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LUNA SEAの5人が“ロックスター”であり続けられる理由 『SONGS』で語られた言葉から探る

リアルサウンド

19/8/1(木) 7:00

 30年間、バンドとして“かっこよく”在り続けること。それがどんなに難しいことか、少し想像しただけでもわかるだろう。しかし、それを体現し続けているバンドがいる。LUNA SEAだ。7月27日、NHK系列で放送された『SONGS』に、今年結成30周年を迎えたLUNA SEAが出演した。ファンの前で披露されたスペシャルライブでは、歴代のヒット曲から最新シングル曲までを演奏し、今も変わらぬ圧倒的なかっこよさと熱気を、画面越しに伝えた。年を重ね、ある時は「もうこれ以上、輝けない」という言葉を残し、一度は幕を下ろしたLUNA SEA。なぜ彼らは、こんなにも“かっこよく”在り続けられるのか? その答えが、当番組内で語られたメンバーの言葉に垣間見えた。

(関連:LUNA SEA、SLAVEと共に歩んだ30年 “オールタイムベスト”的セットリスト披露した武道館公演

 結成時を振り返り、「世の中に存在しているような音楽じゃ満たされなかったし、テレビに流れるような音楽じゃ満足できなかった」「俺たちが作るしかないよね、自分たちがドキドキできるものを」と語ったのは、J(Ba)だ。この言葉を聞いたとき、彼らはまさにミュージシャンになるために生まれてきた、カリスマ的存在なのだと確信した。J-POP、ロック、HIPHOP、R&B……音楽は、すでにあるジャンルから好きなものを選び取って楽しむ人がほとんどではないだろうか。しかし、彼らは既存の音楽では満足せず、自分たちで作り上げた。既存のジャンルの仲間に入るのではなく、LUNA SEAという新たなジャンルを1から作り上げたのだ。そして、日本武道館、東京ドーム、横浜アリーナ、東京ビックサイト……壮大なスケールの会場で、何万人ものSLAVE(LUNA SEAのファンの呼称)たちを熱狂の渦に巻き込んでいった。

 2000年の終幕から2010年の再始動までを振り返り、RYUICHI(Vo)は、終幕後に初めて4人で音を出した瞬間、「やっぱりこいつらの音なんだな 俺が育ったのは」と感じたという。そして真矢(Dr)も、「5人が好き勝手やってても、深層心理の中で本当に心の奥底で、この5人でずっと音を出したいんだって思った」と語った。一人ひとりがカリスマとしてバラバラに輝く5人の心の深い場所を、音楽が繋げていた。そして同時に、LUNA SEAとはお互いがお互いを引き上げ合う、最高のライバル関係なのだろう。これこそが、30年経った今も彼らが輝き続けている理由なのだと思う。また、X JAPANを兼任しているSUGIZOは「メンバーが30年間ちゃんと元気で生きていて、一緒にステージに立てることに感謝している」と語る。改めて、この5人が同じ音楽を奏でているという奇跡を、私たちに教えてくれた。

 トークと並行して放送されたスペシャルライブで、まず初めに披露されたのは、ライブの定番曲として絶大な人気を誇る「ROSIER」。実に25年以上も前に作られた楽曲であるが、今も決して色褪せず、演奏するメンバーの表情や動作はあの頃と変わらない。その証拠に、Jは使い終わったマイクスタンドを後方へと高く放り投げ、ドーム規模のライブと変わらぬパフォーマンスで観客を沸かせた。何度もカメラにアップで抜かれていたRYUICHIの顔は、当時のような派手なメイクこそ施されていなかったものの、見る者を射抜くような眼光の鋭さは全く衰えない。「お前ら全員で……飛ばしていくぞ!」と客席を焚きつけるワイルドな煽りも、普段のライブさながらの迫力であった。

 その他、30年間の歴史を彩るヒット曲として、「I for You」「STORM」「宇宙の詩 ~Higher and Higher~」「gravity」「TONIGHT」「TRUE BLUE」も披露されたが、今回はダイジェスト版の放送であったため、「物足りない!」「完全版を放送してほしい!」と、この日の放送を待ちわびていたSLAVEの言葉で、SNSは大いに賑わった。最後に披露された『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』のオープニングテーマ曲でもある最新シングル「悲壮美」では、切ないメロディに乗せられたRYUICHIの美しく伸びやかな歌声が胸に響き渡る〈辿り着くその場所は きっと 同じ場所だと誓うから〉という締めくくりの歌詞は、5人の決意の言葉だと番組で紹介された。その言葉通り、5人は今LUNA SEAの音楽を通じて、同じ場所へと繋がっている。そして、いくつ年齢を重ねても、時を越えても、“ロックスター”で居続けるのだろう。(南明歩)

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