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日向坂46 佐々木久美&齊藤京子&加藤史帆が語る、『紅白』初出場も決めた2019年の躍進「真の意味で“坂道グループ”になれた」

リアルサウンド

19/12/27(金) 16:00

 2019年春の改名からはじまり、『第61回輝く!日本レコード大賞』優秀作品賞の受賞、『第70回NHK紅白歌合戦』初出場と、慌ただしい1年を駆け抜けた日向坂46。2020年も1月15日から主演ドラマ『DASADA』の放送、4thシングルリリース、メンバー念願の東京ドーム公演が控えるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いという言葉を体現するような活躍を見せている。

参考:日向坂46、努力が報われる一年に シングルデビューから『紅白』出場決定までを振り返る

 改名/メジャーデビューと共に新たなスタートを切ったこの一年は、けやき坂46時代から培われた“ハッピーオーラ”という個性を持ちながらも、日向坂46としての新基盤を構築した上で、さらに世間の認知を広めていくような期間だったように思う。結果的に最高の形で2019年を終えようとする今、日向坂46としては2年目に突入する2020年に向けて、メンバーはどのようにグループを見ているのか。佐々木久美(キャプテン)、加藤史帆、齊藤京子の3名に率直な思いを聞いた。(編集部)

■紅白出場はいつかは叶えたい夢だった(齊藤)

ーー2019年はけやき坂46から日向坂46への改名、単独CDデビューというサプライズから始まり、本当にいろんな“初めて”を経験してきたと思いますが、その中でも11月14日に『第70回NHK紅白歌合戦』への初出場決定、16日には『第61回輝く!日本レコード大賞』優秀作品賞の受賞と、年末になってから日向坂46にとって大きな発表が続きました。

佐々木久美(以下、佐々木):激動の1週間でした(笑)。まさかデビューした年に『紅白』に出場させていただけるとは思っていなかったので、本当にびっくりしました。ひらがなけやき(けやき坂46)時代を思い返すと、私たちが『紅白』に出られるなんて想像もできなかったので、本当に感慨深いものがあります。

齊藤京子(以下、齊藤):個人的にも『紅白』出場は、日向坂46に改名してからいつかは叶えたい夢だったので、本当にうれしかったです。

加藤史帆(以下、加藤):うん。でも、聞かされたときは「やったー!」という喜びよりも「えっ?」って頭が真っ白になる感じにびっくりでした。

佐々木:あの記者会見の日も、そもそも全然違うお仕事と言われて集められたんです。そうしたら周りの様子がいつもと違っていて、普段絶対にスーツを着ないようなスタッフさんがスーツを着て部屋に入ってきて(笑)。「なんだ、なんだ?」と思っていたら「『紅白』が決まりました、このまま記者発表に行きます」と。しかも、あの会見の2時間くらい前に聞かされたので、本当に気持ちが追いつかない1日でした。

加藤:記者会見でも足がガクガクするぐらい緊張して、緊張している間に全部終わってしまって(笑)。すごくうれしかったんですけど、そのあとも噛みしめる間もなくいろいろな活動があったので、いろんな人からお祝いしていただくことで今になって「ああ、出るんだ……」と、じわじわ実感できるようになりました。

佐々木:私たちを選んでくださった方々が「間違いなく今年活躍された方々を呼びました」と言ってくださったのが、すごくうれしくて。当日は期待以上のものをパフォーマンスできるように頑張ろうと思います。

ーー僕も会見の現場に行ったことがありますが、記者やカメラマンの数が尋常じゃないですよね。

佐々木:本当に。「ライブかな?」って思いました(笑)。「この世に記者の方ってこんなにいるんだ!」ってびっくりしましたし、フラッシュもすごくて。加藤なんて、途中で眩しすぎて……。

加藤:目が痛くなって涙が出るならわかるんですけど、なぜか鼻水が出てきちゃって(笑)。あのときはどう顔を崩さないで鼻水を阻止するかがテーマで、ずっと真顔で鼻をすすっていたら、隣にいたこさかな(小坂菜緒)とか久美に「泣いてる?」ってめっちゃ心配されました(笑)。

