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CANDY GO!GO!が語る、『Since 2010~』の新たな挑戦と“次なる10年”への想い「達成感に満足するんじゃなくその先に行きたい」

リアルサウンド

20/12/31(木) 16:00

 CANDY GO!GO!が12月9日にニューシングル『Since 2010〜』をリリースした。タイトル通りこの10年の活動の想いを込めた作品で、表題曲の歌唱はオリジナルメンバー・なぎさりんが担当。さらにカップリング曲を通してメンバーが作詞を行ったり、ラップなど今までにない歌い方に挑戦していくなど、新しいチャレンジもふんだんに詰め込まれている。

 7月に行った前回のインタビュー(活動10周年を迎えたCANDY GO!GO!が語る、7人の絆 「Infinity」は苦難を乗り越えたからこそ歌える希望の歌)では、グループの軌跡や、コロナ禍での新たな試み「オーダーセレクトライブ」などについて聞いたが、今回は無事に開催されたワンマンライブの話から、2021年以降の次なる10年に向けた抱負まで、たっぷりと話を聞くことができた。『Since 2010〜』を聴きながら、10周年の先へと向かうCANDY GO!GO!に想いを馳せてみてほしい。(編集部)

「ワンマンで絆を再確認できた」

ーーシングル『Infinity』でインタビューしたのが7月でしたので、約5カ月ぶりになります。今回の取材では、そこからのグループの歩みを振り返っていきたいと思います。まず8月には、無観客定期公演『STAY HOME GIGS -Season 2-』をスタートさせました。

宇野みずき(以下、宇野):購入してくれた方にURLが送られて、1週間観られる配信ライブですね。

菜月アイル(以下、菜月):好きな曲を入れたり自分のリード曲を入れてみたりと、メンバーがセットリストを考えて遊べるようになりました。

磯野未来(以下、磯野):ファンの方がセトリを決める「オーダーセレクトライブ」でも昔の曲をやっていたんですけど、これも今だからこそできる選曲だなって思います。

菜月:普段のライブだったら絶対入ってこない曲も披露できるので、メンバーのいろんな顔が見られて面白いです。

ーー「こんな曲を入れてみました」という選曲はありますか?

杉本莉愛(以下、杉本):CANDY GO!GO!ってカッコいい曲がメインなんですけど、私が考えたセトリの回では、「あーもう好き!」というめちゃくちゃ可愛い、ザ・アイドルな昔のCANDYの曲を入れたりしました。

ーー何年ぶりになるんでしょう?

杉本:……何年ぶりになるんですかね?

なぎさりん(以下、なぎさ):CANDY GO!GO!ってもともと別グループの派生ユニットだったんです。オリジナル曲の「そしてまた逢えると云うよ」ができるまでは、その別グループの曲をやっていたので、「あーもう好き!」は0.5曲目くらいな感じ。昔は定番だったんですけど、今は滅多にやらないです。

菜月:私、7年前くらいにCANDYに入ったんですけど、「この曲は覚えなくていい」って言われて(笑)。今回のライブで初めて覚えて披露したので、相当レアですね。

ーーオリジナルメンバーのなぎささんしか知らないくらいの曲。

なぎさ:そうです。私が一番最初に覚えたのが「あーもう好き!」でした。

一同:へぇー!

なぎさ:会社のONEtoONE Agency所属のソロの方が歌ったりしていて、ファンにも「この曲は!」っていう知る人ぞ知る名曲みたいになってます。

ーーそこから11月には名古屋でワンマンライブを開催しました。

なぎさ:できました。無事に。

ーー有観客ライブ自体は?

菜月:ワンマンは今年初めてでしたけど、対バンだったり主催のライブは8月から。

ーー段階を重ねてワンマンライブをやってみて、実感はいかがでしたか?

