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テーマはスタンダードの向上と若手の台頭! ラグビー日本代表が豪州戦、欧州遠征3連戦へ!!

ぴあ

ラインアウトでボールを競るリーチ マイケルとリアキ・モリ (C)スエイシナオヨシ

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ホームでオーストラリア代表を迎え撃ち、アイルランド、スコットランドらを相手取る欧州3連戦へ突入する。ラグビー日本代表の秋の強化シリーズの全容が見えてきた。9月15日にポルトガル戦、17日にホームでのワラビーズ戦、9月21日には2021年度秋の男子日本代表候補選手が発表された。『リポビタンD チャレンジカップ2021』『ラグビー日本代表 リポビタンD  TOUR2021』を戦う日本代表候補メンバー39名とともにナショナル・デベロップメント・スコッド(NDS=将来日本代表に選出される可能性の高いポテンシャルを持った人材)5名が決定したのだ。メディアブリーフィングには藤井雄一郎ラグビー日本代表ナショナルチームディレクターが出席、このようにコメントした。

「来週から合宿が始まる。選手たちにはすでに個別のメニューを配っている。来週集まって、ワラビーズ戦の準備をしていく。新しく選んだ選手、復帰した選手がいるが、若い世代の試合もなかったので、NDSとして若い選手を呼んでいきたい。次の世代を担う選手も呼びたいということで、多めに選手を呼んでいる。コロナの影響で当初よりも準備期間は少なくなったが、欧州遠征へ向けて強化していきたい」

■日本代表候補メンバー39名
【RP】稲垣啓太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、ヴァル アサエリ愛(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、垣永真之介(東京サントリーサンゴリアス)、具智元(コベルコ神戸スティーラーズ)、中島イシレリ(コベルコ神戸スティーラーズ)、クレイグ・ミラー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、森川由起乙(東京サントリーサンゴリアス)
【HO】坂手淳史(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、庭井祐輔(横浜キヤノンイーグルス)、堀越康介(東京サントリーサンゴリアス)
【LO】ヴィンピー・ファンデルヴァルト(NTTドコモレッドハリケーンズ大阪ドコモレッドハリケーンズ大阪)、ジェームス・ムーア(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安)、リアキ・モリ(横浜キヤノンイーグルス)
【FL】小澤直輝(東京サントリーサンゴリアス)、ベン・ガンター(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、ジャック・コーネルセン(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、德永祥尭(東芝ブレイブルーパス東京)、長谷川崚太(埼玉パナソニックワイルドナイツ)、ピーター・ラブスカフニ(クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)、リーチ マイケル(東芝ブレイブルーパス東京)
【No.8】テビタ・タタフ(東京サントリーサンゴリアス)、アマナキ・レレイ・マフィ(横浜キヤノンイーグルス)、姫野和樹(トヨタヴェルブリッツ)
【SH】荒井康植(横浜キヤノンイーグルス)、齋藤直人(東京サントリーサンゴリアス)、茂野海人(トヨタヴェルブリッツ)、流大(東京サントリーサンゴリアス)
【SO】田村優(横浜キヤノンイーグルス)、松田力也(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
【WTB】髙橋汰地(トヨタヴェルブリッツ)、ジョネ・ナイカブラ(東芝ブレイブルーパス東京)、シオサイア・フィフィタ(花園近鉄ライナーズ)、レメキ ロマノ ラヴァ(NECグリーンロケッツ東葛)
【WTB/FB】セミシ・マシレワ(花園近鉄ライナーズ)
【CTB】シェーン・ゲイツ(NTTコミュニケーションズシャイニングアークス東京ベイ浦安)、中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)、ラファエレ ティモシー(コベルコ神戸スティーラーズ)、ディラン・ライリー(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
【FB】山中亮平(コベルコ神戸スティーラーズ)

■NDS5名
【PR】淺岡俊亮(トヨタヴェルブリッツ)
【HO】武井日向(リコーブラックラムズ東京)
【LO/FL】ワーナー・ディアンズ(東芝ブレイブルーパス東京)
【FL/No.8】福井翔大(埼玉パナソニックワイルドナイツ)
【WTB】中野将伍(東京サントリーサンゴリアス)

