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「ミセス・ノイズィ」に森達也ら11人がコメント「これは現代版『羅生門』だ」

ナタリー

20/9/28(月) 8:00

「ミセス・ノイズィ」本ビジュアル

「ミセス・ノイズィ」を鑑賞した大九明子、柴田理恵、渋川清彦、冨永昌敬、三島有紀子、水野美紀、森達也ら11人のコメントが到着した。

本作ではささいなすれ違いから生まれた隣人同士の対立が、マスコミやインターネットを巻き込んだ大事件へ発展していくさまが描かれる。篠原ゆき子、大高洋子、新津ちせらがキャストに名を連ねた。

大九は「エンターテインメントの形を巧みに取りつつ、日本の家族制度や婚姻制度の歪みをノイズィに訴えた映画、と見た」と分析し、冨永は「ベランダの仕切板を火蓋のごとく弾け飛ばした女たちの戦いは、匿名の視線によって物見高く消費され、傷だらけに炎上してゆく」と述べる。また「後半の展開はまったく予想を超えていた」とつづった森は、「事実は視点で変わる。10人いれば10の真実がある。つまりこれは現代版『羅生門』だ」とコメントを寄せた。

天野千尋が監督・脚本を担当した「ミセス・ノイズィ」は、12月4日に東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。第14回を迎えたアメリカの映画祭JAPAN CUTSでは観客賞を受賞している。

池内ひろ美(家族問題評論家)コメント

誰も悪くないのに何かしら問題を抱えるのが「家族」です。
悪意ではなく善意からトラブルとなることもありますし、
少しの誤解が家族を巻き込む大きな騒動へと繋がりかねない。
不安な時だからこそ観ておきたい作品です。

大九明子(映画監督)コメント

ミスターではなく、ミズでもなく、ミセス。エンターテインメントの形を巧みに取りつつ、
日本の家族制度や婚姻制度の歪みをノイズィに訴えた映画、と見た。野郎どもに届け。ていうか、女ども何してんの? 私もだよオイ!

笠井信輔(フリーアナウンサー)コメント

怖いオバちゃんがベランダでふとんを叩いて逮捕された「引っ越しオバサン騒音事件」。あの事件の真相はもしや…という視点で描くアナ―ザーストーリー。激突する女優2人に圧倒されながら、最後は目に涙する快作だ!

コトブキツカサ(映画パーソナリティ)コメント

メディア報道やSNSのあり方に警笛を鳴らすこの物語は
アップデートされたラショーモンアプローチだ。
観客に人間の尊厳と常識を投げかける本作のラストに救いを見た。

柴田理恵(女優)コメント

一言で、恐ろしい映画。ペンは剣よりも強しというが、ペンの持つ暴力はとてつもない。
SNSもマスコミも、またしかり。暴力を振るわれた側はただ耐えるしかないのか。それでも強く生き抜くしかないのか。「表現の自由」が、弱い人を踏みにじっていないのか?

渋川清彦(俳優)コメント

今、いつもと違う日常、ミセス・ノイズィ観た。このご時世への警鐘と天野監督の眼差し。
役者の活き活きさ。
篠原さんの音が天野千尋の音に似ている気がして、天野さん本人の叫びみたいな気がした。
これぞ映画。最高でした!

冨永昌敬(映画監督)コメント

映画館にも幼稚園にも行けず、家に閉じこもるしかなかった今節の疫病禍のもとでは、泣く子がうるさいのもお互い様。わが家もお隣りさんも元気な証拠。しかし「ミセス・ノイズィ」の苛烈きわまる隣人関係には、「お互い様」なんて到底ありえなかったようだ。ベランダの仕切板を火蓋のごとく弾け飛ばした女たちの戦いは、匿名の視線によって物見高く消費され、傷だらけに炎上してゆく。でもそこで終わりなんかじゃない。篠原ゆき子と大高洋子がお互いに幸福なノイズであるために費やすその後の年月に、監督天野千尋の生活者としての本気を感じるのだ。

福岡晃子(作詞作曲家 / チャットモンチー済)コメント

時代と共に変化する「常識」と「非常識」の狭間で、
わたしたちに求められる正しさとは何か。
この映画を観終えたら、その答えに近づくことができる。

三島有紀子(映画監督)コメント

篠原ゆき子の戦い。大高洋子の慈しみ。
これは、ふとんたたきから始まる、天野監督のスバラシキ反戦映画だと思う。

水野美紀(女優)コメント

私のように、前情報なるべく無しで見て欲しい。
予想は少しずつ裏切られ、その度に引き込まれ、胸いっぱいのラストに導かれます。
とにかく観てみて!

森達也(映画監督)コメント

後半の展開はまったく予想を超えていた。提起される問題は「SNS炎上」と「メディアリンチ」。
事実は視点で変わる。10人いれば10の真実がある。つまりこれは現代版「羅生門」だ。

(c)「ミセス・ノイズィ」製作委員会

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