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のんが表紙を飾る現代テレビドラマ批評の決定版 成馬零一『テレビドラマクロニクル 1990→2020』刊行へ

リアルサウンド

21/3/17(水) 20:00

 ドラマ評論家・成馬零一による『テレビドラマクロニクル 1990→2020』が、PLANETSより4月9日に刊行される。書籍のカバー写真は、女優・創作あーちすとの、のんが飾る。

 本書では、野島伸司、堤幸彦、宮藤官九郎ら、平成を代表する3人の作家の作品を中心に批評するとともに、坂元裕二、野木亜紀子などの作家たちが令和の現在に、テレビドラマの創作を通じて切り拓いてきたものについての論考が掲載されている。

 バブルの夢に浮かれた1990年からコロナ禍に揺れる2020年まで、480パージの大ボリュームで贈る、現代テレビドラマ批評の決定版となっている。

■成馬零一(なりま・れいいち)プロフィール
1976年生まれ、ライター、ドラマ評論家。テレビドラマ評論を中心に、漫画、アニメ、映画、アイドルなどについて、リアルサウンド等で幅広く執筆。単著に『TVドラマは、ジャニーズものだけ見ろ!』(宝島社新書)、『キャラクタードラマの誕生 テレビドラマを更新する6人の脚本家』(河出書房新社)がある。

■本書の取扱作品
『東京ラブストーリー』『101回目のプロポーズ』『高校教師』『人間・失格』『未成年』『家なき子』『金田一少年の事件簿』『ケイゾク』『池袋ウエストゲートパーク』『TRICK』『SPEC』『SIK’S』『木更津キャッツアイ』『ぼくの魔法使い』『吾輩は主婦である』『マンハッタンラブストーリー』『タイガー&ドラゴン』『11人もいる!』『あまちゃん』『ごめんね青春』『ゆとりですがなにか』『監獄のお姫さま』『問題のあるレストラン』『逃げるは恥だが役に立つ』『獣になれない私たち』『いだてん』『半分、青い』『なつぞら』『全裸監督』『映像研には手を出すな!』etc……

■目次
第1章
野島伸司とぼくたちの失敗
昭和の終わりと「トレンディドラマ」の時代
「純愛」から人間の暗部を描く「タブー」破りへ
『高校教師』『人間・失格』『未成年』『家なき子』に刻まれた臨界点

第2章
堤幸彦とキャラクタードラマの美学
『金田一少年の事件簿』は何を変えたか
メタミステリーとしての『ケイゾク』
『池袋ウエストゲートパーク』が始動した2000年代
『TRICK』の到達のかたち
時代への抗いとしての『SPEC』

第3章
2000年代の宮藤官九郎──〈ジモト〉と〈共同体〉の再編をめぐって
小劇場演劇ブームの申し子として
『木更津キャッツアイ』が成し遂げたドラマ史の転換
『ぼくの魔法使い』『吾輩は主婦である』における夫婦観
『マンハッタンラブストーリー』と恋愛ドラマの転換
初期クドカンの集大成としての『タイガー&ドラゴン』

第4章
2010年代の宮藤官九郎──東日本大震災後の日本社会をめぐって
震災で浮上した〈現実〉対〈虚構〉の主題
『あまちゃん』という2010年代ドラマのビッグバン
その後の『あまちゃん』
『ごめんね青春!』が挑んだ脱ホモソーシャルへの道筋
『ゆとりですがなにか』と社会派ドラマの潮流
『監獄のお姫さま』とポリティカル・コレクトネスとの対峙
『いだてん』というニッポンの自画像

■先行予約特典
2021年4月8日までにPLANETS公式ストアで本書を予約・購入すると、下記の2大特典をプレゼント。
・特典1
書き下ろし原稿を収録した電子書籍『テレビドラマクロニクル 2020→2021:コロナ禍の進行はテレビドラマをどう変えたか』プレゼント
コロナ禍に揺れる2020年4月からの1年間を通じてのテレビドラマと映像エンターテインメントの流れをリアルタイムに追った、著者書き下ろし原稿(約9万字)を収録した、電子書籍を読むことができる。
ステイホーム環境が生んだ坂元裕二『Living』などのリモートドラマから、朝ドラ『エール』、『半沢直樹』続編、野木亜紀子『MIU404』、宮藤官九郎最新作『俺の家の話』まで、まだ歴史化されていない現在進行形の変化をドキュメンタリーのようなタッチで綴ります。
・特典2
刊行記念オンラインイベント(全3回)を無料で視聴可能。
著者・成馬零一と、3名の識者とのテレビドラマをめぐる対談動画を視聴できる。
第1回 宇野常寛 × 成馬零一 「テレビドラマから考える2020年代の想像力」
時代や世相をもっとも敏感に映し出す映像作品として、社会とメディアの変化とともに発展してきたテレビドラマ。その表現は、YouTubeやNetflixといったインターネットによる視聴環境の変貌や目下のコロナ・ショックによって、いま大きな曲がり角を迎えている。日本のテレビドラマが培ってきた物語表現の真価と2020年代カルチャーの展望をめぐって語り合う。
第2回 細馬宏通 × 成馬零一 「 『あまちゃん』『いだてん』後の朝ドラ・大河と2010年代の映像表現」
長い歴史を持つドラマ枠でありながら、2010年代のSNS環境がもたらした視聴環境の変化とともに急激な復活を遂げていったNHK朝の連続テレビ小説と大河ドラマ。この回では、特に宮藤官九郎脚本の『あまちゃん』『いだてん』の影響に焦点を当てつつ、連続ドラマならではの映像表現とは何なのか、映画やアニメ、漫画など他の視聴覚表現とも対比させながら、『今日の 「あまちゃん」から』『いだてん噺』などの著者・細馬宏通とともに掘り下げる。
第3回 岡室美奈子 × 成馬零一 「テレビドラマの過去・現在・未来」
古くは山田太一や向田邦子、鎌田敏夫などテレビドラマを「作品」として自立させていったパイオニアたちから、ヒット中の映画『花束みたいな恋をした』を手がけた坂元裕二、『逃げ恥』『 MIU404』の野木亜紀子まで、日本のテレビドラマの歴史全体を通じて最も重要な作家・作品とは? そしてこれからのドラマの行く先は? 早稲田大学演劇博物館館長で企画展「テレビの見る夢──大テレビドラマ博覧会」を手がけた岡室美奈子とともに、研究者と評論家それぞれの観点から展望する。

■書誌情報
『テレビドラマクロニクル 1990→2020』
著者:成馬零一
発行:PLANETS/第二次惑星開発委員会
価格:3,500円+税
発売日:3月17日20時〜PLANETS公式オンラインストアにて先行販売・予約受付開始
4月9日より一般発売予定(全国の書店・ネット書店)

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