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HiHi Jetsと美 少年にしっかりと受け継がれるジャニーズイズム 密着番組『真夏の少年』を見て

リアルサウンド

19/9/4(水) 17:00

  9月1日の深夜に、ジャニーズJr.内グループのHiHi Jers、美 少年に密着した番組『真夏の少年 ~僕たちジャニーズJr.です~』(テレビ朝日・関東ローカル)が放送された。同番組では、7月18日から8月25日まで開催され、10万人以上を動員した『パパママ一番 裸の少年 夏祭り!』のリハーサルから本番までに完全密着。ステージにかける彼らの情熱や、7月9日に逝去したジャニー喜多川氏への思いなどが明かされた。

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 6月27日、まずは美 少年の面々がリハーサル初日を迎える。『パパママ一番 裸の少年 夏祭り!』は1時間半で30曲以上を披露。すべての曲を同ライブ用に組み立てていくため、振付は一から確認していくことになる。しかし、個人活動が多い彼らにとってメンバー全員が揃うことは容易くない状況だ。本番8日前の7月10日のリハーサルでもドラマ撮影中の佐藤龍我、岩﨑大昇が欠席のまま進む。この日行なわれたのは、KAT-TUN・亀梨和也が作詞を手掛けた新曲「ねぇ もっと」の振付。ここで振付を覚え、通しリハーサルまでにメンバーの誰かが欠席した2人に教えていかなければならない。そして7月12日、やっと全員が揃ったが、この時点で佐藤と岩﨑は新曲の振付すべてをまだ覚えられていない。しかし、メンバーの振りを見て必死に覚える佐藤と岩﨑の負けじと食らいついていく姿が印象的だった。

 そして、7月11日。HiHi Jetsも同じく『パパママ一番 裸の少年 夏祭り!』のリハーサルで、悪戦苦闘していた。メンバーの髙橋優斗は「去年以上に色んな活動をさせていただいているので、時間がないのが正直なところです」とやや焦っている様子。作間龍斗も「全員が揃うことがほとんどなくて、1週間で6時間くらいしか取れていないんですよ」と語っていた。まずは、セットリスト順に一度通してリハーサルをしてみる。彼らのステージはメンバーの猪狩蒼弥がローラースケートの振付を担当し、メンバー全員で舞台演出を考えている。多忙でありつつも、自分たちで舞台を作る彼らを動かす思いは何なのだろうか。メンバーの橋本涼は「毎日同じものを見せたら、飽きると思う。毎日お客さんは違うけど、同じ方もいるだろうし、だから日替わりのものを入れたりだとか、同じ曲でも見せ方を変えたりとかしろってジャニーさんに言われていて」とジャニー喜多川氏の言葉を振り返る。そして、「時間がないと言ってもライブだけは妥協したくないんで、そこだけは真剣にやらせていただきたいです」と続けた。メンバーの井上瑞稀も「何回も模索しながら、やっぱり飽きさせたくない。1分1秒も」と同じ思いを語っていた。

 さらに、HiHi Jetsも『パパママ一番 裸の少年 夏祭り!』で新曲を披露予定。その振付は猪狩が担当している。「まだ改良の余地があるんじゃないかと考えたりだとか、1公演ごとに掴むものがあると思うので、その中で進化を重ねていってMAXのものを出せるようにしたい。ファンの方のためにも」と語る16歳の猪狩に、プロ意識の高さを感じた瞬間だった。

 こうしてリハーサルに励む中、急に舞い込んだジャニー喜多川の訃報。「固まっちゃいましたね。美 少年全員いて、それを言われたときみんな本当に固まってましたね」(佐藤)、「亡くなった次の日のリハは、感情がぐちゃぐちゃで。悲しいんですけど、本当に信じられなくて涙が止まらなかった」(浮所飛貴)、「『Show must go on』というジャニーズなら誰もが一度はジャニーさんに言われたことがある言葉。“何があってもショーを続けろ”、と。ジャニーさんはここで俺らが悲しんで何カ月も立ち直れないことを望んでいるわけじゃなくて。むしろここで止めてしまったらジャニーさんは天国で怒ってるんじゃないかなって」(猪狩)、「ジャニーさんが亡くなっちゃってからのリハーサルは、正直最初はきつかったですよね。人生で一番泣いたんじゃないかなってくらい泣いて。でも(一番ショックを受けていた)優斗が『ジャニーさん絶対見てるから頑張ろう』って言ったんですよ。優斗がそんなこと言うのに、俺らが『悲しい無理だ』なんて言えないじゃないですか」(橋本)、「『こんな時に泣いてたらキミは本当にバカだよ』って(ジャニー喜多川に)言われるのは目に見えているので。『キミたちは自分たちでやらないといけないんだよ』って絶対言われるのは分かりきってるんで。ジャニーさんの意志を大事にするために切り替えた」(髙橋)と、それぞれ思いを語っていた。

 そして、本番初日を迎えた2組。大歓声とともにステージに姿を現し、リハーサルの苦労を微塵も見せずに笑顔でパフォーマンスを行なっていく。美 少年は「ねぇ もっと」、HiHi Jetsは「Eyes of the future」とそれぞれ新曲も滞りなく披露し、ライブは大成功。しかし、彼らは「毎日違ったパフォーマンスを見せていきたい」(岩﨑)、「直せるところは直していきたい」(橋本)とさらに高みを目指す。

 この番組から感じたのは、3つの思い。1つは「ステージ」への思い。多忙なメンバーを全員でカバーし、自分たち自身をプロデュースする。それらはすべて、最高のステージを作っていくための努力である。2つ目は「ファン」への思い。度々出てきた「同じものは見せない」というストイックな言葉。常に進化し続けるのは、見ている人を最大限楽しませたいという気持ちから生まれたものなのだろう。そして、最後は「ジャニー喜多川氏」への思い。彼が何があっても走り続けるのは、ジャニー喜多川が残した「Show must go on」という言葉を胸に刻んでいるから。そして、この3つはまさに、ジャニーズイズムとも言える姿勢である。ジャニー喜多川、そして先輩グループたちからジャニーズイズムを脈々と受け継いでいるHiHi Jets、美 少年。2組がその名をより広く知らしめるのは、時間の問題だろう。(高橋梓)

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