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AKB48 矢作萌夏センターは起死回生の一手となるか 若手メンバー抜擢の意図を読む

リアルサウンド

19/7/28(日) 7:00

 AKB48が9月18日にリリースする56thシングル曲「サステナブル」のセンターが矢作萌夏に決定。7月24日放送の『FNSうたの夏まつり』(フジテレビ系)にて、「サステナブル」が初披露された。

参考:AKB48が語る、幅広い活動がグループにもたらすもの「未知の扉を開いていきたい」

 作曲に井上ヨシマサ、振付に牧野アンナといったお馴染みのクリエイター陣を迎えた今作は、まさにAKB48色全開の楽曲。特に、AKB48「Everyday、カチューシャ」「真夏のSounds good !」、SKE48「片想いFinally」といった48グループにおけるシングル曲を手がけてきた井上による王道のサマーチューンとなっている。

 タイトルに付けられた「サステナブル」は、「持続可能であるさま」という意。披露された楽曲の歌詞には、〈自分たちを客観的に 振り返っちゃダメなんだ/どんな風に思われてもいい/もう一度 もう一度 君を誘いたい〉といった夏の終わりに意中の相手に思いを馳せる、秋元康によるリリックが綴られている。AKB48としては、指原莉乃が卒業センターを務めた「ジワるDAYS」以来のシングルであり、“卒業”というテーマに縛られることがない、かつNGT48の元メンバー・山口真帆に関する一連の騒動で大きく信頼が揺らいだ後のリリース。この「サステナブル」自体が、今後のAKB48グループの存続を意味しているとも捉えられるが、全ては推測の域を出ない。

 以前、『ジワるDAYS』リリースと『AKB48選抜総選挙』の開催見送りが発表されたタイミングで、「『AKB48選抜総選挙』2019年は開催見送り 指原莉乃のコメントからグループへの影響を考える」(https://realsound.jp/2019/03/post-334156.html)といったコラムを執筆した。そこでは、指原も言及している通りに、AKB48はシングルのリリースフォーマットがほぼ決まっていること、そのフォーマットが総選挙見送りによって崩れること、これまで毎年シングル単独センターには宮脇咲良、向井地美音、岡田奈々、小栗有以といったグループの未来を担うメンバーにスポットが当たってきたことに触れていた。

 グループにとって約半年ぶりのリリースとなる「サステナブル」は、例年通りであれば総選挙で1位になったメンバーがセンターに立つシングルの発売タイミング。AKB48グループにとっても重要な今作で白羽の矢が立ったのが、矢作萌夏だ。

 グループ在籍1年半、17歳というAKB48にとって新星と呼ぶに値する矢作は、そのパフォーマンス力とアイドルとしての愛嬌の良さから、グループ史上最速のソロコンサート開催や8月刊行の初ソロ写真集『自分図鑑』と破竹の勢いで活躍し、AKB48を牽引しているメンバーの一人だ。矢作の両隣のポジションには、岡田と小栗が並び、今作がグループにとっての未来を示唆するシングルであることを感じさせる。ほかにも、岡田の隣に「Teacher Teacher」以来の選抜入りである村山彩希、3列目には「センチメンタルトレイン」以来の武藤十夢といった盤石のメンバーを入れながら、初選抜としてSTU48から石田千穂を選んでいるのも、今作の特徴だ。

 そして、筆者が注目したいのは、「サステナブル」がAKB48の新たな代表曲になり得るのかということ。その一つの指標に、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)への出場、及びパフォーマンス楽曲が挙げられる。例に、AKB48が昨年の紅白で披露したのは「恋するフォーチュンクッキー」1曲のみ。これは、指原の卒業を受けての選曲であるが、穿った見方をすれば、「恋するフォーチュンクッキー」のようなヒット曲が生み出せなかった表れでもある。これまでのAKB48と紅白を振り返れば、島崎遥香の卒業、“紅白選抜”に山本彩が選ばれた2016年には「君はメロディー」、渡辺麻友のラストステージとなった2017年には「11月のアンクレット」とその年にリリースされた楽曲を披露していた。

 例年通りであれば、AKB48は今年11月頃にもう1枚シングルをリリースする。そのシングルがどう運ぶかによってもグループの状況は変わってくるが、「サステナブル」がAKB48グループにとって起死回生のシングルであることは間違いない。(渡辺彰浩)

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