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フラカン初の横アリ無観客ライブは “2020夏”だからこそのセトリで魅せた!【ライブレポート】

ぴあ

20/8/28(金) 17:00

「フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- 〜生き続けてる事は最大のメッセージ!〜」Photo:新保勇樹

8月27日に行われた「フラカンの横浜アリーナ -リモートライブ編- 〜生き続けてる事は最大のメッセージ!〜」のライブレポートをお届け! この模様は8月30日(日)23:59まで期間限定アーカイブ配信中です。

2020年8月27日(木)19:00、フラワーカンパニーズが、「フラカンの横浜アリーナ -リモートライブ編- 〜生き続けてる事は最大のメッセージ〜」と銘打って、無観客生配信ライブを行った。

新型コロナウィルス禍以降、横浜アリーナでは、BAD HOPやサザンオールスターズ、超特急が無観客配信ライブを開催してきたが、フラカンのような、普段このキャパでワンマンを切ることがないバンドが行うのは、初である。

初の横浜アリーナでハイカロリーな楽曲を放つ!

開演時間の19:00、待機中の映像(過去の写真のスライドショー)が切り替わり映し出されたのは、クルマの助手席からのアングル。グレートマエカワ(ベース&リーダー)が運転するハイエースが横浜アリーナに到着し、そのままホールの中に乗り入れて行く。横アリの広いフロアの一角に楽器や機材や照明が並んでいる、その後ろにハイエースを駐めると、4人はクルマを下り、持ち場につき、鈴木圭介(ボーカル)の「どうもフラワーカンパニーズです! ようこそ、横浜アリーナ!」という挨拶から、1曲目『白眼充血絶叫楽団』になだれこむ──というオープニング。

『脳内百景』を経ての3曲目で、フラカンの中でもっとも知られている名曲『深夜高速』が、早くも演奏される。「生きててよかった そんな夜を探してる/そんな夜はどこだ」というサビのリフレインで、客席フロアと同じ高さのステージが、白と青のライトに包まれる。
「ようこそ、横浜アリーナ!」と叫んだ圭介の声が、無人の巨大なホール内に響きわたり、もちろん歓声は返ってこない、その異様さにメンバー、思わず笑ってしまう。圭介も「響くねえ。自分の声だけが響く」と戸惑う。ということを何度かくり返した末に、圭介、「拍手もらった体で曲を始めますからね! 俺もう架空の拍手を入れてるから、頭の中に」と、その違和感を振り切る。

『馬鹿の最高』『DIE OR JUMP』『いましか』と、演奏するのも歌うのもハイカロリーな楽曲を、次々と放っていく4人。『いましか』の後半で、圭介の顔、既に真っ赤だ。
ステージ部分は渋谷クラブクアトロとリキッドルームの間くらいのサイズ、4人の背後にはハイエース、カメラはどんどん切り替わるが、画面に映っているのはほぼそのスペースだけ。
ということを気にしてか、次のMCでグレート、「もしかしたら画面の向こうで観てる人、どこでやってるのかわかってないかも」。圭介、「ひとつだけ言っておきたいのは、僕たちはちゃんと横浜アリーナに来ています!」と、念を押してくる。

そして、アコースティックギターを構え「自分のことばっかり歌ってきたけど、この曲は若い世代へ向けて、親目線というか、先輩面して作った」と、新曲『履歴書』を披露。「胸を張れることなど何一つないよな 真白な履歴書に 生きていますと太字で書け」というサビが、強く耳に残る曲である。

『感情七号線』をじっくり聴かせてからの『発熱の男』の冒頭では、圭介、「夜明け前の空を見上げてる 夜明け前の月を見上げてる 横浜アリーナでカメラの向こうからの ありえないぐらいの喝采を浴びている」と観ている人たちの声を信じるように、歌う。

続いて演奏されたのは、『深夜高速』の13年後(2017年)に、再びツアー生活を歌にした『ハイエース』。実物のハイエースの前でこの曲を演奏する、という、初めての、そしてきっと今後もないであろう光景だ。途中でカメラは、4人の後ろ姿をハイエースの中から捕える映像に切り替わった。

“2020年夏”だからこそのセットリストで魅了したフラカン

恒例の「メンバー紹介&ひとりずつMC」を経て、ライブ・アンセムが並んだ後半ブロックへ。ドローンによる空撮映像が、ここから織り込まれるようになる。
「最後にゃなんとかなるだろう」の最後でグレート、「絶対なんとかするぞー!!」と絶叫。『チェスト』を終わらせて『最高の夏』に入るところでは、圭介が「今年はコロナで最低の夏だったけど、今夜だけ、最高の夏!」と叫ぶ。

通常のライブであればおそらくここが本編の締めであろう『YES,FUTURE』から、「早くライブをやれるような世の中になったらいいな、という思いを込めて」(圭介)「なんとかなりそう」へ。今こんな状況に陥っている2020年夏だからこその、セットリストである。
「なんとかなりそう」の前に圭介は、「早くライブやりたいけど、かといって、あせってもしょうがないし。ただ、バンドは、いかなることがあっても続けます」と、改めて宣言した。

「今年は祭りがなかったからな」(グレート)「そう、この1曲に今年の祭りを集中させるぞ!」(圭介)という言葉から始まった最後の曲は『真冬の盆踊り』。間奏で圭介、ステージを離れ、アリーナの最後方まで歩いて行く。そして「いろいろ住宅事情があるから」と、「スタンド」「アリーナ」ならぬ「賃貸」(小声で)「分譲」(大声で)に分けて、画面の前のオーディエンスに「ヨサホイ」コールを求める。曲の後半でまたステージを離れ、今度は歌いながら、全力疾走でフロアを一周した。

「貴重な時間をありがとうございました。今度は全国どっかで会おう!」(グレート)
「それまでお元気で!」(圭介)
と言い残し、4人はそのままハイエースに乗り込む。カメラが車内映像に切り替わり、クルマは横浜アリーナを出て行く。
「ご視聴ありがとうございました!またお会いしましょう!みなさんにいい事がありますように!(俺達にも)」という圭介手書きのメッセージが画面に現れ、2015年12月19日の日本武道館以来だった、フラカンにとってのこの大きなトライアルは終了した。

今後、フラワーカンパニーズは、9月1日新代田FEVERの『月刊フラカンFEVER』から、人数制限ありで徐々に通常のライブ活動を再開。11月には、4月から延期になった東名阪ホール・ツアーの振替公演も控えている。

Text:兵庫慎司
Photo:新保勇樹

フラカンの横浜アリーナ -リモートライヴ編- 〜生き続けてる事は最大のメッセージ!〜
2020年8⽉27⽇(⽊)@横浜アリーナ
セットリスト
1.⽩眼充⾎絶叫楽団
2.脳内百景
3.深夜⾼速
4.⾺⿅の最⾼
5.DIE OR JUMP
6.いましか
7.履歴書(新曲)
8.感情七号線
9.発熱の男
10.ハイエース
11.最後にゃなんとかなるだろう
12.チェスト
13.最⾼の夏
14.YES, FUTURE
15.なんとかなりそう
16.真冬の盆踊り

※8月30日(日)23:59までアーカイブ配信中。お申込みはこちら
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視聴チケット
<購入期間>  8月30日(日)19:00まで
<料金>auスマートパスプレミアム会員 2,300円(税込)一般 3,300円(税込)
※auスマートパスプレミアム会員はau以外をご利用の方でもご入会いただけます。
(月額499円(税抜)/初回30日間無料)
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