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上田誠が「夜は短し歩けよ乙女」舞台化!中村壱太郎は“先輩”、久保史緒里は黒髪の乙女役

ナタリー

21/4/9(金) 10:00

舞台「夜は短し歩けよ乙女」ビジュアル

森見登美彦の小説「夜は短し歩けよ乙女」の舞台化が決定。ヨーロッパ企画の上田誠が脚本・演出を手がけ、中村壱太郎、乃木坂46の久保史緒里らが出演する。

第20回山本周五郎賞を受賞した小説「夜は短し歩けよ乙女」は、京都の大学を舞台にした物語。主人公の“先輩”は、同じクラブに所属する後輩“黒髪の乙女”に恋をする。先輩は、なるべく彼女の目に留まるようにする作戦、通称“ナカメ作戦”を決行するが……。

今回の舞台版では、“先輩”役を壱太郎、“黒髪の乙女”役を久保が務めるほか、キャストには、玉置玲央、白石隼也、藤谷理子、早織、石田剛太、酒井善史、角田貴志、土佐和成、池浦さだ夢、金丸慎太郎、日下七海、納谷真大、鈴木砂羽、尾上寛之、藤松祥子、中村光、山口森広、町田マリー、竹中直人が名を連ねた。

出演に際し、壱太郎は「『夜は短し歩けよ乙女』の持つ言葉の面白さ、不思議な世界に生きる純粋な先輩を表現できたらと意気込んでおります!」と思いを述べ、久保は「たくさんの方々に愛していただける舞台になるよう、私も乙女と一緒に歩みたいと思います!」と意気込みを語る。

また原作者の森見は「愛娘のような作品が舞台化によってふたたびスポットライトを浴びるのはたいへん嬉しいことです。厄介な作品なので一筋縄ではいかないに決まっていますが、手がけるのが上田誠氏ということで、何も心配しておりません」と上田に信頼を寄せ、上田は「作中の『先輩』のような執念でもって追いつき、最後には乙女と大文字から昇る鮮烈な朝日を、舞台上で眺める所存です」とコメントした。

公演は6月6日から22日まで東京・新国立劇場 中劇場、26・27日に大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて。チケットの一般販売は5月9日10:00にスタート。

中村壱太郎コメント

この度「夜は短し歩けよ乙女」へ出演のお話をいただき、ただただ最初は驚きでした。

これまで歌舞伎の舞台にては女方の役がほとんど、他の舞台や映像への出演も少ない自分です。

「何故だ!?……まさか乙女役(女方にて)!?」と、本気で思ったほどです!

詳しくお話をうかがいまして、先輩の役にて新たな世界へ踏み出せますこと、とても楽しみであり、不安でもあり、ワクワクドキドキです!

「夜は短し歩けよ乙女」の持つ言葉の面白さ、不思議な世界に生きる純粋な先輩を表現できたらと意気込んでおります! お願いいたします!

久保史緒里(乃木坂46)コメント

今回のお話をいただいたとき、この壮大な世界が、舞台上でどのように展開されていくのか、とてもワクワクしました。私は「黒髪の乙女」を演じさせていただくのですが、最初に聞いたときは、嬉しくもあり、プレッシャーもあり、私に務まるかなという不安を抱えましたが、原作を読むほどに、そのあまりにも素直で純粋な乙女のことが、私は大好きになってしまったので、今はそれを損なわないように演じきりたいという気持ちです。そして「乙女」の周りにいる人々との関係性がとっても魅力的な作品なので、稽古の中で、皆さんと一緒に「乙女」を育んでいきたいと思います。たくさんの方々に愛していただける舞台になるよう、私も乙女と一緒に歩みたいと思います!

精一杯がんばりますので、応援よろしくお願いいたします。

森見登美彦コメント

「夜は短し歩けよ乙女」は私の出世作であり、この作品がなかったら現在の森見登美彦はないでしょう。徹頭徹尾ハチャメチャで、夢と現実が入り乱れ、豪華絢爛でありながらみみっちい……かくも純粋無垢な現代の御伽噺は、書こうと思って書けるものではありません。私はこの作品を今では「天からの授かり物」と考えるようになりました。そんな愛娘のような作品が舞台化によってふたたびスポットライトを浴びるのはたいへん嬉しいことです。厄介な作品なので一筋縄ではいかないに決まっていますが、手がけるのが上田誠氏ということで、何も心配しておりません。上田氏は原作者の私よりも「夜は短し歩けよ乙女」と長く深く付き合ってきた人物であり、この奇天烈なる乙女の世界的権威と言っても過言ではないからです。幕が上がるのを楽しみに待ちたいと思います。

上田誠コメント

森見さんから愛娘たる作品を預かりました。箱入り娘かと思いきや、これがたいへん爛漫で健脚で、ひとときとして同じ場所へとどまらないような歩きぶりなのですから大変です。

去年、森見さんが、僕らの演劇作品を下敷きに「四畳半タイムマシンブルース」という小説を書かれ、そのときに、群像劇のやかましさをどう文章で再現するか、たいそう悩まれたと聞きました。

たしかに一人称で書かれる森見さんの小説とは対極のような劇でしたから、無理筋なのはそりゃそうか、と思っていたら、できた作品には、我々のわちゃわちゃが見事に閉じ込められ、それが四畳半のあのキャラクターたちによって数段にぎやかに演じられ、さらには森見さんの小説でしかたどり着けない夏の夕暮れのエモーションへどーんと持っていかれました。まいったな、と思っていたら、こんどは森見さんの「夜は短し歩けよ乙女」を、舞台化させていただける好機を授かりました。

チャンスはピンチです。森見さんの縦横無尽に走る筆の行方を、乙女がどこまでも歩くそのさきざきを、舞台でどこまで追いかけられるのか。夜の先斗町を音もなく走ってくる絢爛な三階建て電車は演劇で可能なのか。「樋口式飛行術」ってどうやるのか。「詭弁踊り」の振り付けは。「韋駄天コタツ」の動力は。課題が具体的に山積みです。

作中の「先輩」のような執念でもって追いつき、最後には乙女と大文字から昇る鮮烈な朝日を、舞台上で眺める所存です。

舞台「夜は短し歩けよ乙女」

2021年6月6日(日)~22日(火)
東京都 新国立劇場 中劇場

2021年6月26日(土)・27日(日)
大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール

原作:森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」(角川文庫)
脚本・演出:上田誠
出演:中村壱太郎、久保史緒里(乃木坂46) / 玉置玲央、白石隼也、藤谷理子、早織 / 石田剛太、酒井善史、角田貴志、土佐和成、池浦さだ夢、金丸慎太郎、日下七海、納谷真大 / 鈴木砂羽 / 尾上寛之、藤松祥子、中村光、山口森広、町田マリー / 竹中直人

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