佐々木:だって、隣からずっと鼻をすする音だけ聞こえてくるから、「えっ、泣いてるのかな?」と思って(笑)。

ーー一方で、レコード大賞ではデビューした年に優秀作品賞受賞。てっきり新人賞にノミネートされるのかと思っていました。

齊藤:私たちもびっくりです。「新人賞にノミネートされたらいいな」という贅沢なことを、心のどこかで思ってはいたんですけど……まさかでした。

佐々木:私も。1ミリも思ってなかった。

ーー以前、別のインタビューで皆さんにお話を伺ったとき、昨年は『ひらがなくりすます2018』(12月11~13日、日本武道館で開催)がメンバー全員が揃う最後のお仕事で、ライブ終了後に「来年も頑張りましょう!」と解散したそうですが。

齊藤:本当にそうでした(笑)。それを考えると今年は……。

加藤:大晦日までスケジュールが入ってますからね。この1年で環境がガラッと変わったけど、本当にありがたいですし、もっと頑張りたいとより思いました。

■初めてやるからこその勢いは大事にしたい(佐々木)

ーー舞台『ザンビ』や『坂道テレビ』(NHK総合)など、この1年で乃木坂46、欅坂46と交わり合う機会も増えました。それによって日向坂46の良さだったり、ほかのグループにはない魅力や強みについても考えるようにもなったのかなと思います。

加藤:乃木坂46さんと欅坂46さんと共演させていただくときは、先輩方のオーラとかに圧倒されっぱなしで、自分たちはまだまだだなと思うことが多くて。

佐々木:まだやったことがないことが多いからこそ初めてやらせていただく新鮮さというのは、日向坂46の色なのかな。やっぱり乃木坂46さんや欅坂46さんは経験豊富ですし、見習うところばかりなんですけど、それに比べると私たちはまだデビューしたばかり。初めてやるからこその勢いは大事にしたいなとは思っています。

ーー乃木坂46の皆さんにお話を聞くときに、3グループのことを3姉妹に例えることがよくあるんですね。そうすると、乃木坂46は「ちょっと内にこもった、控えめな長女」、欅坂46は「内に秘めているものを外に出せる次女」というイメージがあると。で、末っ子の日向坂46には「明るく素直でのびのびとしている」ところが魅力だとおっしゃっているんです。

齊藤:うれしいです。

佐々木:ちゃんと見てくださっていてうれしいです。

加藤:乃木坂46さんが私たちの話をしてくださっているだけでうれしい(笑)。

ーー加藤さんはそれこそ、松村沙友理さんや山下美月さんと一緒にファッション誌『CanCam』で専属モデルをしていますが。

加藤:はい、『CanCam』させてもらってます(笑)。

佐々木:「“キャンキャン”させてもらってます」(笑)?

加藤:あ、間違えました(笑)。

ーー(笑)。撮影では2人と一緒になることもありますよね。

加藤:はい。それこそ『CanCam』でも3人を3姉妹に例えた企画をやらせていただいていて、一緒に撮影することも多いんですけど、最初の頃は松村さんや美月ちゃんと目を合わせられないぐらい人見知りを発揮してしまって。しかも、松村さんと美月ちゃんも人見知りだから、最初は鏡越しで喋ったりしていたんです(笑)。でも、今はもう目を見て喋れるようになったし、美月ちゃんとも「今度ごはん食べに行こうよ!」とか、りんごさん(松村)にも「今度一緒にお出かけしてください」とかお願いできるようになりました。おふたりともめちゃくちゃ優しくて。りんごさんがいきなり後ろからギュッとしてくれたときがあって、胸が「キュン」となって心臓が止まるかと思いました。

ーー久美さんも卒業した桜井玲香さんや新キャプテンの秋元真夏さんと一緒に撮影したり、対談したりすることもありましたが。

佐々木:キャプテンとしてお会いすることが多いので、なかなか“後輩”という感じで接することができなくて。しかも、私も構えちゃうタイプなので、まだプライベートのお話をさせてもらったことがないんです。逆に、ゆっかー(欅坂46のキャプテン・菅井友香)とはよくごはんに行ったりするんですけど……もっと距離を縮められるようになりたいです。

■丹生明里と上村ひなのは「理想の後輩」(齊藤)

ーー2019年を振り返ると、特に2期生や3期生の成長に目を見張るものがあると思っていて。そのへんを皆さんはどう感じていますか?

佐々木:2期生はみんな最初からスキルがすごく高くて、頼もしかったです。でも、(上村)ひなのはひとりで3期生として入ってきて、加入後すぐにデビューが決まって。相談するにも同期がいないし、なんでも話せる相手がいないんじゃないかと心配になることもあるんですけど、そんな中で私たちと同じように活動できているのは本当にすごいと思うし、もっと力になれたらなって。そういうふうに見えないかもしれないんですけど、ひなのはけっこう泣き虫なんですよ(笑)。だから、もっとサポートできたらなと思っています。

ーー加入していきなり日本武道館でのお見立て会、2カ月後には改名からの単独デビューとめまぐるしすぎますよね。では、シングル3作でセンターを務めている小坂菜緒さんは、皆さんの目からどう映りますか?

