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THE YELLOW MONKEYがナゴヤドームに刻みつけたバンドの生き様 30周年ツアー初日公演の伝説を振り返る

リアルサウンド

20/8/24(月) 18:00

 THE YELLOW MONKEYが、昨年12月から開催した初のドームツアー『THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR』のなかから、初日・ナゴヤドーム公演のライブ映像を、9月5日に配信する。

 このツアーは、2016年に奇跡の再集結を果たしたTHE YELLOW MONKEY「シーズン2」の集大成として位置づけられたもの。12月のナゴヤドームを皮切りに、2020年2月の京セラドーム、4月の東京ドーム2daysという全4公演が組まれ、全公演まったく異なるセットリストで構成するというバンドにとって前代未聞のツアーになる予定だった。だが、新型コロナの感染拡大防止のため、残念ながら、東京ドーム2daysは中止。現時点では、それに替わる新規4公演が発表されている。

 そんな、バンドにとって重要な意味を持ったツアーの幕開けを飾ったナゴヤドーム公演は、THE YELLOW MONKEYが現メンバーで初めてライブを行なった結成記念日だった。同時に、2018年まで数々の伝説を残した企画ライブ『メカラ ウロコ』を開催してきた日ということもあり、そのステージでは、彼らの代表曲が惜しげもなく披露されたほか、一夜限りの『メカラ ウロコ』復活とも言えるようなコアな楽曲も織り込まれ、バンドの生き様を完璧なまでに刻みつけるライブになった。

 以下のテキストでは、9月5日の配信に先駆けて、THE YELLOW MONKEYが新たな伝説を打ち立てた12月28日のナゴヤドーム公演の模様を改めてレポートする。

 「1989年12月28日」という文字がスクリーンに映し出され、2019年12月28日までのカウントダウンでライブがはじまった。荘厳なSEが興奮を掻き立てるなか、菊地英昭(EMMA/  Gt)、菊地英二(ANNIE/Dr)、廣瀬洋一(HEESEY/Ba)に続き、最後に、吉井和哉(LOVIN/Vo・Gt)が、センターステージにせり上がるかたちで登場した。物憂げに歌い出したのは、1994年に発表された3rdアルバム『jaguar hard pain 1944-1994』でも1曲目に収録されているナンバー「SECOND CRY」だ。仄暗いステージに、吉井の細身のシルエットがくっきりと浮かび上がり、そこに優しくバンドサウンドが重なる。

 オープニングの静謐なムードは、続く「ROCK STAR」で一転した。疾走感溢れるビート。一気にヒートアップする会場の熱気。吉井がシャウトし、エマとヒーセがやんちゃに絡み合えば、後方のアニーの表情にも笑顔が浮かぶ。間髪入れず、「SPARK」へ。エネルギッシュなバンドの演奏に合わせて、3万5,000人が埋め尽くす広大なドーム空間を鮮やかなライティングが縦横無尽に駆け抜けていく。

 「今夜はTHE YELLOW MONKEY、30歳のバースデーになります。30歳のバースデーを名古屋で迎えられて幸せです」。吉井のあいさつを挟んで、いまや新たなライブアンセムへと成長した、躍動感あふれる「Balloon Balloon」、毒々しく危険な香りをまとった「A HENな飴玉」と、イエローモンキーの30年間を彩る楽曲が新旧問わず繰り広げられていく。今回のツアーの見どころのひとつだった、大小組み合わせた複数のLEDスクリーンに、真っ赤な閃光を映し出し、エマが弾くギターとリンクする演出からつないだ「球根」は圧巻だった。

 中盤はセンターステージへ移動した。「360°お客さんがいらっしゃいます」(吉井)。そう言って、4人は満員の客席を満足そうに見上げる。MCでは、最後にイエローモンキーの一員となったエマの正式加入のエピソードを明かし、「そんなエマさんが初めてイエローモンキーに書き下ろした曲を」という紹介から、エバーグリーンな「This Is For You」を披露。

 さらに、「イエローモンキー誕生の曲を聴いてください」と言って、吉井が初めてイエローモンキーで作った「LOVERS ON BACKSTREET」へと、バンドの歴史を辿るようにライブは進んだ。グラムロックの影響が色濃かった初期曲をノンストップでつないだ「Foxy Blue Love」と「SLEEPLESS IMAGINATION」では、メンバー同士の距離感も近い小さなステージということもあり、4人は何度もアイコンタクトを重ねては笑い合いながら演奏していた。そして、2004年の解散から十数年を経て、その絆が途切れないまま現在に至ったという彼らが再集結後に発表し、いまや新たな代表曲のひとつとなった「I don’t know」へとつないだ一連の流れに、イエローモンキーがこの4人でよかったと何度も思ってしまう。

