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男性視点で観た『恋つづ』の魅力 RPG要素と佐藤健のLINEが視聴率好調の要因?

リアルサウンド

20/3/21(土) 8:00

 3月17日に最終回を迎えた『恋はつづくよどこまでも』(TBS系)。最終回の視聴率は15.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)というヒットを記録し、SNSでも、主演の上白石萌音と佐藤健の「キュンキュン」なやりとりが毎話話題を呼んできた。『恋はつづくよどこまでも』(以下、『恋つづ』)は、小学館『プチコミック』で掲載されていた円城寺マキによる同名漫画を原作としたラブコメディ。運命的な出会いから、容姿端麗・頭脳明晰だけど超ドSなドクターに恋をし、無謀ながらもまっすぐに想いつづける新米看護師の“勇者”さながらの奮闘が描かれた。女性層からの支持の厚さはもちろんながら、男性からのリアクションがなければ高視聴率は記録できないだろう。

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 『恋つづ』を毎週楽しく観ていたというライターの石河コウヘイ氏は、男性視点からどのように本作を観ていたのだろうか。石河氏は、主演の上白石萌音の存在の大きさは欠かせないという。

「漫画的なオーバーアクションの演技のはずなのに、ナチュラルに見えるのがすごいなと。『俳優は声が大事』と言われますが、歌手もやっている上白石さんだから、ご自身の表現がどう届くか意識的に捉えられたんじゃないかと思います。僕たち男性視聴者からしても“応援したくなる”ヒロインとして新鮮に映りました。もしかすると七瀬のような天然な子を演じると、あざとくなってしまうのに、上白石さんだからこそ気さくで一生懸命恋愛も仕事も頑張る健気さが光る。僕はミキの昴生さん演じる沼津幸人のような気持ちで上白石さんを見ていましたね(笑)」

 一方、佐藤健演じるエリート医師・天堂浬については「男性としては佐藤さんのような美男子に感情移入するのは難しいですよね。実は、佐藤さんに間近でお会いしたことがあるのですが、本当に二枚目でどんな角度でも絵になるんです。近年は『天皇の料理番』(TBS系)、『義母と娘のブルース』(TBS系)、『半分、青い。』(NHK)など三枚目に近いキャラクターも演じて、役柄の幅を広げていましたが、佐藤さんは元々若手俳優の登竜門でもある『仮面ライダー』出身。本作の天堂は、佐藤さんの美貌がとにかく前面に出ているキャラクターで、男性でも見惚れてしまいます」と賞賛を寄せた。

 また、本作のラブコメディはいわゆる通常のラブコメディと異なる部分もあると語る。

「設定としても、勇者が魔王に立ち向かうというRPG的要素がありますよね。ある種ゲーム的にも楽しめる作風なんじゃないかと。毎話、イベント=困難が発生して、それを乗り越えて、最後にOfficial髭男dismの主題歌が流れる……という起承転結がはっきりしていて、観ていて気持ちいい。他のラブコメ作品だと女性同士の駆け引きなどの部分を山場に持ってくることも多いと思うんですが、本作では同性間の関係も比較的スッキリしていて、ストーリーにもスピード感があるので、男性としても入り込みやすかったです」

 さらに、大きく話題を呼んだ佐藤のLINEやライブ配信アプリ「SUGAR」の存在も、本作の人気に一役買ったのではと石河氏は推測する。

「僕も佐藤さんのLINEは、登録して毎回楽しませてもらっていました。LINEにいる人がドラマに出ているとなんとなく観たくなってしまいますよね。先日も佐藤さんのYouTubeアカウント開設が発表され、初回ゲストに上白石さんが出演するとのことで、こうした作品の外からの影響も大きかったんじゃないでしょうか? 『あなたの番です』(日本テレビ系)でもAI菜奈ちゃんが話題になりましたし、SNSからの若い年齢へのリーチも今後作品宣伝において重要になりそうな予感がします」

 最後に石河氏は、「今後も『恋つづ』の成功を受けて王道のラブコメディ作品は連続ドラマ帯で増えていくのではないでしょうか。これまで30~40代女性をターゲットにした作品が多かった印象を受けるのですが、10代や20代に刺さるテレビドラマがまだまだ作れるということの証明にもなったと思います」とコメント。ラブコメディの衰えない人気と今後も視聴者をキュンキュンさせる作品に、胸が踊らずにはいられない。 (文=島田怜於)

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