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令和元年11月歌舞伎公演『孤高勇士嬢景清―日向嶋―』

19/10/27(日)

国立劇場11月公演は平家の強者、歌舞伎ではおなじみの景清の悲劇だ。源頼朝に捉えられ、自ら目を潰し、盲目の物もらいとなって日向島へ流される。今回はその前段が通しで上演されるため、景清が目を潰したいきさつや、日向島から鎌倉へと戻ることになる事情がわかりやすくなっている。 その景清の対峙する相手として注目したいのが、源頼朝。歌舞伎では、特に近年上演される演目には、頼朝は実はあまり登場しない。弟の源義経はあちこちで引っ張りだこなのに、なぜか兄の方は人気がない。『勧進帳』などで義経を滅ぼした権謀術数の人物という印象もあるだろう。 だがこのお芝居では、頼朝は非常に立派な大人物として描かれる。人を見ぬく才に溢れ、情もあり、信仰心にも厚い。だからこそ景清も、逆説的だが結果として自ら目を潰すことになるのだ。 また源平合戦の伝説としても名高い、景清と源氏の武将・三保谷の『錣引』(しころびき)を思わせるくだりや、手越の宿の遊女屋・花菱屋の人々のユーモラスなやりとりなどもあり、クライマックスの「日向島の場」にかけて盛り上がる構成となっている。 出演は、中村吉右衛門、中村歌六、中村又五郎、中村錦之助、中村雀右衛門、中村東蔵ほか。

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