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アクション映画の可能性を限界まで追求!? 『ワイスピ』最新作4DX版で主演2人の躍動感を体験

リアルサウンド

19/8/6(火) 18:00

 この夏一番の筋肉祭り『ワイルド・スピード/スーパーコンボ』が8月2日より公開された。本作は、大ヒットシリーズ『ワイルド・スピード』のスピンオフという位置づけで、ヴィン・ディーゼルなど、初期からシリーズを支えるファミリーの面子は登場せず、代わりにドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサム演じるルーク・ホブスとデッカード・ショウの2人が主演となり、巨大な悪の組織と対峙する。スピンオフであってもシリーズの魅力は全く損なわず、ド派手なカーアクションとスピーディかつ重量感ある肉弾戦の連続で楽しませてくれ、シリーズの根幹となるテーマ「ファミリーの絆」もしっかり描いていて、夏休みの超大作映画にふさわしい派手さに溢れている。

 そんな本作は、4DXバージョンも用意している。2017年公開の前作『ワイルド・スピード ICE BREAK』は歴代4DXグローバル動員数ランキングで7位を記録しているが、体感型シアターの4DXは、派手なお祭り映画にはピッタリだ。役者の肉体の躍動感を直接身体に叩き込んでくれるかのような興奮を味わうことができるのだ。

 先月、オープンしたばかりの池袋のシネマコンプレックス、グランドシネマサンシャインは、日本初の「4DX with ScreenX」を導入している。これは、最新型のモーションチェア搭載の4DX効果、左右の壁もスクリーンとして使用して270度の広い視野角を実現するScreenXを加えた「全部載せ」の究極の体感型シアターだ。残念ながら本作は、ScreenXには対応しておらず4DX効果のみの提供となっているが、いつか「全部載せ」の鑑賞体験をしてみたいものだ。

 とはいえ、その4DX効果はそれだけで凄まじかった。あのドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムの肉弾戦に巻き込まれたかのような衝撃を、味わえるのだ。

■ジョンソンとステイサムに殴られたかのような衝撃

 今作の悪役は、増えすぎた人類を殺人ウィルスによって抑制しようというマッドな組織だ。そのウィルスの在り処を巡って、ホブスとショウがサイボーグのような強敵ブリクストンに戦いを挑む。人体改造による身体能力強化に、相手の動きを予測する高性能スキャンシステムを搭載した目や、可変式で乗り手を自動追尾するバイクなど、とてつもないテクノロジーが多数登場し、もはやSF映画のようである。イドリス・エルバ演じるブリクストンの「俺は黒いスーパーマンだ」というセリフがあるが、何度叩きのめされてもケロリとしているその様は、むしろターミネーターを連想させる。しかし、そんなスーパーテクノロジーで強化された人間を、生身の筋肉で叩き伏せるところが本作の爽快なポイントだ。テクノロジー全盛の時代に、筋肉でそれを凌駕してみせるジョンソンとステイサムの2人の姿からは、人間の無限の可能性を感じる。

 冒頭のウィルス強奪作戦から、アクションに次ぐアクションの連続で、行き着く間もないジェットコースターのように物語は進行する。そして、4DXによるアトラクション演出は、本作を本当にジェットコースターのようにしてしまった。

 ホブスとショウの格闘シーンでは、彼らのパンチやキックに合わせて、まるで自分が殴られているかのように背中を刺激する演出が効果的に使用される。さらにスピーディな動きが風を切るかのように、首元に吹き付けるエアショットと足元に吹き付けるティックラーも効果的で彼らがどれだけ高速で動いて戦っているか実感できる。

 4DX演出が活躍するのは格闘シーンだけではない。『ワイルド・スピード』シリーズの代名詞はカーアクションだが、本作もロンドン市内を爆走し、廃工場を派手に爆破しながら巨大トラックで駆け抜け、さらにはヘリコプターに鎖を巻きつけての綱引き合戦など、車を使ったアクションのアイデアの豊富さは、さすがの一言。

 使用される車種も多彩で、車体の大きさによって座席のモーションに変化をつけて臨場感を作っているのは興味深かった。オフロード車ではより激しく揺れ、大型トラックでは比較的安定感があり、バイクや戦闘機のシーンでは座席を傾かせてその場に乗り合わせているかのような感覚を味わえる。

 さらには火炎放射器に合わせて、首元に温風を吹きかけてきたりもするので、燃やされる実感も味わうことができる。そして、水の演出もかなり量が多かった。大量の水が降っているなかで戦うシーンがあるのだが、実際にこんなに水を降らせるとは思いもよらなかった。本作をグランドシネマサンシャインの4DXで鑑賞する時は、ある程度濡れても良い格好を選ぶことをおすすめする(もしくは座席のボタンで水の演出をオフにすることも可能)。個人的に、今までの4DX鑑賞で今回が一番濡れた。

 本作は、アクション映画の可能性を限界まで追求したような作品だが、それに応えるように4DX演出も持てる力の全てを発揮していた。シリーズ全てを追いかけてきた筆者としては、大満足の出来栄えだったし、4DXで観るにふさわしい娯楽大作だった。(文=杉本穂高)

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