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大林宣彦『海辺の映画館』に岩井俊二、のん、羽海野チカ、園子温らコメント

CINRA.NET

20/7/30(木) 11:00

©2020「海辺の映画館—キネマの玉手箱」製作委員会/PSC

大林宣彦監督の映画『海辺の映画館―キネマの玉手箱』に寄せた著名人からのコメントが到着した。

7月31日から公開される同作は、4月に82歳で逝去した大林宣彦監督の44作目の作品。広島・尾道の海辺にある唯一の映画館「瀬戸内キネマ」が閉館を迎え、最終日にオールナイト上映『日本の戦争映画大特集』を鑑賞していた若者3人が突然稲妻の閃光に包まれ、映画の世界にタイムリープし、そこで出会った移動劇団の桜隊を救うべく奔走するというあらすじだ。劇中では戊辰戦争、日中戦争、沖縄戦、原爆投下前夜の広島の様子などが描かれる。出演者は厚木拓郎、細山田隆人、細田善彦、吉田玲、成海璃子、山崎紘菜、常盤貴子、稲垣吾郎、武田鉄矢、村田雄浩ら。大林宣彦監督が故郷である尾道を舞台にした映画を手掛けるのは約20年ぶり。

コメントを寄せたのは、井口昇、岩井俊二、羽海野チカ、笠井信輔、角川春樹、園子温、のん、樋口尚文、町山智浩、松本紀子。

井口昇のコメント

始まった瞬間から傑作の予感と鳥肌が立ち、それが1秒も変わらず3時間続く映画体験は生涯初めてでした。
余命を宣告された監督が撮ったと信じられない、この凄まじいパワーと若々しさは何なのだろう。
あらゆる感想も、「大傑作!」という賞賛さえ陳腐に感じるほど、大林宣彦監督の細胞から暴れ出た映画的才気と創作の執念と戦争への怒りの凄絶さに、ただただ打ちのめされました。
大林宣彦監督は亡くなったのではない。この映画そのものになって、辛い現実と立ち向かう現在の観客の心にスクリーンから光を与えてくださるのだと僕は本気で思います。
だからこそ、今こそ、映画舘で大林監督に逢いにいこう!!

岩井俊二のコメント

まるで大林宣彦監督の脳内を直接見ているような表現世界。
それはどこか昨日見た夢のようでもあり、明日見るかも知れない夢のようでもあり。
この“ひとつの映画”がこの現世をどう照らすだろう。

羽海野チカのコメント

繰り返される時間たちが
岩だらけの入江の
蒼い海の底に沈んだ
カラフルなブリキの宝石箱のよう
もっと思い切り生きていいんだよと
宝石箱たちが一斉に喋り出したような気がして
映画の中に吸い込まれました

笠井信輔のコメント

映像作家を刺激する自由で大胆な映像構成、リフレインと挿入の魔術師といった大林監督の晩年の輝きはいっそう増している。なんといっても物語が分かりやすく、ぜひとも若い人たちに驚いてもらいたい。

角川春樹のコメント

彼こそがキネマの玉手箱。
青春映画から反戦映画まで何が飛び出すかわからない。
最後まで映画監督として生き切った大林宣彦監督の幸せな人生がうらやましくもある。

園子温のコメント

映画史に残る最高傑作かつ最高遺作だ。

のんのコメント

生きている時間ギリギリまで使って、映画を撮り続けたことに感動します。
時空も次元も渡り歩いて映画を旅する3人が、観客じゃなく当事者になった瞬間に、この『海辺の映画館』を観ている私も観客ではないんだ、と突きつけられた気がしました。

樋口尚文のコメント

反戦と放蕩、近代史と極私的記憶、真摯なるメッセージと豊饒なる映画の詩。
あらゆるものがアナーキーな自由さのもとで結い合わされ、沸騰する奇想の大河。
これは大林監督一世一代のウソとマコトの饗宴!

町山智浩のコメント

「今、これを言っておかなければ!」という切迫感と共に時代への怒りと映画への愛が怒涛のごとく奔出する!

松本紀子のコメント

なんと挑戦的な作品!この作品を生み出す監督のエネルギーに圧倒されました。
映画への情熱はそのままで、でも新しい大林監督にここでまた出会うことになるなんて!
そして、しんしんと観客の上に降り積もるメッセージ。
それを丁寧に受け止めるのが、せめてもの私の使命だと思います。

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