観たハシからどんどん忘れていく（から再演も新鮮に楽しめる！）筆者にしては珍しく、サットン・フォスターが主演したブロードウェイ版の楽しさを、2002年のこととはとても信じられないほどはっきり覚えている。いやもちろん（？）、細部はすっかり忘れてしまっているのだが、よくある“ハッピー・ミュージカル”とは一線を画する、ちょっと別次元の楽しさだった記憶が残っているのだ。とはいえ、さすがに18年も前の作品で、日本での上演も13年ぶり。最初に発表された時には正直、「なぜ今？」と思わなくもなかったのだが、その後、ミュージカル界はご存知のような状況になった。今、このタイミングで上演されることには何らかの意味があるような気がしている。