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THE PRIMALS、“最高のライブ”で「FF14」ファンフェスのフィナーレ飾る

ナタリー

THE PRIMALS

5月16日に行われたオンラインイベント「FINAL FANTASY XIV DIGITAL FAN FESTIVAL 2021 - Day2」にて、ゲーム「ファイナルファンタジーXIV」のオフィシャルバンド・THE PRIMALSによるライブが行われた。

THE PRIMALSは「ファイナルファンタジーXIV」のサウンドディレクターである祖堅正慶(G, Vo)を中心に結成されたバンド。2021年11月23日発売予定の拡張パッケージ「ファイナルファンタジーXIV:暁月のフィナーレ」のメインテーマを担当するのはもちろん、これまでのパッケージでもボス曲の制作および演奏を手がける彼らは、2日間にわたって配信されたオンラインイベントのフィナーレを盛り上げるべく、人気曲や新曲を次々と演奏するセットリストで光の戦士たち(FF14のプレイヤーたちの呼称)を喜ばせた。

「FF14」のパーティ構築画面が表示されたのち、バンドメンバーの準備が整うと画面上には「突入準備が整いました!」というプレイヤーにおなじみの文言が。ステージを映すカメラの映像に切り替わるとTHE PRIMALSは「ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ」のボス曲「貪欲」でライブの口火を切った。1曲を演奏し終え、全世界の光の戦士たちに英語で挨拶をした祖堅は「Are you ready?」とバンドメンバーと視聴者に呼びかけて演奏を再開。「輝ける蒼 ~希望の園エデン:覚醒編~」では、プレイヤーの間で人気の“空耳”である「パン屋さん」という書き込みがチャット欄にあふれる。さらに彼らはGUNN(G, Vo / ultra UB、DEPTH)がボーカルを務める「女神 ~女神ソフィア討滅戦~」、原曲の女性ボーカルとは異なり“オジターニア”としてTHE PRIMALSのメンバーがボーカルを務めた「目覚めの御使い ~ティターニア討滅戦~」と、ボス曲を連発。演奏がひと段落すると祖堅は照れ笑いを浮かべながら「どうでしょう、おじさんたちの曲は」と視聴者に呼びかけた。

5曲目「究極幻想」からは5人目のTHE PRIMALSのメンバー、マイケル・クリストファー・コージ・フォックスが合流。ここからは「FF14」の開発スタッフとしてローカライズを担当するコージによる、英語ボーカル曲が多数披露された。「ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~」ではさらに4人のスクウェア・エニックスのスタッフが登場し、彼らは動画共有サイトの二次創作で一部のファンから熱狂的な支持を集める“シルクス・ツイニングおじさん”の振り付けを再現。視聴者たちは予想だにしなかった演出に驚きと喜びの声をチャット欄に書き込んでいた。人気曲「過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~」の演奏中には「FF14」の吉田直樹プロデューサーがステージに乱入。吉田Pとコージは向かい合って熱いラップのかけ合いを展開した。

ライブ終盤には、祖堅がトランペットで演奏に参加した「メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~」、バンドメンバーが静止することでゲームに登場する「時間停止」のギミックをステージ上で再現してみせた「ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~」と、「機工城アレキサンダー」のボス曲が立て続けに披露される。さらにTHE PRIMALSは「ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~」を演奏し、「アレキサンダー」のボス曲を3連発したところでライブ本編の幕を閉じた。

「FF14」に登場するNPC・アルバートによる「あと1歩進める力があったらこのライブを、THE PRIMALSをぶちのめせるか?」という呼びかけに多数のプレイヤーが「もちろんだ!」と答えると「Shadowbringers」のイントロが鳴り始め、ライブが再開される。薄暗い照明の中、スクリーンにはゲストボーカルであるジェイソン・チャールズ・ミラーがリモートで歌唱する姿が映し出され、海を越えた豪華なコラボレーションによる演奏でライブはエンディングへ。再度ステージに登場した吉田Pは、THE PRIMALSを率いる祖堅に向けて「最高でした。それしかいう言葉がない」という賛辞を贈った。