メンバーを選出したジェイミー・ジョセフヘッドコーチは、以下のコメントを寄せた。
「今秋のツアーに向けたブレイブ・ブロッサムズのトレーニングスコッドを発表できることを大変うれしく思う。メンバーはこの夏の間、トレーニングプログラムを行い、宮崎と別府でベストなコンディションに持っていけるよう、非常に良く準備をしてくれた。夏のツアーを経験したことで、今後の試合に向けてチーム内には大きな期待と興奮が広がっている。
今回のチームは、若さと経験がしっかりと組み合わされており、グループ全体に強さと深さがある。何人かの若い選手は初めてチームに合流となる。我々はこのグループには可能性があり、今後の日本のラグビー界で一緒に活動していきたいと考えている。これらの選手から最終メンバーに選ばれることも十分にあり得る。
これからの試合では、ホームとアウェイの両方で、非常に厳しい相手と戦うことになる。世界の強豪チームとコンスタントに対戦することは、 2023 年のフランス大会に向けて必要な準備となるだろう」

メディアブリーフィングで今ツアーの目標について問われると、藤井チームディレクターはこのように返答した。
「もちろん勝利を優先して考えているが、中身が大事。どんな相手でも変わらないパフォーマンスを見せられるのか。久々の南半球のチーム、自分たちがどの位置にいるのかを測っていきたい。今回テストマッチができない中、貴重な4試合になる。プレッシャーのかかる中でどれぐらいのパフォーマンスをできるかを見極める場であり、国際舞台なのでしっかり勝つことを目標にしている。どういうオプションやスキルが重要かコーチ陣が見る場にもなる。
アタックやディフェンス、モールで取られないとか。こういう形で守りたい、しっかりボールキープができた、しっかりチャンスを作れたかという中身を見ていきたい」

『ワールドカップ2023』へ向けてのシミュレーションの場にするかについて、こう答えた。
「アウェイで勝たないといけない。アウェイでどれだけ自分たちの力を出せるのか。アウェイで起きるイレギュラーな出来事にどれだけ対応できるか。『W杯』うんぬんよりも、目の前の試合を代表のプライドで勝つことが大事」

ティアI勢だけではなく、ポルトガル戦をマッチメイクした意図について、藤井チームディレクターはこう明かした。
「狙い撃ちしたわけではなく、スペインやフレンチバーバリアンズとか選択肢もあったが、最終的にポルトガル戦しかなかった。アイルランド戦、スコットランド戦はベストメンバーで勝ちにいくことになるが、すべての選手にテストマッチを経験させる意味で、ひとつ落ちた相手と組みたかった。そういう相手と試合を組めたのは良かった」

新しい選手への期待については、次のようにコメントした。
「若い選手を見てみたいということで、前回のトップリーグで活躍した選手を呼んでいる。次の世代をうまくポジションを含めて入れ替えていかないといけない。もちろん彼らも次の『W杯』に出る可能性はあると思う。どれぐらいのエネルギーがあるのかを見てみたい」

さらにワーナー、福井について言及した。
「ワーナーはサイズが大きい選手。福井選手はトップリーグにも出ている。ふたりとも将来的に代表に絡んでくる選手。早めに呼んでいろいろ経験してほしい。ワーナーは試合に出ていないが、あのサイズは日本代表の中でもいないので」

代表復帰したSH流、復帰していないHO堀江翔太について質問が飛ぶと、藤井チームディレクターは次のように説明した。
「『W杯』直後にトップリーグがあり、体調管理やモチベーションが大変なこともあり、冷却期間が必要だった選手もいる。常にコミュニケーションを取っていたので、その中で復帰してくる選手もいるし、このタイミングではない選手もいる。これから徐々に戻ってくるのでは」

SOが『W杯2019』経験者のふたりだけとの指摘には、こう返した。
「ポジションチェンジとかも考えている。コーチの中では何名か考えている」

日本代表候補とNDSの44名は9月29日(月)~10月16日(土)の宮崎合宿を経て、改めて日本代表メンバーを発表。10月16日(土)~27日(水)の別府合宿を実施し、23日(土)・昭和電工ドーム大分にて『リポビタンDチャレンジカップ 2021』豪州代表戦を開催。豪州戦後は『ラグビー日本代表 リポビタンD TOUR2021』へ出発。11月6日(土)・ダブリンでのアイルランド代表戦、13日(土)・リスボンでのポルトガル代表戦、20日(土)・エディンバラでのスコットランド代表戦がラインナップ。フランス1部リーグ『トップ14』で戦うASMクレルモン・オーヴェルニュ所属の松島幸太朗は欧州遠征から合流予定だという。日本×豪州のチケットは10月9日(土)午前10時より一般発売。

取材・文:碧山緒里摩(ぴあ)

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