松井咲子が明かす、”妄想全開”の写真集に込めた想い 「妄想はベタなシチュエーションが好き」
21/1/10(日) 12:00
タレント・ピアニストの松井咲子が1月18日に1st写真集『咲子』を発売する。AKB48時代に写真集を出すことはなかった彼女だが、卒業から約5年の月日を経て、20代最後の姿を収めた記念すべき写真集を作り上げている。
大好きな妄想をテーマに、今までに見せたことのないようなセクシーなランジェリー姿を披露。その大人っぽさに「これがあの咲子さん!?」と驚くとともに、30歳を目前に控えた彼女にきっと惚れ直すことだろう。自身で考えたという妄想文に感情移入しつつ、写真を見ながら自由な妄想を繰り広げることもできる写真集となっているため、1カットごとにどっぷり浸ることができるのも面白い。
インタビューを始めると、ボイスレコーダーに向かって「松井咲子です! お願いしまーす」と明るく自己紹介をしてくれた。「恥ずかしい〜!」と照れ笑いしながら写真集や妄想について語る明るい姿とは裏腹に、手元にある写真集に写る松井咲子は別人のように大胆な表情を見せていた。松井咲子のギャップにときめく記念すべき1st写真集。インタビューも合わせて、彼女の可愛さや面白さに癒されてほしい。(とり)
予想にもしていなかった20代最後の1st写真集
――20代最後にして初の写真集。どのような経緯で制作が決まったんですか?
松井:今まで写真集を出したことがなかったんですけど、30歳を迎える前に初めて写真集のお話をいただけたので、「ぜひ、お願いします!」という気持ちでやりました。写真集を出せる日が来るなんて、全く想像していなかったので、「いつか出せたらいいな」とも、「もう出すことはないだろうな」とも思っていなくて。それくらい私にとっては夢のようなサプライズでした。
――そうだったんですね。AKB48時代も写真集を出したいとは考えていなかったんですか?
松井:今と同じく、想像することすらなかったです。グラビアを多くやっていたわけではなかったですし、グラビア要員ではなかったので。実際に写真集の情報解禁前に「今日お知らせがあります」と告知したら、8〜9割「結婚!?」みたいなコメントしか来ませんでした。ファンの方も写真集を出すとは想像していなかったみたいなので、いい意味で期待を裏切ることができました。
――お話をいただいたときは喜びよりも驚きの方が大きかったんですね。
松井:もちろん楽しみな気持ちもあったんですけど「嘘? ドッキリか?」とも思いましたし、「大丈夫なのかな?」と不安もありました。でも、どんどんお話が進んでいくにつれて「早く見てほしい!」という気持ちになっていきました。
――SNSやブログでも「見てほしい」という思いが伝わる宣伝をされている印象がありました。
松井:えっ、恥ずかしい……!
――すみません(笑)。でも、それほど力を込めているんだなと感じたんです。
松井:写真集自体初めてですし、いい意味でギャップを出したくて。きっとファンの方は、綺麗めなワンピースを着てピアノと一緒に写る私のイメージが強いと思いますが、今回の写真集では今までに見たことのない私の姿を見てもらえると思います。
――特にこだわったポイントはありますか?
松井:やっぱり今まで着てこなかった衣装にチャレンジしたことですかね。10代の頃の私からは想像できないようなランジェリーにも挑戦しているので。ファンの方もビックリすると思いますし、反応がとても気になります。
――水着や下着での撮影は久々だったと思います。何か準備はされたんでしょうか。
松井:それが前日の夜までちゃんとご飯を食べちゃって(笑)。写真集に向けて、みなさん体を絞ったり、炭水化物を抜いたりしていると思うんですけど、私はちゃんとしゃぶしゃぶを食べました。「お湯通すから油がないのと同じだし、大丈夫! カロリーゼロ!」と言い聞かせて、ちゃんとお腹いっぱい食べて撮影に挑んじゃいました(笑)。
――撮影の前日はしゃぶしゃぶを(笑)。実際に撮影してみてどうでしたか?
松井:撮る前は「大丈夫かな?」と不安だったんですけど、いざ撮影が進むとどんどん楽しくなっちゃって。着たいもの、撮りたいもの、載せたいものを、やりたいだけ自由にやらせていただきました。
――AKB48時代のグラビアと比べても、大人っぽい衣装が多い気がします。30代を目前に、何か変化があったんですかね?