なぎさ:今年はもっとワンマンをやる予定だったんですけど、コロナの影響でなくなってしまって。不安もありつつ、ずっと我慢していたのを形にしてやった思い入れの強いワンマンでした。名古屋にもなかなか行けずに期間が空いてしまっていたんですけど、しっかり集まってくれて絆を再確認できました。

ーー前回のインタビューでは、毎日30曲披露している配信ライブを経て、ファンと再会した時に「こんなにすごかったっけ」と思わせたいと言っていましたよね。

菜月:実際、お客さんの声としては、「自粛期間に入る前よりパワーアップしたね」とみんなが言ってくれるのでありがたいです。

磯野:「個々のレベルが上がったね」って言ってもらえるようになりました。

ーー皆さんの中でもそういった実感はありますか?

なぎさ:ダンスのキメの部分をこうしたらカッコよく見えるっていうのを身体で勝手に表現できるようになったり、ステージ上でのグループとしてのシンクロ率がアップしたかなと思います。

ーーライブで「Infinity」は歌っているんですか?

菜月:8月以降に皆さんの前で少しずつ。最初は配信ライブでお披露目だったので、やっとお客さんの前で歌えるようになったんですけど、「Infinity」のポーズになった瞬間に「お!」と言ってくれるのが嬉しいです。思い入れが強くて、お客さんの前で歌うと8割くらいの確率で泣きそうになっちゃうので、それを堪えながら気持ちを込めて歌っています。今まではカメラに向かって歌うライブだったので、目の前にお客さんがいてくれるのはありがたいことですし、一人ひとりに届けばいいなと、歌にも今まで以上に真剣に取り組めるようになりました。

夏井さら(以下、夏井):カメラの前で歌ったり踊ったりすることが、どこか物足りなかったりするところもあって、生でお客さんのリアクションを見ながら歌うと余計に感情が込めやすくなりますし、歌詞への想いが強くなります。

「お父さんが娘にラブレターを書いて、それを歌ってる気持ち」

ーー9月には配信シングル「Deep Surrender」をリリースしました。

杉本:私がリードボーカルを歌っています。歌詞自体は恋を諦めちゃう内容かなと思うんですけど、今自分が思っている「諦めたくない」というものに当てはめて聴いてみて、深く伝わってくれたらいいです。

ーー歌い方が特徴的ですよね。カッコよくもありつつ、お茶目というか。

杉本:初めて歌うジャンルの曲だったので、どう歌おうかと試行錯誤しながら、プロデューサーから求められているものに合わせて頑張って歌いました。

ーーあまり見せたことのない歌い方なんですね。

杉本:そうですね。CANDY GO!GO!に入ってから、カッコいい曲でメインをもらったことがなかったので。どうしても声が可愛い寄りだから不安もあったんですけど、Bメロでがなりのようなシャウトを入れたりしてみました。

ーーラップの部分は?

杉本:2人(菜月、磯野)が。

ーーCANDY GO!GO!としては、今までの曲にラップってあったんですか?

磯野:ラップっていうラップはなかったと思いますね。

ーーそんなラップに挑戦してみていかがですか?

磯野:噛みます!(笑)。

菜月:焦っちゃいますね。

磯野:ラップ詞を担当した森心言さんが歌ってるバージョンを聴いて練習してるんですけど、イメージ通りにいかないですね。普通に歌うのと感覚が違うので難しいです。

ーーレコーディングの時にアドバイスをもらったりは?

磯野:テンションを変えて、いろいろやってみたんですよ。テンション高いバージョンのラップ、一つひとつを低くキメていってみたりしてみたんですけど、結果どれが使われたんだろう……。自分でもやりすぎて分からない(笑)。

菜月:自分っぽさも出せればいいなと思って、いろいろチャレンジはしてみているところです。

磯野:いつも試行錯誤ですね。ライブのテンションによって、ワー!って上げていったり、一番自由にできるところではあるので。

ーーそんな「Deep Surrender」が収録されているのが今回のシングル『Since 2010~』です。表題曲は前作の「Infinity」と対をなすような作品ですよね。

なぎさ:前回はメンバーから見たCANDY GO!GO!で、今回はプロデューサーのOKBさんから見たCANDY GO!GO!の目線なので、また違ったCANDY GO!GO!の見え方ができるんじゃないかなと思います。

