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Merlin Japan 野本晶が語る、世界のリスナーに音楽を届ける方法「どこにチャンスがあるかわからない」

リアルサウンド

20/1/26(日) 18:00

 音楽文化を取り巻く環境についてフォーカスし、キーパーソンに今後のあり方を聞くインタビューシリーズ。第12回目に登場するのは、Merlin Japan・ゼネラルマネージャーの野本晶氏。
 
 野本氏はこれまでiTunesとSpotify Japanに在籍し、音楽配信やストリーミングを日本に本格導入して定着させる役割を担ってきた人物。今回リアルサウンドでは、昨年Merlin Japanのゼネラルマネージャーに就任した野本氏に、デジタル領域における世界的な音楽マーケットについて取材を行った。インディーレーベルのライセンシング団体であるMerlinの活動内容から、トム・ミッシュをはじめとするMerlinとの協業で成果を挙げているアーティストの実例、さらには日本のレーベル事情まで、今後日本のアーティストが世界で活躍していく可能性と展望を語ってもらった。(編集部)

・日本にあってほしい海外のサービスを選んできた

ーー野本さんはiTunesとSpotify Japanを経て、昨年インディーレーベルのライセンシング団体Merlin Japanのゼネラルマネージャーに就任しました。野本さんがキャリアを選ぶ際に意識していることは何でしょうか。

野本晶(以下、野本):iTunesの時もそうでしたが、日本にリアルにあってほしい海外のサービスは何か? といつも考えてきました。Spotifyはプレミアム会員、つまり有料会員が自由に聴けるっていうモデルがありつつも、フリーでも使えるっていう点が非常に大きかったですね。フリーからプレミアムに進んでいくーーつまりフリーミアムモデルが言葉だけじゃなくて実態として成功しているサービスだったので、それを日本に持ってこなければいけないと。動画共有サービスで、フリーで音楽を聴く人しかいない世界になってしまうと音楽産業としてもなかなか厳しい。日本に一番あってほしいサービスを選んできたと思います。

ーー昨年、Merlinに移籍した理由もその延長上ですか。

野本:はい。日本にあってほしい海外の何か、ですね。

ーーMerlinはそもそも、どんな趣旨で設立された組織なのですか。

野本:今、Merlinの会員であるインディペンデントレーベルは約2万レーベル存在します。会社としては800社以上を数えるんですけども、その人たちに利益を還元する非営利団体という面がまず1つ。ただし、全体の売り上げを伸ばすという意味では会員もMerlinも目的は一緒ですので、そういう意味での営利活動をしています。

ーー組織として株式会社化されている部分もあると?

野本:たとえば、僕は株式会社であるMerlin Japanに所属しています。ロンドンとニューヨークにもオフィスがあり、それぞれ営利活動をしています。そして、本社は非営利団体であり最終的な利益をMerlinの内部に留保しない、という形です。

ーーMerlinの具体的な活動内容とは。

野本:世界の主要なデジタルサービスプロバイダ(DSP)ーーSpotifyもAppleMusicもそこに含まれますーーに対し、Merlin会員の持つデジタルの権利をできるだけ有利な形で契約できるように活動しています。ストレートに言いますと、音楽産業の中で大きなマーケットシェアを持つ会社の交渉力はとても大きいのです。たとえば世界のユニバーサルミュージックのシェアは4割近いのですが、彼らは交渉力があるのでいい条件で契約締結できる確率がとても高いんですね。それに比べて、一般的なインディーレーベルの契約内容は劣っている面もある。そのギャップをどう埋めればいいんだと考えた時に、インディーレーベルが集まって団体で交渉したらいいんじゃないかというのが、そもそものMerlinの発想です。10年前の設立時には音源ダウンロードの時代でしたが、違法ダウンロードを止めるための法的アクションをするにしても、個別に訴訟をしてもなかなかうまくいかない。これをまとめてやろうという趣旨で各レーベルを一つに束ねたのがMerlinですね。ロンドンが活動拠点になっていて、そこの精鋭チームがDSPとライセンスの交渉をしています。

