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SEVENTEEN、新曲「Oh My!」にも見えた“らしさ” 『BREAK OUT』でのメンバー発言から考察

リアルサウンド

18/7/30(月) 13:00

 7月16日に5枚目のミニアルバム『YOU MAKE MY DAY』をリリースしたSEVENTEEN。海外約20カ国のiTunesチャートで1位を獲得するなど音楽チャートを賑わせ、特にリード曲の「どうしよう(韓国語タイトル「어쩌나(Oh My!)」)」は、個性的なパフォーマンスが話題になっている。

(関連:SEVENTEEN、『WE MAKE YOU』で日本デビュー “13人全員で作る”チームとしての結束力

 7月19日には、音楽番組『BREAK OUT』(テレビ朝日系)にSEVENTEENが出演し、自分たちの音楽制作についてのインタビューに答えた。今回はこのインタビューを踏まえながら、新曲「どうしよう」と、“SEVENTEENらしさ”はどのように生まれたのかを考えてみたい。

■「どうしよう」に見る“SEVENTEENらしさ”
 SEVENTEENの最大の武器は“セルフプロデュース”だ。彼らはデビューしてから今まで、楽曲からダンスパフォーマンスまで、すべて彼ら自身で作り上げてきた。

 今回リリースされたミニアルバム『YOU MAKE MY DAY』は、「君は僕に気持ちいい日を作ってくれる」と「君は僕にいい昼を与える」という2つの意味を持ち、アルバム内の全楽曲でメンバーが作詞・作曲に参加している。

 リード曲の「どうしよう」は、アーバンソウルをベースにスウィングのリズムを強調した爽やかな曲だ。今流行のトロピカルサウンドをを取り入れた明るい雰囲気の楽曲で、目新しさがありながらも“SEVENTEENらしい曲”に仕上がっている。

 『BREAK OUT』でプロデューサーでもあるメンバーのウジは「(自分たちの音楽は)無難なものではなく、新たなチャレンジをいつも考えている」と語っていたが、今回の「どうしよう」においても、トロピカルな要素を入れるなど、シーンの流れをしっかり把握しチャレンジをしている。

 SEVENTEENは楽曲だけでなく、個性的なパフォーマンスにも注目されることも多い。ダンスの振付を担当するパフォーマンスチームのリーダーのホシは、「起承転結」を大事にしているという。

 「どうしよう」は13人がパズルのように動くフォーメーションから始まる。サビ部分で取り入れられた空に弓を射る“キューピッドダンス”は、一度覚えたら忘れられないダンスのポイントになっている。

 K-POPアイドルたちが得意とする一糸乱れぬ“カル群舞”はもちろんだが、13人という大人数を最大限に生かしたフォーメンションを多用するダンスは、SEVENTEENならではのパフォーマンスの見所だ。「一瞬の楽しみだけではなく、感動が生まれるように作っている」とディノは語っていたが、1曲のパフォーマンスの中にしっかりストーリーを感じられるのだ。

 SEVENTEENの楽曲は、歌詞も面白い。「どうしよう」では〈君は僕にとって唯一のどうしよう/僕はどうしようどうしよう〉と、曲のタイトル「どうしよう=어쩌나(オッチャナ)」が何度も繰り返され、一度聞いたら忘れられない歌詞になっている。今までの「万歳」や「Don’t Wanna Cry」、「CLAP」でも、繰り返されるサビが印象的だった。

 歌詞や歌の表現においても「本当に伝えたいことを軸に表現方法を考えている」(ウジ)という。「一番重要なのはどう理解し表現するか」(ドギョム)、「歌詞に入っているメッセージをしっかり伝えることを意識している」(ジョシュア)そうだが、歌詞がリスナーの耳に残るのは、“伝える”ということをを考え意識しているからなのだろう。

■自分たちの世界を自ら作るからこその“強み”
 K-POPアイドルの日本進出においてよく言われるのが、日本に向けた“ローカライズ”による韓国楽曲とのギャップだ。それは、歌詞だけでなく音楽面やビジュアル面についてもよく言われており、「日本のオリジナル曲になるとJ-POP寄りで爽やかになりすぎる」など、ファンの間ではよく聞く話だ。それはK-POPファンにとっては、時に残念に感じる部分でもある。なぜなら、彼らが求めているのは“J-POP”ではなく“K-POP”という音楽だからだ。

 SEVENTEENの日本デビュー曲である「CALL CALL CALL!」は日本オリジナル楽曲だが、韓国の曲同様に彼ら自身がセルフプロデュースをした。そのためか、編曲などに多少のローカライズは感じるものの、この“日韓の音楽ギャップ”は大幅に少なく済んだように思える。それは彼らの中に“SEVENTEENという形”がしっかり出来上がっているからではないだろうか。

 今回の韓国のアルバム『YOU MAKE MY DAY』も日本楽曲の「CALL CALL CALL!」もそうだが、彼らの作品はデビュー当時から一貫した軸のようなものがある。彼らの良さは、サウンドや歌詞、パフォーマンスを含めて、ポジティブであるということだと思うが、それはどの作品を通しても感じることができる。

 セルフプロデュースを始めたきっかけをウジは「デビュー前に他の作曲家から曲をもらった時、僕たちに似合っていない服を着させられているように感じた」と語っており、これが彼らをセルフプロデュースへ導き、SEVENTEENらしさを生んだとも言えるだろう。

 また、ウジは「(歌詞作りには)まずは全員で会議をしてキーワードを探す」とも語っていた。冒険的でありながらも、どの作品もどこを切っても“SEVENTEENらしい”作品に仕上がってるのは、彼ら自身がSEVENTEENというグループがどうあるべきなのかを考え把握した上で、13人のメンバー全員で作り上げているからなのかもしれない。

 番組の中で「日本語のオリジナル曲があるので、新たな展開を考えている」(ウジ)と意気込みを伝えてくれたSEVENTEEN。彼らは独自の世界を、次の日本ツアーでどのように開花させてくれるのだろうか。(西門香央里)

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