【MV】CANDY GO!GO!「Since 2010~」/フジテレビ系音楽番組「Love music」2020年12月度エンディングテーマ曲

ーー作詞したOKBさんからのアンサーソングを受け取るような。

なぎさ:お父さんが娘たちにラブレターを書いて、それを歌ってる気持ちです。お父さんの想いを代弁して私がみんなに届ける感じ。私はOKBさんと考えが似ているので、感情移入しやすかったです。

ーーサビ終わりの〈My Daughter/夢をかなえてゆくだけだよ〉という歌詞は、まさにですよね。

永瀬りか(以下、永瀬):私たちのことを思ってくれているんだなっていうのが、歌詞から伝わってきて。卒業していったメンバーのことまで気にかけてくれているのも嬉しかったです。

なぎさ:私たちもなんですけど、卒業メンバーとかCANDY GO!GO!に関わった全ての人に向けての曲なので、今いるメンバーで突き進んでいくぞっていう熱い想いに、歌っている時もグッときますね。

ーーこの曲はりんさんがリードボーカルですけど、歌えるのはりんさんしかいないというような楽曲でもあります。

なぎさ:これ、私以外だったらキレてましたね。

一同:ははははは!

なぎさ:なんであいつやねんって。

ーー宇野さんだったらダメだったと。

宇野:なんで、私(笑)。

なぎさ:別にいいんですよ。みんなの声を聴いてもらいたいですし。でも、私の方が上手く、情熱的に歌えるぞっていう気持ちはあります。

「日本一ロックな女性アーティストになろうと思ってる」

ーーそして「Love is self‐restraint」は宇野さんの曲で、作詞もご自身で担当されています。

宇野:そうなんですよ。初めていただいたリード曲で、作詞を自分でするか、ほかの人に頼むかどうするって言われて、日本語が苦手なので頼もうと思ってたんですけど、メンバー全員に「やりなよ!」って。

なぎさ:大ブーイング。

宇野:期限も1週間ないくらいだったので、もうやるしかないなと思って、初めて作詞しました。タイトルが先に決められていて、日本語訳すると「恋は自粛」とか「制限」っていう意味合いで、想いを伝えられない女の子と「制限」を掛けて、片想いしてる曲にしました。

ーーサビの〈restraint Unn〉は、もどかしい感情を表しているかのようですね。

宇野:そこ……実は「restraint」の発音が分からないまま作詞をしたんです。レコーディングの時に「実際これなんて発音するの?」って言われて、「リステリン」みたいなノリで言ってたら、それは意味が変わってくると(笑)。何かを足さないといけなくなって、「Yeah」だとハッピー過ぎるし、「Unn」を入れることに急遽決まりました……裏話です(笑)。

なぎさ:そこはもどかしいって思ってくれ。

宇野:もどかしいってことにしておきます(笑)。

ーー深読みし過ぎました(笑)。リードボーカルとしては初めての楽曲で。

宇野:「これからは宇野がリードね」という曲をいただいたことはあったんですけど、新曲でリードというのは初めてで、素直に嬉しいです。一人で歌う難しさを実感しますし、踊りながら感情を込めるのが難しいです。

ーーりんさんから見て、この楽曲は?

なぎさ:まず、「Love is self‐restraint」も「Deep Surrender」も、私じゃ絶対に歌えない曲なので、2人のよさが出てていいなと思います。宇野ちゃんはメンバー内でも可愛くて、ハッピーな子なんです。宇野みずきの見せたい姿が表現できる曲がやっとできて嬉しかったです。

ーーラストはりんさんが作詞を担当している「ひあそび」です。

なぎさ:私と夏井が2人で歌っています。

夏井:Bメロだけ夏井が。

なぎさ:この曲は大苦戦しまして。仮歌とバンドレコーディングが終わった時の曲調が全く違うものになっていて、歌詞を書き直しました。社長に歌詞を投げたら「重すぎる」と言われ、でも私が書きたいのは昼ドラのような重い曲だったんですよ。葛藤の中で、少しでもポップにするために、タイトルを「火遊び」からひらがなにしたんです。

ーー夏井さんはこの歌詞をどう受け取ったんですか?