ーー現在、世界のデジタル音楽マーケットにおけるMerlinのシェアは、15%を超えると伝えられています。

野本:現在、第3位であるワーナーさんが16%くらいですので、バーチャルな意味で「第4のメジャー」という言い方をする場合もあります。世界の音楽業界の中でそういったポジションになりつつあると思います。

ーーインディーレーベルの交渉力が強くなることで、アーティストも世の中に出やすくなり、いい条件で音楽を届けられるなど、さまざまなメリットがあると思います。Merlinがアーティストに提供するメリットについてはどうお考えですか?

野本:日本で考えると、メリットは大きく2つあります。たとえば、今注目を集めている中国のサービスを見ると、テンセント、ネットイース、アリババという3社がマーケットを押さえていて、数億人規模のユーザーがいる。仮に日本のレーベルのアーティストがこの大きな市場に打って出たいと思っても、大手3社と同時に直接契約できるルートはなかなかありません。中国に限らず、そうした新しい市場にリーチしていくことを、世界的な契約ネットワークを使って非常にスムーズにできるようになることが、Merlinが提供するメリットの1つです。

 もう1つはベーシックなところで、単純に直接契約はできるかもしれないけれど、よりよい条件を目指す場合に役立つということです。インディーにおいては、やはりメジャーレーベルと比べると、契約条件にはだいぶ開きがある。しかし、Merlinはインディーレーベルを束ねることで高い交渉力を持っており、自社のみで獲得収入を得るよりいい条件を引き出せる可能性は高いのです。

・トム・ミッシュが成功した理由

ーーいい条件で活動を続けていくことができれば、アーティストがインディーにとどまって活動していく動機づけになるということですね。たとえばMerlinと契約しているトム・ミッシュも1つの成功例でしょうか。

野本:そうですね、トム・ミッシュはある意味王道的にインディーを志向しています。つまり彼はレーベルを決める時に、「原盤を自分で持ち、自分で活動をある程度コントロールしたい」と考えました。そこでコバルトという出版の会社と、その会社が株式を持っているAWALと契約をすることになったんです。そもそもAWALは「アーティスト・ウィズアウト・ア・レーベル」、つまり「レーベルがいらないアーティスト」という名前の会社で、まさに新しいタイプのレーベルを目指していると言えます。そこと契約したのが2014年でした。

ーーそこからの活躍は目覚ましいですよね。トム・ミッシュの成功の理由をどう考えますか。

野本:やはり、自分の活動を自らコントロールしようという意思があったことと、さらに、最初からスプリットシングルをリリースしましたが、コラボレーションが非常にうまかったことが大きいと思います。その上に多作で、コンスタントにリリースを重ねることで、ファンベースを増やすことがうまくいった。実はシングルとして、世界中のみんながカラオケ的に歌えるヒット曲があるわけじゃないんです。彼らはアルバムタイプのアーティストで、2018年の1stアルバム『Geography』で最終的にブレイクしたと言われているのですが、そのタイミングで、過去にリリースしてきたカップリング曲が6倍くらいのスケールでストリーミングで聴かれるようになりました。

ーー過去の楽曲もだんだん聴かれるようになって。

野本:そうですね。これまでのアーティストは、たとえばYouTubeで何百万回再生されたとか、CDが何百万枚売れたとか、何百万ダウンロードされたという数字で評価されることが多かったのですが、彼らはどちらかというと、SNSのフォロワーや、実際のリスナー、ファンの数というものをベンチマークにして活動しており、それがうまく回っていまの大きなポジションを獲得したということが、すべてのヒントになっていると思います。

ーー「ファンの数」を1つの指標にすることで、音楽活動が豊かになっていくという道筋を見出したということですね。

野本:選択肢が広がる、というイメージだと思います。ファンの多くはもちろん、SpotifyやApple Musicという世界的サービスにいますが、たとえば中国や南米、中東にアフリカ、日本もそうですが、さまざまな地域にローカルなサービスがあったりするので、それらも組み合わせていかないと、世界中のファンに認知されたとは言えない。そういう面で、Merlinが交渉の窓口を代行してきました。