松井:20代最後というのもありましたし、人生で最初の、もしかしたら最後になるかもしれない写真集なので、やりたいことをやってしまおうという気持ちはありました。最初に細かく衣装やシチュエーションを決めたわけではなくて、撮影していくうちにだんだん楽しくなって、衣装も大胆になってしまったという感じですね(笑)。作りながら完成していった感じなので、こんなにイメージとギャップのある仕上がりになるとは思っていなかったです。
――だんだん開放的な気分になっていったんですかね。
松井:そうかもしれないです。恥ずかしいな〜(笑)
――お気に入りの衣装はありますか?
松井:表紙にも使われているラベンダーカラーのランジェリーが可愛くてお気に入りです。紫色が好きで、前ページで着ているラベンダーカラーのドレスの下に下着を着ているんですよ。脱いだ瞬間のカットもあるので、流れを楽しんでもらえると思います。
――カラー的にドレスとセットになってて可愛いです。20代最後に素敵な姿を残すことができましたね。
松井:いつでも今が一番若いので(笑)。12月10日で30歳になったんですけど、20代から30代になった実感はまだありません。でもやっぱり20代最後というのは節目ですし、いいきっかけだったと思います!
妄想を楽しんでほしい!
――妄想を写真集のテーマにされたのはなぜですか?
松井:もともと妄想するのが凄く好きなんです。公言しているのでファンの方は知ってくださってると思うんですけど、妄想の内容を具体的に人に話すようなことは今までなくて。でも、いずれは自分の妄想を何かの形にできたらとは考えていたので、写真集のお話をいただいたときに、ここで形にしよう! と思ったんです。
――凄い発想です。
松井:最初は、今までの生い立ちやエッセイを書こうと思っていたんです。20代最後とうたってるくらいなので、20代の思い出やAKB48時代の話、30代はこうしていきたいみたいな。でも、やっぱり自分が楽しみながらできること、あまり他の人がやらないようなことの方が良いかな? だったら私が好きな妄想を書いちゃえ! と思って、妄想を入れてみました。
――自分の写真を見て妄想されたってことですよね。
松井:そうです(笑)。でも、楽しかったです!
――ちなみに一番筆が乗った妄想は?
松井:先ほど、お気に入りの衣装としてお話ししたラベンダーカラーの下着のカットは、撮影しながら妄想が思い浮かんだので書きやすかったです!
――ちょっと今読ませていただいてもいいですか?
松井:いいですよ。声には出さないでくださいね!
――……可愛いです(笑)。
松井:もう、本当に恥ずかしいっ! ここのカットは撮影しながら妄想が思い浮かんだので、シチュエーションを想像しながら撮ってもらうことができました。
――普段の撮影でも妄想スイッチを入れたりするんですか?
松井:それが、日常で妄想を活かせたことが一度もないんですよ。夜な夜な一人で楽しむタイプだったので、今回初めて妄想が役に立ちました(笑)。
――妄想の話をするのは恥ずかしさもあると思いますし、実際に照れながらお話ししてくださってますが、妄想を考えるときはお酒飲んでテンションあげたりしたんですか?
松井:お酒は飲まなかったです。代官山のカフェでコーヒーを飲みながら書いてました(笑)。
――おしゃれなところで(笑)。普段はどんな妄想をされているんですか?
松井:寝る前に妄想することが多いんですけど、昔からしていたのは、自分の家の隣に幼馴染が住んでいて、幼馴染だと思っていたけど気付いたら好きだった……みたいな(笑)。
――結構ベタな展開ですけど(笑)
松井:そうなんです。ベタなシチュエーションが好きなんですよ! もし彼氏ができたら、とか。恋愛系の妄想が好きなんです。
――写真集関係なしに、今までしてきたなかでお気に入りの妄想を一つ教えてください。
松井:今までは幼馴染との恋愛みたいなベタなシチュエーションに憧れていたんですけど、歳を重ねて妄想のお題にも変化が出始めたんですよ。最近は恋愛や結婚を通り越して、子どもがいる設定の妄想をするようになりました。例えば、娘が「パパと結婚したい」って言うんですね。そしたら「だめ、パパはママと結婚してんの!」って言い返すんです(笑)。
――可愛い妄想ですね(笑)。
松井:ラブラブな家庭を築きたいなっていう妄想を一人で夜な夜なやって、何やってんだろう私……みたいな(笑)。今の妄想、誰にも言わないでくださいね?