夏井:歌詞を見て、仮歌を聴いても、本当に何にも分からなくって(笑)。りんさんに意味を全部説明してもらっても、それに対する感情が分からなかったんです。

磯野:人生経験がないんですよ。

夏井:ドロドロの感じが分からなくて、昼ドラをめちゃくちゃ観てレコーディングに臨んだんですけど、「声が全部お花畑」と言われて、結局分かってなかった……。

なぎさ:レコーディングが予定よりもオーバーして、録り直しに。

夏井:びっくりするくらい、りんさんがスタジオにこもって。4時間くらい。

なぎさ:レコーディングエンジニアさんも想いが強いから、「新しいなぎさりんの姿が見たい」と言ってくれて。私の中では無機質な感じでイメージをがっちり固めちゃってたので、分かんなくなって喧嘩になって……。その後、夏井が押した時間で録ったんですけど、夏井は夏井でお花畑だし、2人して帰りながら「分かんないよ」って言ってました。

夏井:「もう分かんないです……」って。

なぎさ:結局、自分たちがやりたいように、目指してたようにやりなさいと言われて、満足いく形にはなりました。

ーーそうやって切磋琢磨したことによって、2人の距離も縮まったんじゃないですか?

なぎさ:んんん……。

夏井:それ、絶対縮まってないじゃないですか!

なぎさ:夏井とのコミュニケーションは増えました。

夏井:距離は縮まってないってことですよね!

ーー(笑)。この12月で結成10周年のアニバーサリーイヤーは一旦幕を閉じるわけですが、この2020年は皆さんにとってどんな1年でしたか?

菜月:「挑戦」とか「進化」が合うかなと、私の中では思ってます。止まらずに進んできたという部分で。

なぎさ:私は改めて、CANDY GO!GO!でよかったなって思える1年でした。つらい時期があっても、音楽を伝え続けてきた。一番にお客さんのことを思えるいいグループだったので、本当にCANDY GO!GO!でよかったなと思いました。

永瀬:『STAY HOME GIGS』では、お客さんが本当にCANDYのライブを観たいんだというのが伝わって嬉しかったですね。全国のCANDYを求めてくれる人との絆が確認できました。

ーーまだ、延期になっているリキッドルームでのワンマンライブもありますもんね。

なぎさ:今までワンマンライブを開催してきたライブハウスを辿っていくツアーだったんですけど、閉店しちゃった場所も2カ所あるので。ほかにも新潟にワンマンをしに行く予定だったり、できなかった場所は来年以降しっかりやっていく予定です。

ーー来年からはCANDYにとって次の10年が始まります。こういった情勢ですが、未来に向けたビジョンを聞かせてください。

菜月:10周年で達成じゃなく、ここから11年、12年、13年に向けて、諦めずにやっていくことが大事になるのかなって。キリがいい数字ってどうしても達成感に満ち溢れちゃったりすると思うんですよ。そこで満足するんじゃなく、その先に行けたらなと思います。

杉本:まだまだ自分の中で「こう表現できるはず」という課題があるので、それを一つひとつ改善してCANDYの力になりたいなと思っています。

なぎさ:小慣れ感をCANDYは出さないように、常に初心でいたくて。10周年でやっとスタートラインに立って、また1年目の気持ちでやれたらいいなと思っています。フレッシュな気持ちで。

ーーりんさんは前回「55周年までやる」と言っていましたが。

なぎさ:絶対口だけだと思われてるんですけど、日本一ロックな女性アーティストになろうと思ってるので。55周年の時は74歳なんですよ。杖をついてでもやります!

ーー年代は違いますけど、それこそSHOW-YAのような。

なぎさ:カッコいいですよね。一度、テレビ収録でお会いしたことがあるんですけど、ああいった歳の重ね方をしたいなと思います。

【オリジナル動画】「この10年で大人になったこと!」

【一人でも〇〇できるように…!?】CANDY GO!GO!が「この10年で大人になったこと!」

■リリース情報
CANDY GO!GO!『Since 2010〜』
TYPE A:¥1,091(税抜)
1.Since 2010〜
2.Love is self-restraint
3.Deep Surrender

TYPE B:¥1,091(税抜)
1.Since 2010〜
2.Love is self-restraint
3.ひあそび

■関連リンク
CANDY GO! GO! 公式サイト
公式Twitter(@onecandygogo)

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