ーートム・ミッシュもそうだというお話でしたが、自分で権利関係をコントロールしたいと考えるアーティストは、世界的にも増えていると思います。

野本:ここで言う「インディペンデント」という言葉は、メジャーの対義語というより、「独立した」という意味のほうが強いと思います。そして、レーベルでも、アーティストでも、どの単位でも独立心がある人が自分でビジネスを回せるようになったほうが、音楽業界が活性化すると思うんです。AWALのホームページ上にも、「100のアーティストが超お金持ちになるよりも、今の時代、10万人のアーティストが収入を得て音楽活動を続けられるほうが明るい未来のではないか」という趣旨のポリシーを掲出していますが、Merlin側の僕としても同意見だなと。もっとも、ある程度夢はあってほしいので、プライベートジェットを持つまでにはならなくても、少なくとも新幹線のグリーン車で移動できたり、というイメージでしょうか(笑)。

・まずは世界で聴かれる機会を

ーー独立心があるアーティストにとっては非常に良い仕組みだということは理解しました。一方で、逆にメジャーでやりたいというアーティストも多いわけで、メジャーでのキャリアをお持ちの野本さんから見たとき、そのメリットはなんだと思いますか。

野本:メジャーはやはり優れたスタッフが多いですし、経験も情報もシェアされる仕組みがあるので、世界に羽ばたく上で強いと思います。裏を返すと、そうした情報の共有は、インディーセクターの課題かもしれません。

 また、レーベル(label)って、日本語では「ラベル」とも読みますよね。やっぱりラベルが好きな人はいて、たとえばソニーが大好きで、自分の作品にはソニーのラベルをつけてほしい、というこだわりがあるアーティストもいる。それは理解できます。ただ冷静に考えると、ユーザーはあまり気にしないのではと。そうであるなら、実入りが多くサステナブルに長く続けられる可能性がある方を選ぶのは自然であって、いまはメジャーレーベルの存在意義が問われていると思います。

ーーなるほど。メジャーレーベルは強い交渉力を持っていますが、Merlinのような組織によって、アーティスト自身も同等の力を得ることができるということですね。世界的なインディー系アーティストの増減動向はどうでしょうか。

野本:比率的には増えているというレポートが出ています。各国のデータを見ると、昔は5~10%くらいしかなかったマーケットのシェアが、30%くらいに広まっている、というレポートが多いですね。一方で、アメリカが顕著なのですが、メジャーがマーケットシェアを追い求め、インディーのアーティストを集めるディストリビューターを買収して回っている、という状況があります。古くはソニーのオーチャードから、最近だとユニバーサルのキャロラインとか。ワーナーミュージックもADA(Alternative Distribution Alliance)というインディーズの部門を昔から持っていますし、インディペンデントの会社を買収して、マーケットシェアを戻そうという動きは見られますね。

ーーさて、日本におけるインディーレーベルというのは、海外とはまた違う部分もあると思います。日本でいうインディー、独立系というのは、世界的にはどう定義されるでしょうか。

野本:日本で「メジャーデビュー」というとレコード協会の正会員である会社さんからデビューする、というのが一般的な感覚ですが、世界では、ソニー、ユニバーサル以外のレーベルさんをインディペンデントレーベルと定義します。

ーー日本では大手であるビクターやavexといった会社もーー

野本:世界的に見たらインディペンデントレーベルです。

ーーそれでは、日本ではメジャーレーベルと認識されている大手とも、Merlinはお付き合いしていると。

野本:そういうことも始まりつつありますね。もちろん、自社だけで理想的な内容の契約ができるのであれば、Merlinを使う必要はありませんが、できないところがあってMerlinが手伝う、というパターンは増えつつあって。最初に入会頂いたのはポニーキャニオンさんですが、彼らはアニソンカタログを多く持っていて、海外展開を視野に入れた時に、Merlinを使うことで、その条件面を最適化できるだろうと。もちろん、アニソンだけではないのですが。こうした取り組みは、今後も増えていくと思います。

