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30年ぶりに再会した父子の戸惑いと絆 イスラエル映画『靴ひも』予告編

CINRA.NET

20/7/10(金) 14:10

©Transfax Film Productions

10月公開のイスラエル映画『靴ひも』の予告編が到着した。

居場所を探し求めるユダヤ人一家を題材とした『Over the Ocean』が『アカデミー賞』外国語映画賞イスラエル代表に選出されたヤコブ・ゴールドヴァッサー監督がイスラエルで報道された実在の父子の臓器移植にまつわるエピソードをもとに描いた同作は、約30年ぶりに同じ屋根の下で暮らすことになった父と息子が親子関係を築くまでを描いた作品。発達障がいのある息子役をネボ・キムヒ、一度は家族を捨てた父親役をドヴ・グリックマンが演じた。

予告編では、約30年ぶりに再会した息子に父が戸惑いを見せる様子や、息子の苦手な動作の1つである「靴ひもを結ぶ」シーン、腎不全を患う父親に腎臓を提供したいと息子が父に語る場面などが映し出されている。前売鑑賞券には「ほどけない靴ひも」とポストカードが付属。

ヤコブ・ゴールドヴァッサー監督のコメント

約10年前、ある親子の実話を聞く機会がありました。腎不全を患う高齢の父親に、知的障害を持つ息子が自分の腎臓を提供しようとしたそうです。私にも特別支援を必要とする息子がいるので、私が映画化するにふさわしいエピソードだと思われたのでしょう。しかし私はこのような重い題材を扱うことに抵抗があり、作品ではあくまでも他人の問題を扱いたいと主張しました。複雑で大変な自分自身の問題に向き合うことは避けたかったのです。
何年か経ち、私は自分の不安を克服し、映画が障害を持つ人々に対する世間の見方を変えるきっかけになるかもしれないと考えるようになりました。そのためには、主人公が正確に描かれていること、さらには主人公が人間味にあふれ、前向きで、ユーモラスで魅力的なキャラクターであることが重要でした。
そして私は、長年の協力者である脚本家のハイム・マリンを誘い、このプロジェクトに身を投じました。
物語の大筋は、私が聞いた親子の実話にインスパイアされたものです。彼ら親子と私と息子の事情はかけ離れていますが、そのことが作家として客観性を持って物語を紡ぐ上で役立ちました。私と脚本家はルーベンと息子の複雑な関係に焦点を絞り、疎遠だった二人が深い愛情で結ばれていく過程を通して、この難しい題材から希望に満ちた物語を作り出しました。障害を持つキャラクターに対し、観客は同情心や哀れみを抱きがちです。意志の力や知恵や正義感によって困難を乗り越え成長していく『靴ひも』の主人公が、観客に同情心などではなく愛情、感謝の念、憧れすら抱いてもらえることを願っています。

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