 お客さんの大合唱でピースフルな空間を作り上げた「JAM」から、チンドン屋さんとのコラボレーションでバンドの30年間の物語を賑やかに歌い上げた「DANDAN」、ライブバンドとしての荒ぶる本性を全開にした「パンチドランカー」へと、クライマックスにかけて、ライブの熱狂は加速していく。数えきれないほどのハイライトのなかで、終盤、巨大なステージを夜空のように変えた「Horizon」から、「Father」への流れは感動的だった。『9999』の収録曲であり、初めてエマがイエローモンキーで作詞をした「Horizon」には、亡くなった父への想いも込められている。かつて吉井が同じように亡き父への想いを書いたのが「Father」だ。ふたりのソングライターが大きな喪失をテーマに作り上げた。2曲は、同じように出会いや別れを繰り返して生きる私たちの心を熱く揺さる楽曲だった。

 最後のMCでは、THE YELLOW MONKEYというバンド名について、吉井は「日本人が日本人の心意気でロックをやっている」という想いを込めて名づけたと語り、「このバンド名にいつも誇りをもって活動してきました」と伝えた。さらに、これまで「過去を生きた女性の想い」を歌にすることが多かったと振り返ると、そのテーマに根差した「シルクスカーフに帽子のマダム」をラストナンバーとして届けた。それは、この日のオープニングを飾った「SECOND CRY」と対になる鮮やかなフィナーレであり、同時に、ロックンロールという表現に自身の深い思想を落とし込み、愛の物語をつむぐ宿命を背負った、THE YELLOW MONKEYらしい30周年アニバーサリーの描き方だった。

 アンコールは、年の瀬の『メカラ ウロコ』では恒例になっている「東京ブギウギ」の替え歌バージョン「おそそブギウギ」をメンバー全員で歌い、そのままなだれ込んだ「アバンギャルドで行こうよ」で、吉井が「40周年もよろしくー!」と力強く叫ぶと、会場はひときわ大きな喝采に包まれた。「ALRIGHT」では、「30周年おめでとう!」と互いを祝福し合うメンバー紹介を挟み、およそ3時間半、全27曲にわたるライブの最後を締めくくったのは、「悲しきASIAN BOY」。ステージには、THE YELLOW MONKEYの電飾オブジェが設置され、激しく炎が噴き出す。一糸乱れぬ動きで踊るお客さんは、誰もがすがすがしい笑顔だ。最後に「愛しています、名古屋!」と吉井。このうえない祝祭感に包まれて、ライブは万感のフィナーレに迎えた。

 9月5日に配信される映像では、15年ぶりの再集結を経て、いまなお現在進行形のバンドとして、最高地点を更新し続けるTHE YELLOW MONKEY、渾身の一夜をノーカットで見ることができる。あの日、たしかに4人が作り上げた熱狂は、画面越しからもきっと伝わるはずだ。

■秦理絵
1982年生まれ。音楽ライター。販促誌、ロッキング・オン、Webメディアなどの編集部を経て、2014年夏からフリーランスへ。主な執筆媒体は『ROCKIN’JAPAN』『B-PASS』、SPICE、音楽ナタリー、Skream!など。

THE YELLOW MONKEY – 30th Anniversary DOME TOUR 2019.12.28 NAGOYA DOME (Trailer)

■配信情報
『THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary DOME TOUR 2019.12.28 ナゴヤドーム』
配信日時:2020年9月5日(土)
サイトオープン19:30/配信スタート20:00

<チケット>
・BELIEVER.受付
BELIEVER.会員限定視聴チケット:3,500円(税込) ※「メモコレくじ」参加権つき(1回無料/2回目以降は1回500円(税込))
受付期間:2020年9月2日(水)23:59まで販売
受付はこちら

<一般受付>
通常視聴チケット:3,500円(税込)
受付期間:2020年9月6日(日)23:59まで販売
受付はこちら

<見逃し配信>
見逃し配信の準備完了~9月6日(日)28:00まで ※9月7日(月)AM4:00まで

<注意事項>
お申込の前に以下URLより、 推奨環境の確認と動作確認を必ずお願いします。
https://t.pia.jp/pia/events/pialivestream/
お申込にはチケットぴあ会員登録(無料)が必要です。
チケット代の他に各種手数料が発生します。 詳細は受付画面にてご確認ください。

■ライブ情報
<THE YELLOW MONKEY 30th Anniversary LIVE>

『30th Anniversary LIVE -DOME SPECIAL-』
2020年11月3日(火・祝)東京ドーム

『30th Anniversary LIVE -YOKOHAMA SPECIAL-』
2020年11月7日(土) 横浜アリーナ

『30th Anniversary LIVE -YOYOGI SPECIAL-』
2020年12月7日(月)国立代々木競技場第一体育館

『30th Anniversary LIVE-BUDOKAN SPECIAL-』
2020年12月28日(月)日本武道館

特設サイトはこちら

■関連リンク
THE YELLOW MONKEY 公式HP

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