ーー野本さんのミッションとしては、そのように組んでいくレーベルや企業を探していく面もあるのでしょうか。

野本:ありますね。ただ、本社が非営利団体ということもあり、強要してはいけない、というポリシーがあるので、どちらかというと宣教師的な役割というか。レーベルさんが自分の意志を持って決めるべきである、ということが前提であって、条件が悪くても自分でやりたい、という人に「Merlinのほうが契約条件がいいから」と無理やりアタックすることはありません。それはインディペンデントではなくなりますからね。だから、Merlinとはどういうものか、ということを説明してまわっています。

ーー日本での手応えはどうですか?

野本:実際にいいことが起き始めています。たとえば、リアルインディペンデントレーベルというところで、UKプロジェクトさんとかデンジャークルーさんなどのレーベルも参加していますが、その海外での売り上げが、Merlinに入る前後で2倍から4倍くらい変わってきているんです。

ーーHIP LANDもそうですね。

野本:HIP LANDさんはレーベルにおけるデジタルライセンスの鏡だなと思うんです。たとえば、アフリカで「Boomplay」というサブスクリプション型音楽ストリーミングサービスが盛り上がっていて、500万人超の会員がいるようだ、という情報があっても、「リアリティがないし、ライセンスは辞めておこうか」となるのが、これまでのだいたいのレーベルだった。けれどHIP LANDさんは、まずやってみて、1年くらい経ったところで判断する。仮に「ないな」となったら、契約期間が終わったところで下げてしまえばいい、という西洋的な考え方を実践されていて、素晴らしいと思います。

ーー中には思いがけない地域で盛り上がることもあるのでしょうか。

野本:そうですね。たとえば、きのこ帝国が活動休止するというニュースが出ましたが、その翌週、インディーズ時代の作品が次週の中国のストリーミングサービスのトップ10に入ったりしました。そういうことは世界各地で起きていますね。

ーー日本の音楽を世界に展開するというときに、私たちはついアメリカやヨーロッパをイメージしますが、アジアはもちろんアフリカまで広がると。

野本:そうです。どこにチャンスがあるかわからない。たとえばブラジルとメキシコはめちゃくちゃ音楽が好きな国で、ユーザーが驚くほど多くの音楽を聴くんです。日本で言えばアニソンも強いですし、日本の音楽、アーティストでも「一番よく聴かれた国」になることが多いです。

ーーそれでは、日本のどういうタイプのアーティストが海外に出ていくべきだと考えますか。

野本:誰ということではなく、全員が出ていくべきだと思います。デジタルになったということは、インターネットを通じてストリーミングで出した瞬間に世界のユーザーとつながってしまうわけで、いろいろ考えて制限すること自体にあまり意味がない。まずは聴かれる機会をできるだけ増やした上で、そこから戦略を決めていく、ということをアーティストもレーベルもできる時代なので、そういうふうに意識を変えていってもらえれば、うまくいく人たちがどんどん増えていくと思います。

ーー日本でも、ストリーミングで音楽を楽しむという流れは今後も止まらないと。

野本:止まらないと思いますね。日本は欧米と比べて、良くも悪くも常に2~3年遅れています。このまま同じシナリオで進むとは言いませんが、近しいところまではいくのではと。ビルボードジャパンの2019年の楽曲トップ100を見ると、2018年は50%だったストリーミング配信曲が、85%まで上がっています。嵐の「BRAVE」もトップ50に入っていますが、それもストリーミングに出ていますね。

・日本語という特殊な環境

ーー英語圏ではトップアーティストはかなりビジネス的にも成功しているように見えますが、日本語のマーケットではどうでしょうか。ストリーミング時代になって中堅クラスで活躍するアーティストが増えるかどうか。