なお、イベントのアーカイブ映像はYouTube、ニコニコ生放送、Twitchにて視聴可能で、祖堅、Keiko、室内俊夫が出演した初日のピアノコンサートの模様も楽しめる。

「FINAL FANTASY XIV DIGITAL FAN FESTIVAL 2021 - Day2 THE PRIMALS スペシャルライブ」2021年5月16日 セットリスト

01. 貪欲
02. To the Edge
03. 輝ける蒼 ~希望の園エデン:覚醒編~
04. 女神 ~女神ソフィア討滅戦~
05. 目覚めの御使い ~ティターニア討滅戦~
06. 究極幻想
07. ロングフォール ~異界遺構 シルクス・ツイニング~
08. 過重圧殺! ~蛮神タイタン討滅戦~
09. メタル:ブルートジャスティスモード ~機工城アレキサンダー:律動編~
10. ライズ ~機工城アレキサンダー:天動編~
11. ローカス ~機工城アレキサンダー:起動編~
<アンコール>
12. Shadowbringers

マイケル・クリストファー・コージ・フォックス(Vo)コメント

THE PRIMALSがファンフェスに参加するのは、これで13回目になるんですけど、もうグルーヴ感がすごいんですよね。みんなステージの上を自由に動いてるんですけど、みんながそれぞれ、客席から見たときのバランスを自然と取りながら動くようになっていて。何も考えずにそういうことができるようになってきたから、なんか、ベテランバンドってこんな感じなのかなあって(笑)。

ライブ自体はすごくやりやすかったです。会場に入ったときは、こんな大きな場所で、満員のお客さんの前でやれていたら、どれだけ最高の気分になれたのかなと思って、少ししょぼんとしてたんですよ。だけど、みなさんのコメントの数もすごいし、客席にいたスタッフのひとりが100人分ぐらい頑張ってペンライトを振ってくれていて、すごく楽しくやれました。

なので、今日のライブは自分が登場するときに、ローブを脱ぐのをちょっと失敗しちゃったところ以外は大成功ですね! ありがとうございました!

GUNN(G / Vo)コメント

やっぱり、いざ本番でステージに立つと、“あ、帰ってきた!”って思いましたね。はたしてプレイ的にどうだったのか?っていうところは、正直いっぱいあるんだけど、“いいじゃん! それがライブじゃん!”っていう、今までのTHE PRIMALSの感じに持っていけたかなと思います。ライブが終わった後に、各スタッフの方々とも、イエーイ!って分かち合えたし、すごくよかったですね。

ライブが終わったばかりなので、どんなライブだったのか、観ていた人たちの感想がどうだったのかはちょっとよくわかっていないんですけど(苦笑)、届いていたら嬉しいなと思ってます。いいライブでした。ありがとうございました!

祖堅正慶(G / Vo)コメント

やっぱりお客さんがいないと、こんなに雰囲気が違うんだな。やっぱりライブって一方通行じゃないんだなというのを、改めて噛み締めましたね。決してやりづらかったわけではないんだけど、なんか、やっぱりちょっとさみしいなって(笑)。心にぽっかり穴があいた感じは、若干あったかな。

もちろん、今回は配信オンリーの方向に振り切ったからこそ、配信ならではのものを作るにはどうしたらいいのか考えたことで、いろんな案も生まれたし、うまくいったと思うんですよね。チーム全体が、画面の向こう側にいる『FFXIV』プレイヤーのことを考えてやれたと思います。

そもそもTHE PRIMALSって、普通のアーティストと違って、俺たちバンドメンバーが主役じゃないんですよ。“プレイヤーのゲーム体験そのもの”が主役であって、俺たちはそれを持ち上げるジャッキみたいなものだから。なので、演奏中にゲーム画面を出すと、ただ音楽を聴いているだけじゃなくて、自分のゲーム体験が自然と蘇ってくるし、喜怒哀楽も生まれてくる。そういったTHE PRIMALSの特徴を、今回のライブはうまく出せたんじゃないかなと思います。

パンデミックが落ち着いたら、改めて早くみんなの前でライブがやりたいです!

(撮影:築地孝典、大谷ZUN純一朗、アンザイミキ、千葉美珠々)

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