彼らは生きていた
20/1/21(火)
第1次大戦は飛行機や戦車や毒ガスなど近代兵器が登場した世界戦争として知られるが、映画史的には各国の軍部が映画の宣伝効果に目覚めた戦争でもあった。そんな第1次大戦に参戦したイギリスが戦争勃発から終戦まで撮影し、現在は帝国戦争博物館に所蔵されている膨大なモノクロ・サイレントフィルムをもとに、『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督が修復とカラーリングを施して復元したドキュメンタリーだ。宣戦布告、志願、訓練、フランスへ出征、西部戦線での戦いと歳月を追って構成され、戦後に録音された元兵士の声がナレーション代わりに重ねられる。悲惨な戦場シーンは色彩化によるリアルな印象が生々しく迫力がある。まさに記録映像の価値とは何かを伝える映画だ。
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