ようこそ映画音響の世界へ
20/8/25(火)
映画は監督だけが作っているものではない。さまざまなスタッフたちの技術や創意工夫が、一つ作品の背後には凝らされている。本作は音響スタッフたちが一本の映画をいかに豊かにしてきたかの変遷を追う、“音”から見たハリウッド映画史。
映画に流れる音は、撮影現場の音をそのまま録音したものかというと、実はそうではない。
邪魔な音は取り除き、必要な音は付け足し、それを最も効果的な手法で劇場に流す。その役割を果たすのが音響スタッフ。彼らの技術が映像をより魅力的にしている。そのことがよく分かる作品だ。
実際のジェット機の音を録音したところ“退屈な音”だと感じて新たに作った『トップガン』のスタッフの証言など、本作には興味深いエピソードが連なる。そのいずれもが、クリエイティブな刺激に満ちている。
映画が一段と好きになることだろう。
新着エッセイ
新着クリエイター人生
水先案内