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津田寛治、小野田少尉を演じ過酷な減量 現場での食事は「ナッツだけ」

ぴあ

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今年開催された第74回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品された『ONODA 一万夜を越えて』の初日舞台挨拶が10月8日、東京・TOHOシネマズ日比谷で行われ、主人公・小野田の青年期を演じた遠藤雄弥、成年期を演じた津田寛治をはじめ、共演する仲野太賀、井之脇海、イッセー尾形が出席した。

太平洋戦争終結後も任務解除の命令を受けられず、フィリピン・ルバング島で過酷な日々を送り、約30年後の1974年に51歳で帰還した小野田寛郎旧陸軍少尉の半生を、フランス人監督のアルチュール・アラリが映画化した。来日が実現しなかったアラリ監督はビデオメッセージを寄せた他、遠藤らに対しカンヌ産のワインを送った。

挨拶に立った遠藤は、「この喜びを監督と一緒に分かち合いたかったですが、いつか必ず、みんなでフランスに行きたい。そのときは、小野田さんが生まれた和歌山の地酒を持っていきたい」と再会を誓い、「無事に公開できて、個人的に胸がいっぱい」と喜びを示した。一方、津田は昨夜発生した地震に触れ「明日の舞台挨拶、どうなるんだろうとドキドキしていた」と安どの表情。「情熱的な監督の思いを具現化するため、俳優とスタッフが骨身をけずり、命をかけてジャングルで格闘した」とカンボジアで行われたロケを振り返った。

小野田少尉を演じるため、津田は過酷な減量を強いられたといい「津田さんは現場でナッツだけ食べていた」(井之脇)、「ほぼほぼナッツでしたね。カンボジアのナッツはおいしいので、そんなに苦ではなかった」(津田)。また、現地の飲料水にも苦労したといい「みんな熱を出したり、満身創痍で撮影していた。作風にはピッタリですね(笑)」(遠藤)、「僕も減量をしていて、水分に癒しを求めていたが、その水分がなかなか手ごわい」(井之脇)と舞台裏のエピソードが披露された。

物語のキーパーソンを演じた仲野は、「今までの日本の戦争映画とはひと味ふた味違う体験ができるはず」と力強くアピール。谷口教官役のイッセー尾形は「よくぞいらしてくださった。気が重いけど劇場に行ってみるかという、皆さんの覚悟を裏切らない映画です」と客席に感謝。「全身全霊で作られた作品に参加できたことが光栄」と胸を張り、上映時間174分については「3時間ですけど、そんなもの信じちゃダメです。体感は1時間くらいです」と話していた。

取材・文・写真=内田涼

『ONODA 一万夜を越えて』
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