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『スカーレット』が描く“家族”の繋がり 伊藤健太郎が両親への気持ちを告白

リアルサウンド

20/2/19(水) 12:30

 自身の感じる“寂しさ”に悶々とする喜美子(戸田恵梨香)。その一方で、武志(伊藤健太郎)は今まで言えなかった胸の内を喜美子に対してあらわにする。徐々に家族という存在が喜美子にとってどんなものなのかが浮き彫りに。連続テレビ小説『スカーレット』(NHK総合)第117話では、離れていても“家族”について考える喜美子と武志の姿が描かれた。

 喜美子が“寂しさ”について考えている時、アンリ(烏丸せつこ)は離れて暮らす娘と孫から届いたプレゼントに夢中だった。アンリに届いたプレゼントは、還暦のお祝いの赤いちゃんちゃんこ。そしてアンリは、喜美子に「家族は離れてても家族や。川原さんは一人じゃない」と言葉をかける。喜美子にとって誰かの人生を背負うことが“家族”だった。しかし誰の人生も背負わない今、徐々に喜美子にとっての“家族”という存在が変化していく。喜美子は今、こうした変化の中でのモヤモヤを少しずつ紐解いているのであった。

【写真】喜美子と八郎の再会

 その頃、武志はアルバイト先で大輔(七瀬公)と共に、学(大江晋平)の彼女に会う。学の彼女はなんと、照子(大島優子)の娘・熊谷芽ぐみ(村崎真彩)だった。信楽のコミュニティの狭さに驚き戸惑う武志。そして、窯業研究所に勤める事務員の石井真奈(松田るか)が、学と芽ぐみを引き合わせたという。武志は幼い頃からの付き合いが徐々に男女の恋仲になっていく様子に動揺する。

 さらに、帰宅した武志は、喜美子に次世代展への出展の相談をする。武志にとって喜美子は母であり、陶芸家の先輩。才能のある喜美子が次世代展で落選したと聞いて驚く武志。そして会話の中から、先日の鍋を囲む会で喜美子と八郎(松下洸平)が顔を合わせていたことを知る。武志は今まで喜美子と八郎が会えないような関係だと思い、気を遣っていたことを告白した。

 本当は八郎に会いたかったであろう武志。武志は親子3人が家族として共に暮らしていくことを望んでいたように感じる。しかし、武志は一度もその気持ちを喜美子にぶつけなかった。当時、穴窯に夢中だった喜美子は、武志が気遣いで言えなかったことを初めて知る。そして、深く反省し、謝る。「離れていても家族」とはいえ、喜美子はまだ八郎との物理的な距離を自身の中で超えられずにいた。だが、心はもう家族として繋がっているように見える。寂しさの向こうに、八郎がいることもわかっている。こうした矛盾に一番戸惑っているのは喜美子だろう。武志は、これから恋愛や結婚や陶芸家としてのキャリアが始まる。喜美子や八郎が歩んだように、悩み、苦しみながら成長するのだ。今の武志は、親を支え、救うこともできる。いよいよ次世代が動き出す勢いを感じる。

(Nana Numoto)

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