――えっ、記事にしちゃダメですか(笑)。
松井:いいですけど……「秘密です」ってことで記事にしてください(笑)。
――よかった。ありがとうございます(笑)。でも、夜な夜な幸せな妄想をしているから、嫌なことがあってもすぐに忘れられそうですね。
松井:そうなんです。妄想はお金も迷惑もかからない自由なものだから、何しても怒られないですし。今回の写真集も、自由な妄想の世界があったからこそできた撮影だなって思います。妄想だから、大胆になれたのかもしれません。
――ファンの方にも松井さんの妄想に感情移入して見てもらえたら嬉しいですね。
松井:そうですね。私の妄想を書いたページもあれば、書いていないページもあるので、書いていないページは「もし咲子さんが彼女だったら……」と妄想をしていただけると嬉しいです。
――妄想が書いていないページは、SNSで大喜利のように妄想を披露しあうのも楽しそうですね。
松井:確かに! みなさんそういうの得意そうですもんね。そういうふうに遊べるのも妄想の良さですよね!
30代を迎えて
――12月10日に30歳の誕生日を迎えられました。ご自身で、20代の頃は若かったなと思うことや年齢の変化についてどう思いますか?
松井:20代前半はAKB48にいました。グループのなかでは大人のほうでしたが、今思うと子どもだったと思います。眉毛が細かったり、見た目の部分で「うわー、若いことしてたな」って思いますね。ただ、20代の頃から怒るタイプではなかったんですけど、30歳に向かうに連れてイライラすることが減った実感はあります。年齢を重ねて、よりおおらかになったというか、心に余裕ができたんですかね。今は歳を重ねることにネガティブな気持ちも少なくなって、どんな30代になるのか凄く楽しみなんです。20代最後に1st写真集を発売するという夢のようなことが起こったので、30代はもっと楽しいことができるんじゃないかって、期待と希望に満ちあふれています!
――楽しみですね。どういう30代になっていきたいですか?
松井:もうちょっとしっかりした女性になりたいです。今は凄くヘラヘラしているので(笑)。ヘラヘラした感じは20代で卒業しようと思っていたんですが……。30代は程よく楽しみながら、イイ女を目指したいですね。
――松井さんの思うイイ女の定義とは?
松井:”カバンが小さい”ことですね。「その小さなカバンに何が入ってるの?」みたいな。今日も普通にリュックで来てしまったので、小さいカバンを使う余裕のある女性になりたいです。
――お誕生日の12月10日には初のソロカレンダーブックも発売されたんですよね。写真集とはまた違った仕上がりになっているんでしょうか。
松井:はい。お話しした通り、写真集は今までに見たことがない私の姿が詰まっているんですけど、カレンダーブックではみなさんのイメージに近い私の姿が見られると思います。写真集とカレンダーブックの撮影時期が同じくらいだったので、差をつける意味でも写真集では肌見せ全開にしました。みなさんが知っている私とみなさんが知らない私。そんな感じで両方楽しんでいただきたいです!
――では最後に、写真集を見てくださる方にメッセージをお願いいたします!
松井:昔から応援してくださっているファンの方には「さ、さ、咲子さん!?」と驚いてほしいです(笑)。今は他のアイドルを応援していようが、アイドル自体を応援してなかろうが、10代の頃の私を応援してくださっていた方には「咲子さん、大人になったね。こんなことができるようになったんだね」と、まるで元カノのアルバムを見返すような気持ちで見ていただきたいですね。「ファンとして戻ってきてください」とは言わないので、一人でも多くの方に、懐かしい気持ちで手にとっていただけるといいなと思います。ぜひ、一緒に妄想を楽しんでください!
【書誌情報】
『松井咲子1st写真集 咲子』
著者:松井咲子
撮影:田中智久
定価:(本体2,500円+税)
発行:KADOKAWA
発売日:2021年1月18日
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