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森崎ウィン Aiming To Overseas

地道にコツコツと 結局はそれが一番の近道

月2回連載

第60回

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こんにちは。森崎ウィンです。

まずは昨日のライブに来てくれたみんな、本当にありがとうございます。こんなご時世にもかかわらず、会場まで足を運んでくれたことに感謝しているし、みんなと一緒にライブができて本当によかった。きっとみんなも久しぶりに僕と会うことができてうれしい気持ちになってくれたんじゃないかな、なんて考えたりもしています(笑)。

今回は演出面でもいろんな人の力を借りながら、自分のやりたいことをとことん追求しました。フルバンドでのパフォーマンス。しかも弾き語りもありダンスもあり。いろんな制限がある中で、今の自分にできることを盛り込んだステージを目指したつもりです。みんな、どうでしたか?

これを書いているのは、まだライブ当日の1週間前。現在、リハの真っ最中です。普通、この頃にはもうこのライブを終えた先の景色というものがなんとなく見えているものなんだけど、今回はまったく違って。正直、自分がライブ当日をどんな気持ちで迎えるのか想像がつかないし、その先の自分なんてまったく見えていない。本当に、当日その場に立ってみないとわからないんだろうなって気がする。

それが恐ろしくもあり楽しみでもあり。ただ、できる限り準備をしたら、あとは自分のやるべきことをやるだけなので。本当に久しぶりの有観客ライブを純粋に楽しめたらなって思います。ライブを観てくれたみんなはぜひ感想をコメントしていってね。

そして、ライブが終わったら次は『僕と彼女とラリーと』の公開です。観ていただくとわかるんですけど、豊かな山々に囲まれた町が舞台になっていて、オールロケで使わせてもらった豊田市と恵那市の美しい自然の景色を楽しんでもらえるところも映画の見どころのひとつになっているわけですが。撮影の思い出という意味では、めちゃくちゃ寒かったです(笑)。

わりと山の方だったので気温が低くて。しかも撮影をしたのは去年の11〜12月だったから、ずっと寒かった記憶がデカい(笑)。あとはやっぱりコロナ禍の撮影ということもあって、いろんなことに細心の注意を払わなきゃいけなくて、それがちょっと辛く感じたこともあったかな。

でも、この映画自体が、人と人とのつながりを感じられる作品になっていて、つながりがどんどん薄れていくコロナ禍だからこそ、お届けする意義があるというか。人を動かすのはやっぱり人なんだって改めて思ってもらえる気がします。

今回の映画はヒューマンドラマということもあって、いつも以上に大切になってくるのが、感情の変化をどれだけ繊細に表現できるか。たとえば、僕の演じた大河はあらすじにもある通り高校生の頃に母親を亡くしていて。映画の中にも母親の遺体の前で泣く場面があるんだけど、僕自身は母親と一緒のシーンがほとんどないから、自分の中で何もない状態で、はい本番です泣いてくださいと言われても、どうしても難しいものがある。だからこそ、事前にきちんと役のバックボーンをつくっておくことが大事なんだけど、そこはやっぱり難しいなって今回もやってて少し感じました。

そこで何をやったかというと、役づくりのためにそのシーンの撮影直前まで、手紙を書いてみたんですよ。大河だったら、お母さんにどんな手紙を書くだろうって。そんなことを考えながら書いていたんだけど、だんだん自分の母親に宛てて書いているような感覚になってきて。そこがなんか面白かったです。でもおかげで本番ではばーって涙を流せました。泣くことが、お話の中で大事なポイントのひとつになっているので、ぜひ注目してみてください。

今年も残り3ヶ月。ヤバいよね(笑)。年々時の流れが速くなっている気がする。ちなみにこれを書いているその日から新しい作品がスタートします。今日はその衣装合わせ。なんだったら昨日まで『ジェイミー』をやっていたから、まだ全然気持ちが切り替わっていないというか。特に舞台をやったあとに映像をやると、どうしても芝居の感じが違うから、最初はちょっと戸惑っちゃうんだけど。今年もこうして1年間ひたすら仕事をやらせてもらえる環境に感謝をしながら、残り3ヶ月も全力で走っていこうと思います。

ありがたいことに『ジェイミー』で新たに僕を知ってくれて、そこからサブスクとかで僕の曲を聴いてくれた人もいたみたいで。世の中には一気にどかんと売れるタイプの人もいるけど、、僕自身はそういうタイプではないかなと思っていて。とにかく真面目にひとつひとつの仕事をしっかりやっていく方が合っているんだなって最近わかるようになってきました。そうやって積み上げていったひとつひとつの経験が、未来につながっていけばいいなと思う。結局は、コツコツ地道にやっていくことがいちばんの近道。そう信じて、今目の前にあるお仕事にぶつかっていきたいです。

森崎ウィンでした。

★編集部より★

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プロフィール

森崎ウィン

1990年生まれ、ミャンマー出身。小学校4年生の時に日本へ渡る。2008年よりダンスボーカルユニット・PRIZMAX(現、解散)のメインボーカルとして活躍した。俳優としても様々な映画、ドラマ、舞台に出演し、2014年には『シェリー』で映画初主演を務める。2018年、日緬共同制作映画『My Country My Home』に出演、そのスピンオフであるドラマ版『My Dream My Life』では主演を務め、現地のテレビ局mntvで冠番組「Win`s Shooow Time!」を持ち、様々な広告に出演するなどミャンマーで大ブレイク。スティーブン・スピルバーグ監督『レディ・プレイヤー1』のオーディションでメインキャストであるダイトウ/トシロウ役に抜擢され、ハリウッドデビューを果たした。近年の映画出演作に、『海獣の子供』『トゥレップ』『蜜蜂と遠雷』(19)、『キャッツ』(20)などがある。映画『蜜蜂と遠雷』で第43回日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。またメ〜テレ制作の連続ドラマ『本気のしるし』(19)にて初の連ドラ主演を果たした。2020年は世界中で再演を重ねているミュージカルの金字塔「ウエスト・サイド・ストーリー」の日本キャスト版Season2(主演:トニー役)に出演。

撮影/古川義高、取材・文/横川良明、企画・構成/藤坂美樹、ヘアメイク/KEIKO、スタイリング/添田和宏、衣装協力/Tシャツ¥22,000/アトウ(シアン PR TEL:03-6662-5525)
中に着た半袖シャツ¥10,780/バンクス ジャーナル(ジャングルジャム TEL:03-6452-5282)
パンツ¥29,700/セラー ドアー(アントリム TEL:03-5466-1662)
その他本人私物

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