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NEWSを応援せずにはいられない アリーナツアー『EPCOTIA』映像から感じた“愛される理由”

リアルサウンド

19/1/17(木) 8:00

 「やっぱさ、NEWSのファンって、すげー愛情だね」。小山慶一郎が涙を浮かべて、そうつぶやいた『NEWS ARENA TOUR 2018 EPCOTIA』のさいたまスーパーアリーナ・ツアー最終公演。その模様を映像化したDVD&Blu-rayが1月16日にリリースされた。

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 手にして感じたのは、ファン同様、スタッフのNEWSにかける愛情だ。LPレコードを彷彿とさせるサイズのパッケージは、誰もが小さなころに手にした絵本のような、はたまた宇宙や未来を描くSF作品のパンフレットのような、そんなワクワクを呼び起こす。そして、ページをめくるように開けてみると、3枚のディスクに加えて、大きなフォトブックが。名場面を美しく切り取った思い出のアルバムのような作りに、NEWSとこの“宇宙旅行”を創り上げる作業が、いかに楽しかったかが伝わってくるようだ。

 ディスク1&2に収められたライブの本編映像も、ファンの“ココが見たい”と、スタッフの“ココを見てほしい”という相思相愛の作品に仕上がっている。宇宙空間を表現した宙吊り姿で登場するオープニングの「EPCOTIA」。全員が異なる向きで吊られているのを確認できる、引きの画面はもちろんのこと、美しい姿勢をキープしようとするメンバーのアップも押さえられている。特に、真っ逆さまになりながらも全力で歌う加藤シゲアキの表情は必見だ。

 4人並びが胸を熱くする「KINGDOM」から、一人ひとりのダンスが映える「TWINKLE STAR」。「紅く燃ゆる太陽」では手越祐也の投げキスや、小山慶一郎のジャニーズJr.たちとのイチャイチャ、増田貴久と加藤が背中合わせで歌いあげるエモーショナルな展開など、見どころが余すことなくキャッチアップされている。

 メンバーが逆バンジーで無重力を表現した「LIVE」では、ハーネスを付け替えるジャニーズJr.に毎回敬礼をしてみせる増田、体をひねりグルングルンと回転する加藤(スローモーションの加工も印象的)、そんな加藤のほっぺにキスをする小山、そして〈抱きしめてもいい?〉でジャニーズJr.たちに抱きしめられてしまう手越……と、さらに同時多発的に“かわいい”が展開。実際に、ライブ会場へと足を運んだファンも、きっと1度にすべてを見きれなかったのではないだろうか。

 そんな名場面が多い楽曲は、ディスク3でマルチアングル映像として収められている。マルチアングル映像は「LIVE」と「BLACKHOLE」「EROTICA」「U R not alone」の4曲。イントロ、Aメロ、Bメロ、サビ……、それぞれのシーンで誰を映したいか、メンバーの名前をチェックしてプレイすると自分だけのカメラ割りで楽しめる。かゆいところに手が届くとは、まさにこのことだ。

 どうしてもテレビやライブ映像では、歌割りに応じてカメラが抜かれるもの。そこで個人的に「BLACKHOLE」はマルチアングル映像で、歌い終わりのメンバーをカメラが追いかける形で設定して、再生ボタンを押してみた。自分のパートを歌い上げた達成感をにじませながら、次のパートを歌うメンバーを盛り上げようと、ダンスを踊る、ハモる……。当たり前だが、その健気な姿勢を追っていくと、グッと胸に迫るものがある。そして“この瞬間、別のメンバーはどんな仕事ぶりなのだろう?”と、何度だって楽しめてしまう。その繰り返しの中で、個性豊かな4人の魅力が、さらに深掘りされていくのだ。きっと編集を通じて、スタッフたちもそんな気持ちになったからこそ、ファンの心理が“わかってる”のかもしれない。

 そんな“わかってる”スタッフとファンによって作られた、“EPCOTIA”という名のユートピア。愛情たっぷりの中で、自由にのびのびと遊び回る4人は、とても素直で可愛らしい。会場を煽るノリでスタッフにも声出しをしてもらったり、暑いからとファンの応援うちわであおいでもらったり、すぐふざける手越に3人が怒ったり、そして客席のサプライズに涙を浮かべたり……。喜んで、怒って、泣いて、また笑って。NEWSが愛される理由は、喜怒哀楽が全力だからかもしれない。

 〈ああどうか 力を貸してくれないか〉。命を燃やすように、4人が力の限り歌う「U R not alone」を見れば、誰もが彼らを応援せずにはいられないだろう。NEWSは、たくさんの壁を乗り越えてきたグループだ。もしかしたら誰よりも人間の弱さを、そして人は誰かに生かされているということを知っているアイドルかもしれない。だからこそ、ファンやスタッフが力を貸す意義が見えてくる。応援する意味がある。この愛情でつながったNEWSクルーの旅。2019年の行き先が楽しみだ。(文=佐藤結衣)

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