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愛国者に気をつけろ!鈴木邦男

20/1/28(火)

その昔、ヒダリ側にいた筆者はしばしばミギ側の人たちと論争した。その時、ミギ側の人からよく言われたのは、自分のことを分かってくれたのはお前だけだということ。おそらくヒダリもミギも同じ円環上にあり、同じような心情的地点から出発して真逆の道をたどりながら同じような理念的地点にたどり着くのではないか。だからヒダリの人はミギの人をわりと理解できるし、その逆も真といえる。本作の被写体である鈴木邦男の姿を見ながら、改めてそう思った。カメラはそんな鈴木邦男に密着しながら、彼の心情と活動を描き出していくが、その幅広い許容度こそが現代世界にもっとも欠けている価値観であることがわかる。今問われているのは、ミギとヒダリがいる小さな円環を超えた何かではないだろうか。

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