カセットテープ・ダイアリーズ
20/7/3(金)
(C) BIF Bruce Limited 2019 カセットテープ・ダイアリーズ
映画や小説や音楽など、青春時代に観たり読んだり聴いたりした1本が、運命を大きく変えてしまうことはままある。本作の主人公、80年代ロンドンに暮らすパキスタン移民の高校生もそのひとり。父に抑えつけられ、世間には移民扱いされ、いいことがまるでない彼の未来の扉を開けてくれるのはブルース・スプリングスティーンなのだ。
同じパキスタン人の同級生から渡された“カセットテープ”から流れてくる彼の声は「オレもお前と同じだ。がんばろうぜ!」と語りかけてくる! そりゃあ、立ち上がっちゃうかもしれないというその力強い歌詞の数々。スプリングスティーンのことをほぼ知らなかったせいか、妙に説得力があった。
そして、自分の場合はアノ映画だったとか、アノ曲だったとか、思わず主人公と心を重ねてみたり。とりわけこの時代に青春を送っていた者は共感度がメチャクチャ高そうだ。
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