齊藤:インタビューをしているときの受け応えが初期の頃とははるかに違っているので、そういうところで成長をすごく感じます。

加藤:たぶん以前は心の中でいろいろ思っていたけど、私たち1期生に遠慮していたところもあったと思うんです。でも、日向坂46に改名してからのこさかなはいろいろ言ってくれるようになって。私は先輩なのにあまりしっかりしていないので、こさかなはいつもダンスとかで注意してくれるようになりました。それもデビュー前だったら絶対にあり得なかったから、変化を感じます。

ーーそのほかに「この子は変わったな」と感じる後輩はいますか?

加藤:金村美玖がどんどん可愛くなっています(笑)。もともとめちゃくちゃ可愛かったんですけど、「可愛い」からどんどん「美人」に変わっていて、いつも見て癒されています。

ーー年齢的にも一番変わる時期かもしれませんしね。

加藤:確かに。その期間を間近で見ていられるのは幸せです(笑)。

佐々木:私は松田好花かな。彼女はともともとズバッと言う性格なんですけど、控えめな子が多い日向坂46の中ではいい感じにグループに影響していて。みんなで集まったときも積極的に意見を言ってくれるので、すごく大事なポジションだなと思います。

齊藤:私はひなのちゃんですね。バラエティで活躍しているメンバーTOP3のひとりだと個人的に思っていて。「自分もこういう後輩になりたいな」という後輩です。

加藤・佐々木:(笑)。

齊藤:理想の後輩が丹生(明里)ちゃんとひなのちゃんなんですけど……誰からも同じように愛されてる2人から見習うことがたくさんあります。

加藤:でも、確かに。

佐々木:絵に描いたような“いい子”みたいな。

齊藤:絵に描いた理想の後輩だよ。

佐々木・加藤:(笑)。

加藤:2期生はみんな最高なんですけど、特にその2人は先輩、後輩の距離感は保ちつつ、でもスキンシップもしてくれたりと、本当に距離感が理想的な後輩なんです。

齊藤:うん。「親しき仲にも礼儀あり」という言葉はあの2人のためにあると思えるほどで、自分も先輩に対してこういう後輩でありたいなと思うんです。

■昔はどこでどう頑張ればいいのかわからなかった(加藤)

ーー後輩だけでなく、1期生である皆さんもこの1年で成長できた部分がたくさんあると思うんです。そういう自己評価的なところはいかがですか?

加藤:昔の自分だったら、例えば専属モデルもそうだし、ひとりでバラエティ番組に出演するとか絶対に無理だしできないと消極的だったんですけど、今はそういうことをやらせていただけるチャンスが増えたことで、昔よりも強くなれたと思います。本当に180度変わりました。

ーー環境がどんどん変わっていくことに順応しようと必死で、結果として成長できていると。

加藤:そうですね。昔は頑張りたくても、どこでどうやって頑張ればいいのかわからなかったこともあったんですけど、今はそうやって頑張らなきゃって思えることがたくさんあるので。そういう気持ちって成長するのにすごく大事だなと思うので、そんな成長の場をたくさんいただけていることが本当にありがたいです。

佐々木:今年はグループとしても個人としても、すごくいろんなことに挑戦させていただいたんですけど、1年があっという間すぎたので、そのときどう感じていたかもあまり覚えていなくて……もう少し噛み締めながら毎日過ごせばよかったなと最近思うんです。

齊藤:私は個人的なことになっちゃうんですけど、夏に舞台『サザエさん』をやらせていただいたことが本当に大きくて。日向坂46からひとりで舞台に出演することも初めてだったし、しかも共演者の方のレベルが違いすぎて……藤原紀香さんと一緒に舞台に立たせていただいて、演技がどうこうというのももちろんあるんですけど、生き方とか仕事に対する熱とか演技以外にもいろんなことを学ばせていただいたんです。間近で藤原紀香さんや松平健さんと接することができたのは、本当に大きな経験になりました。

ーーでは、単独デビューや紅白などを除いて、グループ・個人問わず印象に残ったトピックを挙げるとしたら?

