも思う反面、そういうプロ的な考えとさじ加減を身につけることで、何も知らない人にもすっと伝わるような曲が作れるようになれるのでは」とアドバイスを送った。

 清水翔太の厳しい意見を受け、それぞれのリアクションは違っていたが、だいたいは打ちのめされたようだった。ただ、全員から伝わってくるのは、すべてを出し切ったという清々しさと今後も音楽は続けていこうという実直な志し。発表前の緊張感から解放された参加者は、最終日の結果発表までの間に一時の安息の時間を仲間と共に過ごす。サプライズだらけの2日目は幕を閉じた。

 いよいよ運命の結果発表が待つ3日目へ。話を聞くと昨夜は朝の5時まで音楽や人生についてみんなで語り合ったという。三浦は「清水翔太さんに普通と言われて落ち込みましたが、結果がどうあれ納得できます。とにかく、みんなと出会えて本当によかった」と振り返る。成山も「これからの音楽人生を考える期間でした。お互いのアドバイスや今後のことをみんなと話し合えて、できたらみんなで最終までいきたいけど、そんなに甘くはないですよね(笑)」と、合宿生活で有意義な時間を過ごせたことを教えてくれた。それぞれ思うところはたくさんある中、結果発表までの時間は刻一刻と迫っていた。

合宿審査の結果を聞く参加者

 全員の荷造りを終え、濃厚な3日間の思い出が詰まった部屋を後にする。そして、合宿所の目の前にバスが到着。通過者5名はバスへ、そして落選者1名はその場に残ることになっている。全員が固唾を飲んで見守る中、スタッフから通過者として発表されたのは、木下優真&三浦風雅、MASAZAYN&成山俊太郎の2ペア、そして最後は野嵜豊1名の名前が読み上げられた。手放しで喜ぶでもなく、真摯に結果を受け止める参加者たち。そして、落選したきゃないも肩を落とすでもなく、憑き物が取れたような表情を見せたのが印象的だった。

 通過者5名ときゃないは最後の別れを言葉にし、涙を浮かべる人もいたが一際苦悶の表情を浮かべていたのがペアを組んだ野嵜だった。野嵜がきゃないに感謝の言葉を伝え、がっしりと抱き合う。たった2泊3日の共同生活だが、そこで得たものの大きさを誰しもが感じていたことだろう。

 全員にメッセージを伝え、通過者が乗り込んだバスを見送るきゃない。振り返ると、きゃないはいつもみんなの輪の中心におり、時にまわりを鼓舞し、料理も率先して作るなど、リーダシップを発揮していた。

 きゃないは「合宿審査が本当に楽しくて、得るものもすごい大きかった。メジャーデビュー以上に大きなものを手にした実感がある」と振り返り、「とりあえず、大阪は出ようと思います。ひたむきに東京で音楽をやっていこうと。同世代で等身大のみんなの話を聞けたからこそ、改めて自分を見つめ直そうと思えました。合宿で落ちたこともプラスだと思うし、逆に自分の奢りに気づけたのでよかったかなって」と語りながら、これからも音楽を続けていくことを改めて誓った。

通過者の乗ったバスを見送る、きゃない

 参加者の様々な思いを知ることができた濃厚な合宿審査はこうして幕を閉じた。レッスンを行った本間氏は「ミュージシャンの勝利は売れるかではなく、続けられるかどうか。ここでダメだったとしても、どこかで必ずまた会えるだろう」と語り、そして清水翔太も「オーディションの結果がどうであれ、みんなは音楽を続けていくと思う。続けていく中で難しいこともあると思うけど、頑張ってほしい」とエールを送った通り、落選者/通過者の音楽人生はこれからも続いていくだろう。まわりのスタッフ誰しもが声を揃えて「誰が受かってもおかしくない」というほど、接戦を繰り広げている『ONE in a Billion』。オーディション最終審査のZepp DiverCity(TOKYO)ライブ審査が迫る中、次に彼らがどんなドラマを見せてくれるのか、見届けていきたい。

■オーディション情報
『ONE in a Billion』
<概要>
世界で活躍をする次世代の才能を探し出すオーディションブランド『ONE in a Billion』2019年9月より始まる第1シーズンは“声”をテーマに、男性ヴォーカリストを募集。オーディションの様子は番組公式アンバサダーにスカイピース、番組公式MCにガーリィレコードチャンネルをむかえ、YouTubeチャンネルにて10月25日より配信開始。グランプリは2020年春、ソニーミュージックよりメジャーデビュー。

公式サイト
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