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日文専攻の花澤香菜「人間失格」SF化にわくわく、「HUMAN LOST」完成披露

ナタリー

19/11/2(土) 14:23

「HUMAN LOST 人間失格」完成披露上映会にて、左から冲方丁、花澤香菜、木崎文智。

「HUMAN LOST 人間失格」の完成披露上映会が本日11月2日、東京・EX THEATER ROPPONGIで行われ、キャストの花澤香菜、監督の木崎文智、脚本を手がけた冲方丁が登壇した。

第32回東京国際映画祭の特別招待作品に選ばれた本作。太宰治による小説「人間失格」を大胆にアレンジし、医療革命によって人が“死”を克服した昭和111年の東京で、主人公・大庭葉蔵が運命に翻弄されていくさまが描かれる。宮野真守が葉蔵に声を当て、花澤は異形化した“ヒューマンロスト”に対抗する隠れた国家機関ヒラメの隊員・柊美子の声を担当した。

大学で日本文学を専攻していたという花澤。「周りに太宰治好きがたくさんいて、文学散歩で太宰が入水自殺した玉川上水を巡ったりしていました。『人間失格』も好きな作品だったので、今関わることができてびっくりしました」と明かす。そんな「人間失格」が“SF作品”として生まれ変わるということで「まったく想像できなかった」と振り返り、「スタッフの皆さんもなじみのある方々だったので、『人間失格』とどう結び付くんだろうとわくわくしていました」と笑顔を浮かべた。

木崎は「古典文学とSFアクションを融合させるというところに、逆に興味を引かれました」と監督を引き受けた理由に触れる。一筋縄では行かないと思っていたというが「冲方さんが参加されるということで、なんとかなるんじゃないかと。わりとライトな感じで引き受けました(笑)」と打ち明けた。冲方は「大変すぎてほとんど覚えてないです」ときっぱり。本作がSFになったきっかけを「人間という規範から外れるのではなく、人間全体が失格した世界を描こうとした」と説明し、「『人間失格』において重要なのは死の描き方。むしろ死がない世界を描くことで、逆に死が浮かび上がるストーリーテリングにしようと思いました」と語る。

また花澤は、本作の印象的なシーンを尋ねられると「老人たちの怖さ……」と回答。本編を思い出しながら「私がおばあちゃんになったら、ああいうふうにはなりたくないなって!」と笑いが止まらない。近未来が舞台ということで、木崎いわく「外国人から見た日本」のような世界観が広がる本作。冲方は「AKIRA」のオマージュであるバイクのシーンに言及し、「シーンができたことで『これは行ける』と思いました」と手応えを伝えた。なお舞台挨拶では、本作の新たなビジュアルも披露された。

「HUMAN LOST 人間失格」は11月29日に公開。

※大庭葉蔵の「ぞう」は旧字体が正式表記
※木崎文智の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記

(c)2019 HUMAN LOST Project

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