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いま、最高の一本に出会える

欅坂46『別冊カドカワ 総力特集』から見える裏側 原田葵、平手友梨奈ら発言などから考察

リアルサウンド

19/8/28(水) 7:00

 欅坂46を特集したムック本『別冊カドカワ 総力特集 欅坂46 20190807』が8月7日に発売された。本誌にはグラビアやライブレポート、北川景子と平手友梨奈の対談、ファンを公言している著名人のインタビューなど貴重な資料が多数掲載され、ファンにとっては必携の内容となっている。

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 たとえば、『欅共和国2019』にて活動復帰した原田葵のロングインタビューでは、彼女の復帰初日の心境が丁寧にまとめられている。最初は緊張と不安もあった原田だが、ステージに立ち曲が進むに連れて徐々に「感覚を取り戻して」きたのだそうだ。活動休止中もプレッシャーや不安はあったらしく、表舞台から離れていた分、体力の低下を痛感するなど休止発表から復帰までの出来事がリアルに綴られている。

 面白いのは、グループ活動から一旦離れてグループの外側に身を置いたことにより、欅坂46の存在感を改めて実感することができたというエピソードだ。大学に進学した彼女は、体育の授業の体力テストで褒められたことで欅坂46のダンスパフォーマンスがいかに激しいものだったのかを再認識する。さらに、受験期間においても塾の教室や受験会場で欅坂46のグッズを持っている人に度々遭遇し、いかに自分が影響力のある場所にいたのかを思い知らされる。そして、そうした体験を通して活動休止までの約3年間が無駄ではなかったのだという自信を手に入れられたのだ。

 休んでいた間にキャプテンである菅井友香が誕生日プレゼントを渡しに来てくれたというメンバー間の絆を感じとれる心温まるエピソードもあり、総じて、グループから離れたことで逆にグループの存在の大きさを感じることとなる期間だったのではないだろうか。

 また、平手と北川の対談も興味深い点が多々ある。アイドルと女優で本業は違えど人前でパフォーマンスする点において共通する二人は、「表現者の苦悩」とも言うべき部分で共鳴する。北川は次のように語った。

「形は変われど、何かを生み出したり、表現したりするのは、自分を削ってやっていくことだからすごく大変じゃない? だからといって手を抜くと作品が中途半端になってしまう。いいものを作ろうとすると自分がボロボロになるのは避けられない。極端な話、毎回『今回が終わりでいい』と覚悟して出し切らないといけない仕事で、その意味では、この業界で仕事していく大変さはもう十数年来変わらないかな」

 この発言に対して、平手も「ふみ(北川)と私はそこが似てるって思う」と同意する。ファッション雑誌『Seventeen』のモデルとしてデビューした北川と、欅坂46の最年少センターとして抜擢された平手。彼女たちにとって仲間とは”目的を共有する仲間”でもあり、同時に”ライバル”でもある。早くから注目された二人は、”協調性”と”個性の発揮”の狭間を常に揺らぎながら過ごす活動を強いられていたのだ。そういう複雑な状況を過ごしてきた二人だからこそ、今では毎日連絡を取り合うほどの仲にまでなっているのだろう。

 さて、本書を通して見えてきたのは、普段ファンの前では見せないような彼女たちの裏側の努力である。「欅坂46 全ラジオ番組潜入記」の項では、4月から『欅坂46 こちら有楽町星空放送局』(ニッポン放送)のラジオパーソナリティーとなった尾関梨香が他のラジオを聴いて勉強していることを明かしている。復帰した原田にしても、『欅共和国』へ向けての陰での必死の努力が伝わる。平手&北川対談でも、北川は徹底して「ひーちゃんはすごい人って皆さんに分かってほしい」と強調する。当然といえば当然の話だが、こうしてまとまった形で読むとそれがより強く感じられるだろう。

 現在、全国ツアー中の欅坂46。こうした中でも学業やモデル業、ラジオ~テレビ収録など、さまざまな活動を並行しながらステージに立っている。本書を読めば、舞台で見せる表情の裏側に潜む、人知れず活動に打ち込む姿が浮かび上がるはずだ。(荻原 梓)

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