野本:ストレートに言って、「日本語」という特殊な環境もあり、日本のアーティストに限って言えば国内のマーケットが一番大きい。海外にも広げていかなければいけない、というのは明らかですが、ストリーミングだけで食べていけるアーティストが10万人になるかと言えば、そうはいかないでしょう。つまり、ストリーミングでファンと繋がり、ライブなのか、マーチャンなのか、CDなのか、きちんと売り上げを出すエコシステムを作っていくことがより必要になるので、マネージメントとレーベルが混ざり合っていくことになるでしょう。もっとも韓国もそうですし、海外ではもともと、インディペンデントに関してもレーベルが、マネジメントが、と分ける感覚はあまりないと思いますが。いずれにしても自分がどこで儲けるのか、ということを意識していく時代になっていきます。

ーー最初からマーケットの大きい英語圏では、音楽で食べていくためのハードルは低くなっているのでしょうか。

野本:かなり低くなっているイメージです。うちの会員でもあるTommy BoyのTom Silvermanさんも言っていましたが、ストリーミングで大いに儲かっていると。日本はストリーミングで儲けるのか、フィジカルといういままでのビジネスモデルで儲けるのか、その両方を追っているように見えて「なっていない」と言うんです。つまり「二兎を追う者は一兎をも得ず」で、それでは成功しないと。ストリーミングを選んだ彼らは、CD時代よりカタログでは4倍くらい収益が上がるようになったということで、歴史があるレーベルほど、ストリーミングに向いていると言う収益構造になってきていて。新譜も昔は3~6カ月、長くても1年で制作費や広告費を回収しなければいけませんでしたが、ストリーミングになり、2年をリクープ期間として見るようになったそうです。株式会社は毎年決算がありますが、それを乗り越えて長期的な視点にシフトしていけばーー。

ーー企業体としてのレーベルもいずれ儲かっていて、アーティストに分配される部分も増えていくと。

野本:その通りです。先ほど、「日本語」という壁があると言いましたが、その壁は作品というより、ビジネス的な部分にあると思っています。ビジネスにおいて、世界の人たちと共通言語化されにくいところがあり、ストリーミングというものにもリアリティがいまいちない人が多くて。その通訳をMerlinがしているということですね。ただ、現状にリアリティを持っていない人は、いずれにしてもビジネスモデルの変化についていけなくなってしまうと思いますから、自然と新陳代謝が生まれていくでしょう。インターネット発のアーティストが増えているのはそういうことを示していて、アーティストの中でもすでに新陳代謝が起こっていると言えます。

ーー感覚の鋭いアーティストが、初めから世界のリスナーを見据え、日本の音楽ビジネスのエコシステムを飛び越えてスターになっていく。その可能性は十分あるということですね。

野本:実際、AWALに登録した日本人アーティストは数名いて、最近では小袋成彬や山崎彩音がそのネットワークを使ってうまくいき始めていると思います。彩音ちゃんはドイツのラジオ局でヘビーローテーションされていたり、そういうところまで広がってきていて。やはりチャレンジすべきことはあると思います。

ーー最後に、今後Merlinを日本でどのように展開していきたいとお考えでしょうか。

野本:エピック・ソニーの創始者である丸山茂雄さんは、当時から「メジャーは3つ4つで、あとは1000のインディーズがあればいい」という発想の持ち主でしたが、まさにそういう時代にできたらいいなと。いくつかのメジャーと、1000、10000というインディーズが輝いているーー夜空も星がたくさんあったほうが綺麗ですよね。

ーーその1000のレーベル、アーティストが輝いていくために、市場競争に任せきりではうまくいかない部分もあるから、Merlinのように彼らを束ねる存在が必要なのかなと感じます。

野本:Merlinを使うか使わないかにかかわらず、他人にオールを任せてはいけません。自分のボートは、自分で漕ぐ。そういう意識を持つ人が増えてくれれば、自然とMerlinを選ぶ人も増えていくだろうと考えています。(取材=神谷弘一)

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