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市川海老蔵 自主公演 ABKAI2019 ~第一章FINAL~ 『SANEMORI』

19/10/30(水)

第五弾となる市川海老蔵自主公演の今回のテーマは「SANEMORI」=斎藤実盛だ。『源平布引滝』より『実盛物語』を軸に構成するという。 斎藤別当実盛は平家の武将として名高く、源氏方の遺児・駒王丸(木曽義仲の幼名)の殺害を命じられるが、密かに逃がしたというエピソードを持つ。だがこの駒王丸が成長し、再び相まみえたとき、その家来である手塚光盛に討たれる。いや、「討たれてやる」と言った方が正しいかもしれない。また年老いた自分がかつての実盛と認識できるよう、白髪を染めたというエピソードもあり、ダンディで情深い武将の代名詞だ。 一方で平家ながら源氏の血筋の者を救ったというかどで「二股武士」という汚名も着せられた。実際、歌舞伎の演目にはこの源平の間で苦悩・葛藤する役が多い。源氏の立場ながら平家の若者を助ける、あるいは逆も。木曽義賢や悪七兵衛景清、梶原平三景時、熊谷次郎直実もあてはまるだろう。 市川右團次、中村児太郎らとともに、「Snow Man/ジャニーズJr.」から宮舘涼太、阿部亮平が参加。海老蔵のフィルターを通して、歌舞伎の古典演目屈指の大役がどんなふうに生まれ変わり、実盛物語を彩る魅力的な人物たちが、新たなキャストの身体を通してどんなふうに表現されるのか。 来年、十三代目として市川團十郎の名跡を襲名する海老蔵。その最後の自主公演として注目したい。

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