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藍沢耕作の表情に変化が 山下智久が魅せた劇場版『コード・ブルー』での絶妙な成長

リアルサウンド

18/8/15(水) 10:00

 シリーズ開始から10年経つドラマ『コード・ブルー』シリーズが、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』となって7月27日に公開された。評判は上々で、8月11日~12日の国内映画興行ランキングでも1位を記録し、3週連続1位をマーク。累計興行収入は52億円を突破する大ヒットとなっている。

参考:山下智久の浴衣姿【写真】

 昨今、テレビドラマが映画化されるという流れが多くなってきているが、テレビドラマを観ていない人にとっては正直なかなかとっつきづらい。『コード・ブルー』シリーズもテレビドラマの映画化だが、『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』はテレビドラマを観ていなくても充分楽しめる作品になっている。もちろん10年間テレビドラマをチェックし続けていることで理解できる、細かな伏線回収なども多い。しかし、映画の冒頭に過去10年間の振り返りもあり、基本情報を抑えればしっかり楽しめる。

 映画を観る上で抑えておくべき、『コード・ブルー』シリーズのポイントをおさらいしてみよう。物語の舞台は、千葉県にある翔陽大学附属北部病院救命救急センター。そこで活躍する4人のフライトドクターと1人のフライトナース。藍沢耕作(山下智久)、白石恵(新垣結衣)、緋山美帆子(戸田恵梨香)、藤川一男(浅利陽介)、冴島はるか(比嘉愛未)の5人が物語の中心人物だ。赴任当初はそれぞれ悩みやトラウマを抱えていたが、今では救命救急センターにとってなくてはならない存在となっている。

 藍沢は優秀な脳外科医としてトロント大学のレジデント、緋山は周産期医療センターの医局長に推薦されており、白石はスタッフリーダーとして日々奔走。藤川は冴島と結婚をし、喧嘩をしながらも仲良くなっている。そんな彼らは、後輩となるフェローの名取颯馬(有岡大貴)、灰谷俊平(成田凌)、横峯あかり(新木優子)の指導をしつつ、救命救急センターを支え続けている。その他登場人物は多々存在するが、最低限ここさえ押さえていれば楽しめるはずだ。

 そんな『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』の見どころだが、約2時間の中に様々なドラマが盛り込まれているためやや詰め込み感はあるものの、泣きどころもたっぷり。“短編集”に近い感覚でスッと作品に馴染める。数ある見どころの中でも、本稿では主演・山下智久の演技の成長を推したい。山下といえば、ジャニーズメンバーの中でも多くのドラマ、映画に出演している人物である。幅広い役を演じているが、どちらかといえばクールなキャラクターを演じることが多い。『コード・ブルー』シリーズの藍沢はその最たるものだろう。藍沢は表情に感情が出ることはほとんどなく、目だけの演技が非常に多い。テレビドラマ初期は、特にではないだろうか。また、周りのキャラクターたちが表情豊かだからこそ、余計藍沢のクールさが目につくのだ。

 だが、10年間一切表情が変わらないというわけではなく、藍沢というキャラクターは着実に成長をしている。これまで自分第一に考えていた藍沢だが、映画では周りのために行動を起こすシーンがほとんどだ。山下自身も「自分のために現場にいようということしかモチベーションのなかった男が誰かのために頑張ってみようと変化した。自分のためだけというのは限界があるんですよね。そこに『誰かのために』というのが加わればもっと頑張れると気づいたのかもしれないし、すごく成長したのかもしれない。誰かのために頑張れる男になった(引用元:山下智久、『コード・ブルー』で芽生えた情熱 劇場版は「最後のつもりで演っている」 | ORICON NEWS)」と語っている。

 この「成長感」を山下が絶妙に表現している。本当に少しずつだが、藍沢の表情から感情が分かるようになっているのである。映画の最後、写真で見せた藍沢のリラックスした表情が、その象徴ではないだろうか。『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』から観始めた方は、ぜひテレビドラマ版を見返して表情の違いを楽しんでみてほしい。

 ちなみに、個人的に山下の演技以外で推したいのは主題歌であるMr.Childrenの「HANABI」の効果だ。歌詞と物語、登場人物とのリンクがとても感慨深い。このように、実に様々な見どころがある『劇場版コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』。まだ観劇していない方は、映画館の大スクリーンで楽しむことをお勧めしたい。(高橋梓)

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