ソニア ナチスの女スパイ
20/9/10(木)
『ソニア ナチスの女スパイ』 (C)2019, The Spy AS BR?F, Film i Vast, Scope Pictures, Nordisk Film Danmark - All rights reserved
近年『ヒトラーの忘れもの』や『ヒトラーに屈しなかった国王』など、第二次世界大戦中のナチスと北欧との関わりを描いた作品が出てきたが、この『ソニア ナチスの女スパイ』も実話を素にした”戦中秘話”の一本だ。
ノルウェーの人気女優だったヒロイン、ソニア(イングリッド・バルゾ・ベルダル)は、父親をナチスの強制収容所から解放するために、スウェーデンとドイツの二重スパイとして暗躍する。当時のノルウェーは、ドイツの占領下にあり、スウェーデンは中立の立場をとっていたが、ドイツとは微妙な関係にあった。派手なアクションが描かれるわけではなく、むしろ地味なサスペンスに終始するのだが、それだけに実話の持つ迫力が伝わってくる。戦後まで生きぬいたソニアは、晩年はスペインで暮らしたそうだが、二重スパイの汚名を拭えなかったという事実も興味深い。
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