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『名もなき生涯』主演俳優がテレンス・マリックの演出の秘密を明かす 新場面写真も公開

リアルサウンド

20/2/1(土) 21:07

 2月21日に公開される『名もなき生涯』より、主演を務めたアウグスト・ディールによるテレンス・マリック監督の演出の秘密についてのコメントと、新場面写真が公開された。

参考:テレンス・マリック最新作『名もなき生涯』来年2月公開 ヒトラーへの忠誠を拒絶した農夫を描く

 第72回カンヌ国際映画祭でエキュメニカル審査員賞を受賞した本作は、マリック監督が46年のキャリアの中で初めて実在の人物を描いた人間ドラマ。

 第二次世界大戦時、ヒトラーへの忠誠を拒絶し、ナチスに加担するより自らの信念に殉じた一人の農夫がオーストリアに実在した。彼の名はフランツ。山と谷に囲まれた美しい村で、妻のフランチスカと3人の娘と暮らしていた。戦火が激化し戦争に駆り出された彼は、ヒトラーへの忠誠を頑なに拒む。直ちに収監され裁判を待つフランツを、フランチスカは手紙で励ますが、彼女自身も村でひどい仕打ちを受け始める。

 第二次世界大戦時のオーストリアに実在し、ヒトラーへの忠誠を拒絶し自らの信念に殉じた一人の農夫フランツを演じたディール。本作について、「テレンス・マリックとの撮影は、本当にこれまで体験したこともない唯一無二のものだった。そして、今後二度とこんな体験をすることもないだろう」と語る。「例えば、(美しい村のシーンは)360度の全方位から撮影しました。そして使った照明は自然光だけです。非常に自由度の高い撮影で、ロケ地の自然美にいつも包まれていました。超ワイドレンズを使い、6ミリを使ったこともあったんです。それは顔の1センチ前にカメラがあるということ。本当に独特な撮影でした」と映画全体のリアリティを徹底的に追求する、マリックの驚きの撮影法を明かした。

 そして、他の作品同様、本作でも役者の力量を信じ大きな自由を与え、即興を多用したマリック流の演出について、「1テイクで28分くらい撮影していたと思う。最初の10分は覚えたセリフをもとに即興や想像力で演じられるけれども、そこからあとの10分になると、何をしているかわからなくなる。でもそれこそがテレンスが待っていた瞬間だったりするのです(笑)。彼はそういうことに心がオープンな人で、撮影チーム全員がそうでした。それはテレンスの人格からきているものなんです。本当に強烈でした」と語った。

 あわせて公開された場面写真では、マリック監督が作り出した美しい光と風景の数々が切り取られている。(リアルサウンド映画部)

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