齊藤:私はやっぱりダントツで舞台『サザエさん』ですね。まさかお会いできるなんて思ってもみなかった方々ばかりだったので、本当に貴重な経験すぎて。今年そんなにも素晴らしい経験をさせていただいたので、逆に来年の目標をどう考えていいかがわからないんです。最近の取材でも「来年はどういう年にしたいですか?」と聞かれたときに、「今年を上回りたい」というのはもちろん考えるんですけど、あの舞台を上回る経験ってなかなか思いつかなくて……それくらい大きな経験でした。

加藤:私はハッピーなことではないんですけど……メンバーの卒業は大きな出来事でした。しかも、その出来事をきちんと消化する時間がないほどめまぐるしい日々だったので、そこを乗り越えたことでみんな一段と強くなれた気がするんですけど……やっぱり卒業者は初めてだったので悲しかったです。

ーーそこを経験するスピードも、グループとしても早かったですものね。

加藤:日向坂46としては早いんですけど、けやき坂46から考えると3年ぐらい経っていて。でも、そこまで誰も卒業せずに頑張れたし、デビューは全員でできたので、そこは本当に誇りです。

佐々木:私はデビューのときのライブ(3月5、6日に横浜アリーナで開催された『日向坂46 デビューカウントダウンライブ!!』)は、今でも景色が焼き付いています。特に、けやき坂46としてライブ前半を行って、後半に日向坂46として改めて「Overture」のあとに出ていくんですけど、「Overture」が流れている間、私たちはスクリーンの後ろにいて、そこが開いたときの景色は本当に忘れられなくて。大変なことがあってもあの景色を思い出したら頑張ろうと思えるぐらい、印象的な瞬間でした。

■もっと自信を持って発信していいんだ(佐々木)

ーーデビューからまだ1年経っていませんが、年の瀬に『レコード大賞』ノミネートや『紅白』初出場など、ちゃんと評価が伴った1年でもあったのかなとも思います。

佐々木:本当に勢いとスピードがすごかったので、観てくださっている方がどう思っているのか、私たちはどう思われているのがわからないまま走ってきていて。デビューからチャート1位をいただいたり、いろんな記録を達成したものの、評価というのが全然わからなくて、そこに対する自信がまったく持てなかったんです。でも、紅白に出させていただくことが決まったりレコード大賞にノミネートしていただいたりして、もっと自信を持って発信していいんだと改めて思えるようになりました。

ーーなるほど。2020年にはデビュー2年目に突入しますが、グループとしては1年目とは違うものが求められることも多いでしょうし、同じことを経験したとしても1年目とは違った視点で接することができるようにもなるかもしれません。デビュー2年目の日向坂46は何を目指していきましょう?

齊藤:まず、改名して日向坂46になって、やっと乃木坂46さんや欅坂46さんと同じ土俵に立つことができるようになった1年だったので、来年は少しでも乃木坂46さんと欅坂46さんに近づけるようになりたい。この1年で真の意味で“坂道グループ”になれたので、2年目は先輩たちとの距離をさらに縮めていけるよう頑張りたいです。

ーー末っ子よりは先輩グループと肩を並べられるようになりたい?

齊藤:でも、末っ子と言われるのもうれしいんですよね(笑)。だって、乃木坂46さんと欅坂46さんの妹グループなんですから。それでも、目標だけは高く持ちたいなと。

加藤:正直、日向坂46はまだ乃木坂46さんと欅坂46さんのおかげでいろんな場所に出させていただいているという気持ちが強いので、もっと日向坂46のことを知っていただけるように頑張りたいです。やっぱりアイドルなので歌とパフォーマンスをもっと頑張って表現力を向上させたいし、歌番組に出たときに「日向坂46っていいな」と思ってもらえるようなパフォーマンス力を、来年はもっと追求していきたいです。

佐々木:まだまだ坂道グループといっても「あ、また新しいグループが出てきたんだ」ぐらいだと思うんですけど、そうじゃなくて日向坂46ってこういうグループなんだってたくさんの方に知っていただきたいです。あと、大きな目標ですけど、いつか日本だけじゃなく世界に向けた活動もできたらいいなと思います。

ーーそれこそ乃木坂46さんは海外公演も増えていますし、日向坂46でもそういう機会があったらと。

3人:やりたいです!

ーー「日本のアイドルはすごいんだぞ!」ってことを海外に発信するチャンスですものね。それこそ日向坂46は歌やダンスはもちろん、バラエティ方面やレギュラー番組『日向坂で会いましょう』でもたびたびチャレンジしている野球もありますし。

加藤:なので、野球も引き続き頑張ります(笑)。(西廣智一)

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